FSBO(For Sale By Owner:物件オーナー自身による売却)コンサルティング案件が増加中です。
・バイヤーエージェントの報酬はバイヤーからお支払い頂きたい
・自宅も自分で売却することでリスティングエージェントへの報酬をゼロにしたい
という方はこちらからご連絡ください。
コンサルティング料金は発生しますが、リスティングエージェント雇用よりは大幅に節約が可能です。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
今日も質問シリーズでいきます。
インターネット社会のよいところは、自分で分からないことをどんどん検索して調べられることですね。
このような情報化社会になる前は
自分で手間をかけて調べる人
めんどくさくて調べない人
この両者の差は大きかったものですが、今の時代は誰でも手軽に検査できますので「分からないことはすぐに調べる」という癖がほぼ万人についたことは、情報化社会の善の産物の1つではないかなと思います。
そんな中、下記のようなご質問を頂きました。
NOIの意味合いがイマイチ分かりません。調べてみるのですが、日本語でいう表面利回り・実質利回り等の意味と混同してしまいます。
これらの違いは何でしょうか?
ご自身で調べてはみるものの、日本語用語と混同して分かりにくい、とのこと。
通常、丁寧な情報サイトほど先に進むと複雑難解に書かれているものです。
ある程度覚悟して読み進めて理解を深めるしかありませんが、それでも初心者の頃は取っ付きにくいことは間違いありませんね。
私(佐藤)の方でもどれだけ噛み砕いてお伝えできるか不確かですが、少しでも他のサイトに書かれてある内容の復習として使って頂けるよう、下記にお伝えさせて頂きます。
そもそもNOIとは
不動産用語として使われるNOIは、正式には
Net Operating Income(ネット・オペレーティング・インカム)
といいます。一言ずついきましょう。
また少しでも分かりやすいように、あえて順番を変えてみます。
Operating(オペレーティング)
Operate(オペレート)とは従来、「操作する」という意味があるのはご存知の通りです。
この場合のオペレートは「(不動産物件を)運営する」と訳すのが適切です。
インカム(Income)
インカムは日本語では「収入」です。
すなわち、前出のネットOperate(オペレート)と合わせた
Operating Income(オペレーティング・インカム)
は「(不動産物件の)運営から発生した収入」という意味になります。
Net(ネット)
あえて分かりやすいように、Net(ネット)という言葉を最後に持ってきました。
この場合のネットは、蜘蛛の巣を想像すると分かりやすいです。
例えば木の枝の間に蜘蛛の巣が地面に平行に貼られていると想像してみてください。
蜘蛛の巣の上から何かがパラパラと落ちてきた場合に、少なくとも蜘蛛の巣の隙間よりも大きなものは蜘蛛の巣に引っかかってしまいますね。
つまり、ネットは何かしらを引っ掛ける意味合いがあります。
ここで先のOperating Income(オペレーティング・インカム)と合わせることで、
Net Operating Income(ネット・オペレーティング・インカム)
つまり、「最終的に引っ掛かって残った運営からの収入」と考えるとよいです。
それでは収入において最終的に引っかかるとは何でしょうか。この場合は
- 家賃
- コインランドリー
- 駐車場料金
等の不動産物件の運営からの総収入に対して、
- 修繕費
- 保険
- 固定資産税
- 人件費
等の総支出を差し引いて、最終的に手元に残った(引っ掛かった)純利益のことを意味します。平たく言えば、
Net Operating Income(ネット・オペレーティング・インカム)= 営業純利益
ですね。
例えばある複数世帯物件の年間の総収入が$120,000で、これに対する総支出が$80,000である場合、
$120,000 - $80,000 = $40,000
ですから、この場合のNOIは$40,000となるわけです。
ただし、NOIの数字は
- ローン返済額
- 課税額
は反映されていませんので、注意してください。
日本語用語との違い
そこでNOIの意味は上記のとおりですが、日本の不動産用語で出て来る
表面利回り
実質利回り
との違いは何でしょうか。
まず「利回り」という時点で、これらの表記はパーセンテージになります。
表面利回りは諸々の支出が加味される前の、ざっくりと1年間で得た総収入を物件価格で割って算出するものです。
上記の例で言えば、物件価格が$1,200,000だったのであれば
表面利回り = $120,000 ÷ $1,200,000 = 10%
です。
これ対して実質利回りはNOIと同様に総支出を差し引いた後に残る金額から算出します。同じ例を使うと、
実質利回り = ($120,000 - $80,000) ÷ $1,200,000 = 3.3%
です。運用成績が悪いですね(笑)
つまり、この実質利回りの式を使えば
実質利回り = NOI($120,000 - $80,000) ÷ 物件価格($1,200,000)
となりますから、日本語の用語と比較して考えるのであれば
「NOIを物件価格で割ったものが、実質利回り」
ということになります。
。。。
以上、出来るだけ簡潔にNOIの意味と日本語用語との違いを説明してみました。
ちなみに、NOIの数字を必要とする人は誰でしょうか。
もちろん、まずは物件の購入可否を判断する投資家ですね。
このNOIは損益計算書にも出てくるごく基本的な数字ですが、そもそもどれくらいの収益が見込める物件なのかを判断する上で非常に大切な数字です。
また投資家本人のみならず、ローン審査を行うローンオフィサーにも使われます。
その物件に対して融資する以上はその物件からきちんと利益が出るのかを判断する必要がありますから、ローンオフィサーもこのNOIには特に注目するのです。
仮に収入に対して支出の方が大きい場合はこのNOIは赤字になりますが、この場合はNOIに対してNOL(Net Operating Loss)と呼びます。
NOLの場合は「お話になりません」とばかりに融資を断られてしまうパターンがほとんどです。。(そもそもそんな物件は買いませんね)
このように、NOIは不動産投資を判断する上で欠かせない数字ですから正しく覚えておきましょう。
投資案件をメールマガジンで無料購読。
下記よりメールアドレスをご登録ください。