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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
今日は2025年7月のアメリカ経済の動きと、特にカリフォルニア州の住宅市場に焦点を当てておきます。
結論から言うと、インフレの脅威は依然として残る一方で消費者や小規模ビジネスは思いのほか粘り強さを見せているようです。
けれども住宅市場、とりわけカリフォルニア州における「住宅購入のしやすさ(Affordability)」は、依然として歴史的に厳しい水準にとどまっています。
ここから詳しく見ていきましょう。
インフレは収まらない
7月の消費者物価指数(CPI)は前月比0.2%の上昇、前年比では2.7%の伸びとなりました。
食料やエネルギー価格の上昇は一服したものの、航空運賃や医療費、交通サービスなど「コアサービス」が強く値上がりしています。
加えて生産者物価指数(PPI)も予想を大きく上回る0.9%の上昇。
つまり「消費者向け」と「卸売価格」の両方が上がっているため、今後も企業がコスト上昇を消費者に転嫁する動きは続きそうです。
こうした状況は、住宅ローン金利の高止まりを招く要因の一つになっています。
小売売上と消費者の粘り強さ
その一方で、アメリカの消費者は意外にも強い消費行動を見せています。
7月の小売売上高は0.5%増加。
特に自動車、家具、スポーツ用品が好調で、さらにAmazonの「プライムデー」拡大イベントが押し上げ要因になりました。
けれどもこれらの一部は関税の影響を受けやすく、価格上昇による「名目の売上増」である可能性も高いです。
消費者は確かにお金を使っているものの、価格に敏感で、今後も「選別消費」が続くことは間違いありません。
スモールビジネスの楽観ムード
小規模事業者の信頼感を示すNFIB指数は100.3まで上昇し、52年間の平均値98を上回りました。
背景には株式市場の最高値更新や新法案の成立があり、「事業環境が改善している」と答える経営者が急増しています。
ただしインフレや関税への不安は依然として強く、今後の価格転嫁の余地も限定的です。
とどのつまり「雰囲気は明るいが、足元はまだ不安定」というのが正直なところでしょうか。
カリフォルニアの住宅市場 ― アフォーダビリティの低迷
これらの背景を踏まえ、不動産投資家や購入希望者にとって最も関心が高いのは住宅の購入可能性です。
カリフォルニア州の住宅購入指数(HAI)は2025年第2四半期に15%。
前四半期からは2ポイント低下しましたが、前年同期比では1ポイント改善しています。
とはいえ依然として「サイクル上の底」に近い水準で、購入のハードルは非常に高いままです。
必要な年収は約232,400ドル。
これにより月々の住宅ローン返済(30年固定・6.90%金利、元利+税金+保険込み)は約5,810ドルにも達します。
昨年の記録的な高水準に比べれば若干下がったとはいえ、まだ多くの世帯にとって手が届きにくい価格帯です。
とはいえ41郡では前年比で改善が見られ、住宅購入の可能性が少しずつ広がっているのも事実です。
住宅ローン金利がわずかに低下したことで負担が軽減されたためですが、それでも依然「高止まり」しているのが現実ということになります。
「ロックイン効果」の緩和
住宅市場を動かすもう一つの要因が「ロックイン効果」です。
これは低金利で借りている既存の住宅所有者が金利上昇により買い替えを避ける現象をいいますが、2025年第1四半期時点で81%の住宅ローン残高が6%未満の金利で固定されています。
このため売り物件が出にくく、市場の流動性が低下しているのです。
今後の金利動向次第ではこの割合が2025年末までに75%程度に下がり、少しずつ動きが出る可能性もしてきされています。
。。。
ここまでの流れで、導き出せるポイントは3つです。
- インフレはしつこく残り続けている
- 消費者の支出は粘り強いが選別的である
- カリフォルニアの住宅購入可能性は景気循環上の低水準にとどまっている
インフレはしつこく残り続け、消費者は賢く支出を続けているが、住宅市場の「手の届きにくさ」は依然として深刻ということです。
かくして、投資家としては「短期の値上がり益」よりも「長期の安定収益」を意識した戦略が重要になってきます。
特にカリフォルニア市場では金利や所得水準に大きく依存するため、慎重な判断が求められそうです。
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