こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
今日は、住宅を売却する前に新しい家を購入する方法について解説してみたいと思います。
最近、多くの方が家の買い替えを検討していますが
「先に売却するか、先に購入するか」
で迷う方が案外多いです。
売却を先にすれば、新しい家を購入するための資金が手元に入ります。
けれども売却が先だと一時的な仮住まいや二度の引越しが必要になり、特に子どもやペットがいる家庭では大きなストレスになります。
先日、テキサス州のあるご家族のケースがありました。
子どもが6人いて、犬も2匹。
ホームスクーリングもしており、さらに両親のうち一人は週数日自宅勤務という状況。
家の売却を先に進めることは、現実的に難しい状況です。
そこで彼らは、先に新しい家を購入してから古い家を売却する方法を取りました。
希望していた地域で理想の家を見つけ、快適な新居生活を送りながら旧宅の売却を進めることができたのです。
そんな風に、
「先に購入し、その後売却する」
という方法は、状況によっては非常に有効です。
具体的なメリットとリスクをみてみましょう。
メリットは次の通りです。
・時間に追われず、じっくりと理想の家を探せる
・仮住まいや引越しを二度行う必要がなくなる
・仮住まい費用がかからないため、経済的にも精神的にも楽になる
一方で、注意すべきデメリットもあります。
・資金繰りが複雑になる(住宅ローンを二重に抱えるリスク)
・市場変動により旧宅の売却価格が予想より下がる可能性がある
・新しい家のローン審査が厳しくなる可能性がある
そこで、この問題を解決するための具体的な資金調達方法をいくつか見てみましょう。
【ホームセール・コンティンジェンシー】
これは、現在の家の売却が成立した場合のみ新居購入が確定する契約です。
リスクは低いですが、売主にとっては魅力が薄くなる可能性があります。
【ホームエクイティローン】
現在の家のエクイティ(資産価値)を担保に資金を借り、新しい家の頭金に充てる方法です。
返済能力(DTI比率)を十分確認する必要があります。
【ブリッジローン】
短期的な融資で、新居の頭金を旧宅のエクイティを担保に調達します。
旧宅売却後に返済しますが、金利や手数料が高めな点がデメリットです。
【ギャランティーオファー(買取保証)】
専門業者が事前に価格を保証して買い取るため、安心して新居を探せますが、市場価格より低くなる場合があります。
これらの資金調達方法をもって、スムーズな買い替えを進めるためにはまず、住宅ローンの事前承認を取得して予算を明確にします。
そして同時売買を熟知した不動産エージェントと協力しましょう。
新居購入の契約時に、旧宅を売却した後も一時的に住み続けられる
「レントバック契約」
や
「長めのクロージング期間」
を設定するのも有効です。
また旧宅はなるべく早く市場に出し、同時に進行させることで二重ローンのリスクを最小限に抑えられます。
最後に、よくある失敗とその対策を挙げておきます。
・「全て予定通り進む」と考えない:市場は変動するため、常にバックアッププランを用意しましょう。
・二重のローン負担を過小評価しない:資金計画をしっかり立て、二重ローンに耐えられるかを確認しましょう。
・行動を遅らせない:遅れると二重ローンや理想の家を逃すリスクがあります。
かくして、「先に購入、後から売却」という方法はリスクもありますが、慎重な計画と専門家のサポートがあれば、有効な選択肢になるものです。
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