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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
よく頂戴するご質問の中に
佐藤さんはなぜ最初の一軒目は現金で購入するように薦めるのですか?
というものがあります。
不動産投資関連の書籍では「ローンを最大活用して現金を残しながら回しなさい」と書いてあるのに、あえて現金での購入を薦めるのはなぜかというご質問です。
度々お伝えするように私(佐藤)は不動産投資関連の書籍は読んだことがありませんが、一軒目の現金購入をお薦めする理由は
「投資では常に逃げ道を用意した方がよい」
からです。
実際には投資に限らずビジネスも同じ話だろうと思いますが、後先を考えずに闇雲に資金を投じるのは博打と何ら変わりがありません。
事業でも投資でも博打的な勝負に打って出て大きく儲けるのは物語としては面白いのですが、現実には「生き残ること」の方がよほど大切です。
結局は「大博打を打って大きく儲ける」よりも「着々と確実に投資利益を貯め続ける」ことの方が大切ですから、その目的を果たす前に弾切れになることがないよう、逃げ道は常に確保しておいた方がよいのです。
今日はこの辺りを具体的に、私(佐藤)が
「せめて一軒目は現金で購入を」
と強調する理由について、補足も兼ねてお伝えさせて頂きます。
バックアップは十分にあるのか
例えばあなたがアメリカの不動産物件を購入して毎月$1,000の家賃収入があるのに対し、ローン返済が毎月$500だったとします。
普通に考えれば毎月$500($1,000 - $500)の利益で年間$6,000の家賃収入となるはずです。
ここから固定資産税や家屋保険、不動産管理費等を差し引くと最終利益になります。
仮にここでは年間支出を
固定資産税 … $1,200
不動産管理費 … $960(年間家賃の8%)
家屋保険 … $800
修繕費用 … $600
としましょう。
合計支出は$3,560ですから、年間に手元に残るキャッシュは
$2,440($6,000 - $3,560)
となるはずです。
。。。
ところがです。現実は予想した数字の通りにはいきません。
実際に不動産を運用してみると当初は予想しなかった出費は必ず出てくるものです。
例えば不動産管理会社により若干の違いがあるものの、まず十中八九出てくる費用は
オリジナルリース料
というもの。
これは「新規テナントを入居させた際の不動産管理会社への成功報酬」と言っても良いかもしれません。
オリジナルリース料は
A管理会社では家賃の1ヶ月分(家賃が$1,000なら$1,000)
B管理会社では固定費$600
等、管理会社毎に違いがあります。
またそれ以外にも
賃貸募集期間中のマーケティング料
ターンオーバー(住人入れ替え時)費用
定期巡回物件調査費用
リース更新料
等も発生する可能性があります。
そうすると、上記の年間純利益$2,440というのは実際にはこれほど余ることはありません。
そしてここに加えて、自分の力ではどうしようもない「空室リスク」があります。
例えば不動産物件を購入していざ運用を開始したとしても、最初にテナントがつくまでに60日間要したとします。
するとここで2ヶ月分、$2,000の収入が入らないことになります。
またひと度ターンオーバーが発生すると、ここでも2ヶ月分ほど収入が入らない場合もあります。
このように支出要素を厳密に細かく精査してかつ家賃未収入の可能性も踏まえると、ローンを組んでの運用では回らない可能性は十分に考えられるのです。
そうして支出や未収入の度合いは予想不可能だとしても、毎月のローン返済額は確実に定まっています。
ハッキリいえば物件からの家賃がなかろうが出費がかさもうが、住宅ローン返済だけは毎月容赦なく続くわけです。
そうすると、
「それでも私はアメリカで発生する損失を補填する資金をいつでも日本から送金できますよ」
というのであればよいのですが、実際には日本から自己援助金を送金しなければならない時点で投資としては成り立っていません。
またこのような損失を補填するバックアップ資金がない場合はそれこそ債務不履行の憂き目に会い、せっかく購入した物件を差し押さえられてしまい兼ねないののです。
つまり、一軒目からいきなりローンを組んでしまうと投資に失敗する可能性は明らかに高くなってしまいます。
一軒目を砲台にする
だからこそ、私(佐藤)はせめて一軒目は現金で購入することをお薦めしています。
現金購入の場合は当然ながら借金はゼロですから、前述の例でも一年を通して投資として回ることになります。
そして現金の場合はキャッシュを確保し易い状態になりますので、仮に二軒目はローンを組んで購入したとしても
両物件の修繕費用準備金確保
二軒目の損失補填
等、あらゆる自体に備えた内部留保が可能になります。
いわゆる一軒目の不動産物件をあらゆるリスクを打ち破る砲台として頼りに出来るわけです。
アメリカで不動産投資を行うのであればそこにかかる費用は全てアメリカ国内で生み出されたキャッシュで賄うことが大切ですから、やはりアメリカ国内で全てを完結する上ではせめて一軒目は現金購入にしておいた方がよいと思います。
このような理由で
「せめて最初の一軒目は現金で購入を」
とお伝えしていますし、ご事情を伺いながら十分なバックアップ(本質を補填できる余裕)がない状態でローンを組もうとされる方には
「投資はまだ早いです」
と、投資のお手伝いはお断りさせて頂いています。
そのようにお伝えして気を悪くされてしまったこともありますが、失敗する可能性が高いことを知りながら
「どうぞどうぞ。大丈夫ですよ。」
などと言えるはずがありませんし、知らないふりをするよりも正直にお伝えして嫌われた方がマシです。
もっぱら、これはおそらく不動産投資の教科書には書いていないだろう私(佐藤)独自のお薦めですが、
「せめて最初の一軒目は現金で購入を」
とは、現実を直視するのであれば「投資で逃げ道を作りつつ前に進む」意味で強調してもし過ぎることはないと思います。
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