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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
不動産物件とはおそらく、生涯の中で最も高額の買い物ではないでしょうか。
1000万円台の比較的安い物件であったとしても、頭金を入れてローンで購入したとしても数百万は手元から出す必要がありますでしょうし、ましてや現金購入となると1000万円以上の現金を手元から放すわけです。
そんな高額商品の売買取引において、買主側にとって、もし売り主が不誠実な相手だったとしたら。。
お金を振り込むまでは必至に動いて、さも全てがうまくいくかのように段取りを組んでくれてすっかり信頼していたのに、いざ大金を振り込んだらその後は音信プツリで全く連絡が取れない。。
最近の事例であれば、日本では昨年8月に積水ハウスが
「63億円を地面師に騙し取られた」
という事件がありました。
内容の詳細はこちらの記事を参考にどうぞ。
63億も騙し取られるとは。。不動産取引に自信がない方々にとっては
「不動産取引、恐ろしやー!!」
と一気に引いてしまい、いかなる不動産取引にも尻込みしてしまいますね。
ところが、上記の記事の中で興味深いことが書いてあります。
一部抜粋します。
話を持ってきたブローカー、仲介業者、不動産業者、購入者(社)、間に入る司法書士や弁護士などが、「私も騙された」という。
この抜粋部分に
ブローカー
仲介業者
不動産業者
購入者(社)
司法書士
弁護士
これらの人々が連ねられていますが、ここには
「完全な第三者はいない」
ということです。売主側にも買主側にも関係がない、全くの第三者が存在していません。
アメリカでは、この「売り主にも買い主にも属さない第三者がいない」ことから発生する不動産取引の問題はかなり昔から認識されており、この問題を解決するべく1947年にカリフォルニア州で不動産取引における決済保全として「エスクロー」という決済制度が開始されました。
エスクロー(Escrow)という仕組み
日本では、不動産取引において完全な第三者となる立場の者(会社)が間に入る体制はなく、基本的には売り主と買い主の二者間での取引がなされ、当事者以外がいるとすれば前述のように
ブローカー
仲介業者
不動産業者
司法書士
弁護士
等はいるものの、全ての登場人物は売り主か買い主のいずれかの立場に立つものです。
ここに政府が認可している半ば公的な権限をもつ民間企業が、どちらの立場にも立たない完全な第三者として間に入ったとしたらどうでしょうか。
不動産の分野以外になりますが、この完全な第三者を介した取引の仕組みを日本で一番最初に最も上手に取り入れたのは、「ヤフーオークション」ではないかなと思います。
個人間で中古品・新古品を売買する上では、インターネットでは相手の素性が知れませんので、どうしても不安が残ります。
そこでヤフーはエスクロー会社よろしく、中古品・新古品の売り主と買い主のどちらにも属さない、完全な中立の第三者として間に入り、
- 売り主がヤフーに商品を出す
- 買い主がヤフーにお金を渡す
- 買い主が商品を受け取る
- ヤフーが売り主に代金を渡す
と、完全な第三者を挟む取引により安全度を高めているわけです。
このエスクロー形態は、前述のとおりアメリカでは1947年から不動産取引に導入され、より安全度の高い完全な不動産取引体制が確立されてきました。
エスクロー会社を通じてクロージングする
アメリカ不動産の取引の流れでは、売買契約にサインがなされた後、買い主と売り主はエスクロー会社に連絡をとり、エスクロー決済の準備を行います。
エスクロー会社は両者からクロージングの段取りの依頼を受けた後は、その取引の方向性に変更が必要な場合は、いかなる些細なことであっても「買い主と売り主の双方の書面による同意」がなければ、変更の申し出を受け付けてはくれません。
また、買い主側の不動産エージェントは通常、購入提示(オファー)を入れる段階で購入額の一分となる「オーネストマネー」を買い主から受け取りますが、このオーネストマネーは完全な第三者となるエスクロー会社のエージェントに渡され、そのまま専門の口座にお金が入金・保管されることとなります。
この
- いかなる取引の変更も、双方の書面による同意がなければ実行できない
- いかなる金銭のやりとりも、エスクロー会社を通して行われる
というポイントはとても重要です。
エスクロー会社そのものは売り主側にも買い主側にも属さない、ドライな言い方をすればどちらの味方でもない存在です。
売り主が買い主に対して文句があってもエスクロー会社はあくまで中立、そして買い主側から文句があったとしてもエスクロー会社は中立であり、決してどちらか一方の肩を持つことはありません。
そのような相手に対する特定の要求は、お互いのブローカー、エージェント、あるいは不動産専門弁護士を通じてなされるべきですから、エスクロー会社としては純粋にお互いの言い争いの類には一切関与せず、淡々と
- 書類の精査
- 書類の受け渡し
- 金銭の受け渡し
といった、売り主にとっても買い主にとっても完全な第三者となる立場で双方の取引の仲介者としての役割を果たすのです。
それでは、エスクロー会社は具体的にはどのような業務を行うのでしょうか。
明日はエスクロー会社が行う業務について、具体的にお伝えさせて頂きます。
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