こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
不動産賃貸では
「サブリース(又貸し)」
という賃貸契約形態があります。
今回はこのサブリースについて、不動産投資家がこの仕組みを理解し、賢く活用する方法をみていきましょう。
2025年現在アメリカの賃貸市場はやや落ち着きを見せつつありますが、新規の賃貸住宅供給が減少傾向にあり、将来的には再び賃料が高騰する可能性がみえています。
こうした市場環境においては投資物件を持つオーナーや賃貸住宅を利用するテナントの両方にとって、サブリースの活用が一つの選択肢となるはずです。
【サブリースとは?】
そこでサブリースとは、既存のテナントが自身の契約期間中に物件を第三者に貸し出す仕組みです。
例えば、あなたが1年契約で賃貸住宅を借りていたとして、仕事や生活の変化で半年後に別の街に引っ越す必要が出た場合、残りの期間を他の誰かに又貸しすることができます。
【サブリースのメリット】
・途中解約による違約金や追加費用を避けられる。
・空室の家賃負担を軽減できる
・信頼できる入居者を見つければ、空き物件の管理リスクを抑えられる
【サブリースのデメリット(リスク)】
最大のリスクは「法的責任(Liability)」です。
もしサブテナントが家賃を払わなかったり物件を損傷させたりした場合、契約上の責任はオリジナルのテナント(あなた自身)に発生します。
つまり、トラブル時には費用負担や法的責任が生じるリスクが伴うのです。
これらを踏まえた上で、サブリースを実行するためのステップをみていきましょう。
【サブリースを安全に行うための4つのステップ】
① 契約書の確認と大家との合意
まずは元々の賃貸契約書を確認しましょう。契約内容によってはサブリースが禁止されていたり、大家の許可が必要な場合があります。必ず大家と事前に話し合い、書面で承諾を得ることが重要です。
② 入念な入居者審査(スクリーニング)
候補者の背景調査を行い、収入状況や信用情報を確認します。友人や知人の推薦だけに頼らず、専門機関のサービスを利用するのもよいと思います。
③ 正式なサブリース契約書を作成
サブリース契約書には、賃貸期間、家賃額、支払日、管理・修繕責任を明記します。インターネット上のサンプル契約書を利用するか、不安な場合は弁護士に相談するので良いのではないでしょうか。
④ セキュリティデポジット(保証金)の設定
物件の損傷や家賃未払いに備えて、一定額のセキュリティデポジットを設定しておきましょう。これにより、予期せぬ損失リスクを最小限に抑えられます。
【サブリースの代替策】
もしサブリースが難しい場合には、以下の方法も検討できます。
・新たなテナントを見つけ、大家に紹介して直接契約してもらう方法。
・自分の残り契約期間を引き継いでくれるテナントを探し、契約書上で責任を明確に切り離す方法。
いずれの場合も、大家との交渉と明確な契約内容が不可欠です。
。。。
かくして、サブリースは適切に活用すればコスト削減や資金の有効活用につながりますが、一歩間違えれば重大なリスクも伴います。
不動産投資家としてはこの仕組みを十分に理解し、契約内容を慎重に進めることで収益を最大化しましょう。
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