こんにちは。
アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
久しぶりに物件管理系の項をあげます。
厳密には物件購入前に行うべき物件チェックの話なのですが、とりわけアメリカでお住いの方で自分の目で物件を確かめて購入を吟味できる方への参考情報になります。
通常は物件を購入するとなると不動産エージェントに協力を頂くわけですが、良くも悪くも不動産エージェントの中にもやはり
仕事ができるエージェント
仕事ができないエージェント
はいると思います。
後者を言い換えると、「気が利かないエージェント」はそれなりにいるもの。
そして誤解を恐れずにいえば、そもそもアメリカ人の仕事ぶりを日本人の仕事ぶりを比較するとどうしても日本人に軍配が上がるものです。
アメリカ人と仕事をされたことがある方はよくお分かりかと思いますが、決して差別的な意味合いはなく、日本人のオモテナシ精神からくる細かさや気遣いのレベルはちょっと期待できないもの。
(*注:繰り返しますが差別的な意味合いではなく、長年アメリカで仕事をしてきた正直な感想です)
そうしたときに、こと「物件内覧」においても気の利かないエージェントはそれなりに多いように思います。
こちらとしては安くても数万ドル、通常は10万ドル単位の買い物をしようというのですからそれこそ必死にサポートしてほしいものですが、玄関の鍵を開けて内部を一通りサーと一緒に見て「はい次に」という場合も多いのです。
そこで、もしもあなたがアメリカで暮らしていて不動産エージェントに物件内覧に連れて行ってもらう場合は、今日からお伝えする物件チェックポイントを自分でも実行してみましょう。
実際は契約に入るとまず物件調査の専門家を入れますから、そこで問題があれば大概の必要修繕ヵ所はあぶり出されてきます。
それでも物件調査専門家の中にも仕事レベルはありますから、人任せにするのではなく自分の目でみた範囲で気になる点を専門家に伝えることで、より重点的に調べてもらうことには大いに意義があるものです。
言われずとも物件調査専門家は網羅してくれる場合がほとんどだろうとは思いますが、そこは自分の目でもきちんと確認してダブルチェックを行うようにしましょう。
今日から、現場で物件を内覧する際にチェックしておきたいポイントをお伝えさせて頂きます。
ビー玉を使う
いきなりビー玉と言われると「?」と思われるかもしれませんが、自分自身が現場で候補物件を視察できる状況にあるのであれば、ビー玉を持っていくことは有効です。
厳密にはビー玉でなくともよいのですが、ビー玉くらいの質量がちょうどよいです。
そこで物件を現場で視察する際には物件内のフロアにビー玉を置いてみましょう。
そう、あり得ないまさかがないとも限らないのです。
水平をとることを英語で「Level:レベル」といいますが、この場合のLevelは高低の意味合いではなくバランス取りの意味になります。
新築時には問題なかったはずが、時間の経過とともに地形の変化や物件の土台部分に深刻な問題が出ており、物件の「Level:レベル」が崩れいている場合が稀にあります。
とりわけ崖沿いや小山の中腹の物件を検討する際には、ビー玉チェックはまず行った方がよいと思います。
アメリカの物件は総じて日本のような耐震対策がなされているわけではありませんから、とりわけ崖沿いに建つ物件の場合は注意が必要です。
床に置いてみるとビー玉がコロコロ。。と転がろうものなら確実に土台に問題がありますから、この場合は物件調査の際によく調べる必要があります。
その修繕費用が予算内に十分に収まるのであれば、むしろ物件価格を交渉するチャンスになりますし、話にならないくらい深刻さであればその物件はパスすればよいと思います。
上も見ながら歩く
物件を視察する際に人の目は自ずと自分の目の高さと同じ高さを見回しているものです。
せいぜい、キッチンの引き出しやシンク下を除く際に目線を下に落とす程度でしょうか。
けれども、物件内を視察する時には「上も見ながら歩く」ことを心がけましょう。
上も見ながら歩く目的はもちろん、「天井」を見るためです。
天井に明らかに不審なシミがある場合はその上部から水が漏れて天井に染み出している動かぬ証拠になります。
二階建て物件の一階天井の場合は二階のバスルームから水漏れがあるのかもしれませんし、二階もしくは平屋の天井であれば屋根に穴が開いており定期的に雨漏りがするのかもしれません。
そしてそのシミが目立って分かるならよいのですが、たまにセコイ売主の場合は市場に出す前にシミを天井と同系色のペイントやスプレーで隠すこともあります。
その箇所は同系色とはいえ「周辺と比べて不自然に色が明るく綺麗」ですから、天井にそのような綺麗すぎる箇所がある場合はシミの隠ぺいを疑いましょう。
それ以外が気に入り、購入対象にしたい物件の場合はその箇所をチェックしておき、後日物件調査の際に念入りにその箇所を調べてもらえばよいと思います。
明日に続けます。
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