こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
アメリカの連邦準備制度理事会(FRB)が2025年6月18日に政策金利を据え置きました。
注目すべきポイントは、年内にあと2回の利下げを予測していることです。
現在の政策金利は4.25%~4.5%で、2024年12月から変更されていません。
不動産投資家にとって、今回の決定はどのような意味を持つのでしょうか?
まず、金利が安定していることは投資家にとっては一つの安心材料になります。
特に商業不動産や住宅ローンなど、大きな資金を借り入れて投資を行う場合、高金利のまま推移すると投資利回りが圧迫されるために安定した金利環境は重要です。
さらに、FRBが年内に2回の利下げを見込んでいる点は、投資戦略の調整が必要になる可能性を示しています。
これから市場に出てくる物件に関して、特に既存の低金利ローンを引き継げる物件(Assumable Loan)が魅力的になるのではないでしょうか。
利下げが実施されるとローンの新規借り入れコストが下がり、不動産市場に資金が流れやすくなります。
そうすると、先回りして不動産を購入する動きが活発になる可能性があると思うのです。
また、金利が低下すると物件の価格が上昇する傾向があるため、現時点での購入判断が重要になってきます。
ただし、その一方でFRBは経済成長の鈍化とインフレの高止まり(スタグフレーション)も懸念しています。
GDP成長率の予測は1.4%に下方修正され、インフレ率は3%前後で推移するとの予想。
この手の市況では家賃収入の増加を抑制し、賃料改定やテナントの入れ替えなどに影響を及ぼすかもしれません。
さらに失業率の予測が4.5%に引き上げられ、労働市場の悪化も予測されている点は注意が必要です。
この失業率はテナントの支払い能力や安定したキャッシュフロー確保に影響を与える可能性があります。
そうすると、今後の戦略としてはどのように動けばよいでしょうか?
まずは、既存ローンが低金利で固定されている物件を探すこと。
そして金利低下を見込んで早めに融資を確保すること。
また、テナントの信用力をこれまで以上に重視することも大切です。
不動産投資家としては、「金利」と「経済指標」の二つを慎重に見極めながら動くことが求められる状況となっています。
年内の利下げ予測を見逃さず、賢く準備を進めていきましょう。
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