こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
今回は、ハリケーンシーズン中に家を購入する際の注意点について触れておきたいと思います。
ハリケーンシーズンは毎年6月1日から11月1日まで続きます。
特に2025年は、アメリカ海洋大気庁(NOAA)が「平年以上のハリケーン活動」を予測しているようです。
不動産投資家として特に注目したいのは、ハリケーンシーズン中でも高リスク地域の不動産需要が依然として高いことです。
特にマイアミやルイジアナのようなエリアでは、夏場に不動産の需要がピークを迎えます。
あえてハリケーンの地域が活況になる理由が分かりかねるところですが、その背景には、ライフスタイル、投資機会、税制優遇措置といった魅力が、ハリケーンリスクを上回るという事情があります。
けれどもハリケーンの地域での購入は災害リスクを十分に理解し、慎重に物件選びをする必要があります。
実際、近年は耐風窓や新しい屋根、洪水地域での高床式構造など、防災設備が整った物件を選ぶ傾向が強まっているのです。
同時に、ハリケーンの地域では保険料が急激に上昇していることも見逃せません。
例えばフロリダ州では、年間保険料が全米平均の2倍以上になることも珍しくありません。
そうすると、もしもあなたがハリケーンの地域で物件を購入する際には次のような確認が欠かせません。
・過去にハリケーンや洪水などの被害を受けたことはあるか?
・修理の履歴や許可証はあるか?
・重要設備(屋根、電気設備、HVAC、配管など)の状態はどうか?
・過去の保険請求履歴(CLUEレポート)を入手できるか?
・保険会社から補償を拒否されたことはないか?
これらを事前に調査することで、後々のトラブルや費用負担を避けられるはずです。
また、契約からクロージングまでの期間中にハリケーンが発生すると、保険契約の締結が中断されたり、ローン審査が停止されたりと取引が遅延するリスクもあります。
こうしたリスクを避けるため、契約には必ず「ハリケーン関連のコンティンジェンシー条項」を追加することをおすすめします。
この条項があれば、ハリケーン発生後に物件の再検査を行い、被害状況に応じて契約解除や修理要求をすることが可能になるからです。
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かくして、不動産投資家としてはハリケーンリスクや保険料の高騰を十分考慮し、しっかりとした事前調査と契約上の保護措置をとることが何より重要です。
ハリケーンシーズン中の物件購入では「リスク管理」と「保険対策」が成功の鍵となりますし、これらをしっかりと押さえることが出来れば、価格としては納得のいく投資も十分可能だと思います。
それでも投資の観点からはハリケーンの多い地域は避けた方が良いかもしれませんが、依然として需要が高いことを踏まえれば、短期フリップとしての投資選択はあってもよいと思うのです。
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