こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
日本では当たり前の自宅に入る前に靴を脱ぐというシンプルな習慣が、物件の売却価格を最大2.5%もアップさせる可能性があるという、意外かつ重要なテーマについて触れておきたいと思います。
「靴を脱ぐだけで、本当に物件価値が上がるの?」
と疑問に思う方も多いかもしれません。
そのポイントはズバリ
「床の状態」
です。
購入希望者が物件を内覧するとき、最初に目につくポイントの一つが「床の美しさ」です。
床が傷ついていたり汚れていたりすると、それだけで家全体の管理状態を疑われてしまいます。
例えば、硬いヒールの靴でできる傷、靴底から持ち込まれる砂や小石による細かなダメージ、カーペットに染みつく泥や油分、さらには細菌など。
当然ながら、これらの問題が靴を脱ぐというシンプルなルールを徹底することで大きく改善されます。
特に最近では、コロナ禍以降、アメリカでも購入者が物件の衛生面や清潔感を重視する傾向が非常に強まっています。
靴を脱ぐルールがある物件は、それだけで「清潔で丁寧に管理された家」という印象を強烈に与え、購入者が即決したくなる魅力的な要素となり得るのです。
床の種類ごとにそのメリットを整理すると次のようになります。
- ハードウッドフロア:砂利やヒールによる傷を防ぎ、艶を維持することで再研磨などの高額な補修費用を回避。
- カーペット:泥や油汚れ、細菌の蓄積を防ぎ、清潔感を維持。アレルギーや子育て世代にとって大きな魅力。
- タイルやビニールフロア:表面の傷や曇りを防ぎ、綺麗な状態を保つことで室内全体の明るさと高級感をアップ。
これらは購入者にとって大きな節約ポイントとなり、「入居してすぐに生活が始められる」というメリットとなります。
さらに靴を脱ぐルールがある物件では購入者が裸足や靴下で歩くことが多いため、実際に床の質感や清潔感を直接肌で感じ取ることになります。
これがさらに好印象を強め、物件価値の向上に直結するのです。
靴を脱ぐ習慣をスムーズに導入する方法をまとめると、
- 玄関に「靴をお脱ぎください」と明確かつ丁寧な看板を掲示。
- 訪問者用に使い捨ての靴カバーやスリッパを用意し、快適性を向上。
- 玄関に靴を収納するラックやベンチを設置し、整理整頓を促進。
- 定期的な床の掃除やプロによるメンテナンスを計画的に実施。
実際の取引現場でも、これらの小さな気配りが購入者に大きな安心感と好印象を与え、売却価格が市場平均より高めになる例をよく目にします。
アメリカで物件売却を検討される方々は、日本人であればほとんどの家で土足厳禁にしていると思いますので、ぜひ売却時には土足厳禁の物件であったことをアピールしてみてください。
日本人にとっては当たり前の習慣のおかげで、売却成功の可能性が一気に高まるかもしれません。
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