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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
今日は
「家を買ったときに担当してくれたエージェントに、売るときも必ず頼まなければならないのか」
という、多くの方が一度は疑問に思うテーマについて触れておきたいと思います。
結論、原則として同じエージェントの再雇用義務はありません。
まず大前提として、不動産取引における「義務」は感情ではなく契約で決まります。
購入時にお世話になったエージェントがいたとしても、売却時に専属媒介契約(Listing Agreement)を結んでいなければ、同じ人に依頼する法的義務はありません。
「前にお世話になったから」
という理由だけで縛られるものではないのです。
その一方で、実際には同じエージェントに再度依頼する人が多いのも事実で、多くの場合、理由は単なる義理や情ではありません。
優秀なエージェントは、取引が終わった後も顧客との関係を切りません。
税金の話題や保険の見直し、信頼できる業者の紹介、市場動向の共有など、「役に立つ情報」を継続的に提供しているものです。
こうした積み重ねが、「この人ならまた任せたい」という信頼につながります。
その一方で、クロージング時に仕事をしてくれただけで、その後は年に一度の誕生日メッセージだけ、というエージェントも少なくありません。
けれども、それでは数年後に思い出してもらえないのが現実です。
実に、米国のトップエージェントの多くは取引全体の3割以上をリピーターや紹介で成り立たせています。
再度同じエージェントを選ぶかどうかは、「義務」ではなく「合理的な選択」なのです。
そうすると、同じエージェントに売却を依頼するメリットは何でしょうか。
まず大きいのは、物件をすでに理解している点です。
購入時から関わっていれば、家の癖、改修履歴、近隣の事情まで把握しています。
さらにそのエリアの買い手が何を重視し、どんな価格帯で動いているのかという「肌感覚」も共有できています。
そして何より、コミュニケーションの相性が分かっている点は非常に大きな利点です。
意思決定のスピード、ストレスを感じやすいポイント、細かい説明が必要かどうか。
こうした要素を一から確認する必要がありません。
その結果、価格戦略、ステージング、マーケティングの組み立てがより精緻になります。
要するに売却プロセス全体がスムーズに進みやすいのです。
実際に、過去に購入と売却の両方を同じエージェントに任せた結果、複数オファーで高値売却につながったケースは数多くあります。
「この人はこの家を一番よく知っている」
という安心感は、売主にとって大きな価値です。
けれども、常に同じエージェントが正解とは限らず、売却は購入とはまったく異なるスキルが求められます。
適切な価格設定、売り出し前の準備、デジタルマーケティング、交渉力、そして取引管理。
これらは「売ること」に特化した経験が必要です。
以前の担当者が買主側専門だったり、エリアから離れてしまった場合は、見直しを検討すべきです。
また、「以前から知っているから有利」という考え方は、やや過大評価されがちです。
優れたリスティングエージェントであれば、物件理解は短期間でキャッチアップできます。
重要なのは今の市場データを正しく読み、需要を最大化する戦略を持っているかどうかです。
過去の成功体験に頼りすぎるのは危険です。
人生の状況は変わります。
売却理由、優先順位、リスク許容度。
これらは以前とはまったく違っている可能性があります。
そのため、どんな場合でも
「最初からヒアリングをやり直す姿勢」
を持つエージェントが望ましいのです。
さらに注意すべきは、マーケティング手法が時代遅れになっていないかという点です。
現在の売却では、高品質な写真や動画、SNS広告、データ分析、そして本当の意味での交渉力が不可欠です。
もし提案内容に違和感を覚えるなら、複数のエージェントを比較する価値は十分にあります。
比較すべきポイントは明確です。
- 価格戦略
- 交渉方針
- 提供されるサービス内容(ステージングの有無など)
- 実績と得意分野
から、
オープンハウスの運用方法や、限定公開(オフマーケット)を勧めてくる理由も確認すべきです。
何より、アメリカの場合は毎回エージェントを比較検討することは、決して失礼ではありません。
むしろ、自分の最大の資産を守るための当然の行動です。
最終的に問うべきなのは、「誰が自分を知っているか」ではなく、「誰が、今の市場で、自分の目的を最も高い確率で実現できるか」です。
家を買ったときのエージェントに売却も任せるかどうかは、義務ではなく戦略の問題だと言えます。
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