こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
最近のアメリカの不動産市場では家賃が上昇傾向にあり、住宅費を抑えるために購入よりも賃貸を選ぶ人が増えているようです。
そのような状況を見て、
「毎月の家賃収入が魅力的だ」
と感じ、不動産投資に興味を持つ方も多いものではないでしょうか。
けれども実際に大家になることは、単純に家賃を受け取るだけの簡単な仕事ではありません。
当ブログこそ、アメリカ不動産投資を志す方々へのガイドブックを自称しますが、興味を持つ方々が増えているからこそ、成功する大家になるために知っておくべき重要なポイントに触れておきたいと思います。
端的にいきたいと思いますが、何よりも重要なのは「資金管理」です。
多くの投資家が物件をローンで購入しますが、家賃収入がローン返済額や物件の維持費を十分カバーできるかを冷静に分析する必要があります。
例えば、突然の空室や予期せぬ修繕費用が発生する可能性もあるため、少なくとも年間の経費を10か月分の家賃で賄えるように設定することが推奨されています。
次に重要なのは「物件選定」です。
投資目的をはっきりさせることで、物件の選択基準が明確になります。
例えば
「毎月安定したキャッシュフローを得たいのか」
それとも
「管理の手間を最小限にしたいのか」
等、目的に応じて物件のタイプや立地を決定します。
また、物件は可能な限り自宅の近くにあると良いことは間違いありません。
例えば深夜2時に嵐で木が倒れて窓が破損した際、どれだけの距離を運転して対応できるかという点は、物件選びの重要なポイントです。
さらに物件が賃貸可能かどうかを確認するためには、地域の住宅基準を満たしているか細かく確認することも大切。
そして何より、「入居者の選定」に関しても非常に慎重であるべきです。
入居者のトラブルが起きれば、家賃収入が滞るだけでなく物件の管理負担も増加します。
そこで契約前には入居希望者の信用調査を行い、過去の賃貸履歴やクレジットスコアを確認することが強く推奨されるわけです。
ちなみに、このスクリーニングと呼ばれる調査には入居者本人の許可が法律的に必要であることも忘れてはいけません。
そして入居後も、管理義務としての「修繕や維持管理」が発生します。
特に、電気、水道、暖房といった基本的な設備が使用不能になると、法的にも速やかな対応が義務付けられています。
これらのトラブルが長引く場合には、入居者のために一時的な代替住居を手配する責任も生じてきます。
その一方で、軽微な問題(床のきしみや古いシャワーヘッドの交換など)は義務的な修理対象ではありません。
けれどもこうした小さな要望にも柔軟に対応すると、入居者の満足度が高まり、物件をより大切に扱ってもらえるというメリットがあることも事実です。
また、大家としての法的責任やリスクも十分に理解しておく必要があります。
入居者が物件内で怪我をした場合、大家が責任を問われる可能性があります。
そのため、通常の住宅保険とは別に、大家向けの賠償責任保険や物件保険に加入することを検討しましょう。
保険代理店に相談し、適切な保険プランを選ぶことで自分自身と入居者を守ることができます。
そして最後に、賃貸物件運用に際しては「プロパティマネージャーの活用」についても検討しましょう。
大家としての業務負担が予想以上に大きい場合や、管理業務に自信がない場合、専門のプロパティマネージャーを雇うのも一つの方法です(というより、遠隔操作の場合は必須)。
プロパティマネージャーは、入居者選定、信用調査、日常的なメンテナンス対応など、面倒な業務を全て代行してくれます。
料金は一般的に家賃の8〜12%ほどかかりますが、それによって節約できる時間やストレス軽減を考えれば十分に価値があります。
。。。
かくして、不動産投資は一見魅力的ですが大家になるには多くの責任とリスクが伴います。
適切な資金計画、慎重な物件選定、入念な入居者選び、迅速かつ柔軟な管理対応、そして必要に応じてプロパティマネージャーの活用を検討することで、長期的かつ安定的な収益を目指すことができるものです。
現在の市況から投資物件の運用に興味を持つ場合でも、まずは小規模な物件から始めてみるのも良いかもしれません。
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