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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
一戸建て物件に投資する場合、その収入源はほぼ家賃に限られてしまます。
毎月の家賃が順調に支払われ続けてこそ物件を購入した価値があり、また当初の収益予想に近づいていけるわけです。
同時に、投資前に精査するべきプロジェクションにおいては費用項目として「空室率」を予め計算しておく必要があります。
不動産投資において入居率100%が何年も続くパターンはあり得ませんから、予め家賃収入のないことを年間平均の空室率で想定しておくわけです。
ただし、基本的にプロジェクションに記載されるべき空室率に関しては
「ターンオーバー(住人入れ替えが発生する場合)」
を想定しており、
「賃貸未納」
は想定していないものです。
家賃が支払われずに収入が途絶えてしまうことは少なくともプロジェクション上は想定外の支出として捉え、その対策は別途検討する必要があります。
この点は各州により規定が違いますが、仮に家賃未納が発生した場合に翌月すぐにテナントに退去してもらうということは出来ません。
退去依頼の手続きには通常は最低でも3ヶ月程度の期間を要しますから、仮にあなたの家賃収入が
$1,000/月
であった場合には最低でも$3,000の収入減となってしまうのです。
これを踏まえてあなたの投資物件で実際に家賃未納が発生した場合にはどのように対応するべきなのでしょうか。
今日は、賃貸料支払い不履行が発生した場合の対応について考えてみましょう。
テナントを状況を見極める
厳密には、家賃滞納が発生した場合にはテナントとのやり取りは不動産管理会社が対応してくれる契約になっているはずです。
その典型的な手続きとしては
1.家賃未納が発生
2.不動産管理会社からテナントにLate Fee(遅延に対する罰金)を加算して催促
3.期日までに支払われない場合は退去命令を示唆する通知
4.期日までに応答がない場合、強制退去を実行
となります。
ちなみに、多くの不動産会社は上記2または遅くとも3の段階から「回収専門業者」を雇うことになります。
家賃回収作業は時間と労力を伴うものであり、テナントによっては住居を失うことへの恐れから暴挙に出る可能性も否定はできませんから、自分自身での対応は避けて回収専門業者に依頼するわけです。
そこで家賃未納に対しては上記のような流れで不動産管理会社に対応して頂くことになりますが、ポイントは上記の順番の中で3の
「退去命令を示唆する通知を出すか否か」
の判断です。
家賃未納が続くことはあなたにとっては死活問題になりますから、法に基づいて必要に応じて退去命令を出すこと自体は正当な行為です。
ただし、テナントを退去させる手続きに入る必要があるか否かはテナントの姿勢で判断してよいことは覚えておきましょう。
実際、本当に退去命令を出すとなると法律に基づいた手続きが必要となり前述のように通常は3ヶ月以上の期間を費やしてしまいます。
同時にその手続きは無料ということはありませんから余計な出費までがかさみ、あなたの投資パフォーマンスは更に悪くなってしまうのです。
そこで退去命令を実施するよりは、納入時期が遅れながらも
テナントが支払いに追いつく ⇛ その後の支払いが過去のように継続される
という流れで家賃支払いが再び軌道に乗ることが一番良いわけですから、テナントに退去命令を出す手続きをする前に
「テナントは再び毎月の支払いが可能になるのか」
を見極めることが上策となります。
家主の要求にいかに応えるかに注目する
そこでテナントが
「再び期日通りの支払いに戻れるか」
を判断する為の基準ですが、下記の優先順位に考えておくとよいと思います。
1.遅延を自ら申告してくるテナント
テナントの殆どは「家賃支払いを滞らせてやろう」と最初から企んでいるわけではないものです。
そもそもが入居前の審査でそのテナントの背景や財務状況が精査されているはずですから、家賃支払いが難しくなると分かっているテナントはフィルターがかけられて賃貸契約には至っていないはず。
そして入居審査を合格しているのであれば過去に賃貸料不履行のような履歴がないはずですから、家賃を支払わない意図はないはずなのです。
あるとすれば、テナント自身も予想せずに入居中に発生した
失業による収入の途絶え
臨時の大きな支払いの発生
等により、家賃に回すお金がどうしても確保できなかった時である場合がほとんどです。
そんな時、
「大家さんすみません。恐らく今月の支払いは遅くなると思います。少し待ってもらえまえんか?」
或いは
「事情があって今月は家賃の支払いが難しいのです。たった今はその一部だけ支払わせてもらえませんか?」
このような趣旨で自ら申告してくるテナントであれば、その後再び毎月支払いの軌道に戻る可能性は高いものです。
その為、自己申告してくるテナントであれば早々に退去命令手続きの準備に入る必要はありません。
2.通知に対してきちんと反応するテナント
また家賃が遅れる旨を伝える自主的な申告はなくとも、催促に対して敏感に応答してくるテナントもまだ見込みがあります。
この場合も慌てて退去命令の手続きに入る必要はなく、相手の支払いを待つ形で問題はありません(もちろん遅延に対するペナルティーはきちんと加算します)。
退去命令の手続きに入るべき場合
反対に、残念ながら退去命令の手続きに入るべきパターンがあります。
判断の分かれ目は
⇛ 催促の通知に全く反応しない
⇛ 1度は軌道に戻したものの、2度目の滞納が発生する場合
です。
これらの場合は
「家賃を支払う意思がない」
あるいは
「家賃を支払い続けようと頑張ったが、状況が改善しない」
ということを示しているわけですから、不動産会社に支持して退去命令手続きに入る必要があります。
ここからは専門家の仕事になりますので投資家のあなたの仕事ではありませんが、少なくとも上記の要領でテナントの姿勢を見ることで退去命令の手続きに入るべきか否かは判断する必要があります。
また、退去命令の手続きに入るとこの手のテナントはあらゆる言い訳をしてくるのものです。
仮に大家であるあなたに直接訴えてくることがあったとしても、そのやりとりには決して応じてはいけません。ただ一言、
「不動産管理会社から連絡があります。」
とだけ伝えるべき。
気持ちとしては性善説で対応してあげたいものですが、残念ながら通知を無視し続けたり滞納が複数回発生する場合は回復の見込みはありません。
あなた自身はボランティアで部屋を貸してあげるわけにはいきませんから、後は不動産管理会社に委ねる必要があるのです。
このあたりは決して気持ちのよい仕事ではありませんが、不動産投資では起こり得るリスクとして理解しておきましょう。
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