こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
ショートターム・レンタルのモデル数値についてお伝えしています。
伝統的な不動産投資スタイルそのものを変えつつあるショートターム・レンタルは、キャピタルゲイン市場を中心にその破壊力を見せ始めています。
どちらかといえば流動性の低い不動産市場にあってもハイリスク・ハイリターンの部類に属しますので、私(佐藤)自身は健全に資産形成性を計るうえではやはりメンフィスのような手堅いキャッシュフロー市場をお薦めします。
けれどもハイリスクとはいえ、需要に陰りが見えない現在のアメリカ不動産市場ではとりわけキャピタルゲイン市場においてショートターム・レンタルモデルが流行し始めているのです。
そこで昨日はまず、ロングターム・レンタルの場合のネットキャッシュフローを見てみました。
今一度おさらいしますが、
こちらです。
一年で$22,925.13、日本円で約250万円の家賃収入となります。
この物件は$850,000であり、底値では$400k台にありましたので、すでに日本円で約4000万円のキャピタルゲインが出ています。
ROIとしては甚だ低いものの、そのキャッシュフローボリュームとキャピタルゲインの大きさが魅力です。
そこで今度は、この全く同じ物件をショートターム・レンタルモデルに切り替えた場合をみてみましょう。
そのキャッシュフローはこちら。
月間で見ると
総収入 ... $7,633.54
総支出 ... $3,868.17
ネットキャッシュフロー ... $3,765.37
で、これを年間で見ると
総収入 ... $91,602.50
総支出 ... $46,418.08
ネットキャッシュフロー ... $45,184.43
となります。
一つの物件で、年間総収入が約1000万円のレベル。。
ロングターム・レンタルと比べるとネットキャッシュフローが大きく伸びているのが分かりますね。その差額は
$22,259.30($45,184.43- $22,925.13)
と、日本円で約245万円の収入増、合計約500万の年間家賃収入成り。
ここまでくると、軍配は完全にキャピタルゲイン市場に上がるかもしれません。
キャピタルゲインを横に置いてキャッシュフロー成績だけで比較してもメンフィス市場に引けを取らないレベルとなり、キャピタルゲインを加味すると圧倒的な成績になります。
もちろん、キャピタルゲイン市場のリスクは価格暴落ですね。
ただし需要が続く限り価格は時間をかけて元に戻ることが過去に証明されていますので、価格が暴落したとしても慌てずに物件を保有し続ければ価格は回復する可能性は高い、ということはいえます。
これがショートターム・レンタルモデルの数字上のインパクトです。
それでは、ショートターム・レンタルモデルに切り替えることでなぜ年間約245万円も収入を増加させることが出来たのでしょうか。
その謎は、支出項目を細かくみることで見えてきます。
私(佐藤)がショートターム・レンタル物件を管理する会社から入手した、実際のモデル数値でみていきます。
ショートターム・レンタルモデルを解析
前提として、ショートターム・レンタルモデルが飛躍的に広まりつつある最大の要因はAirbnb(エアビーアンドビー)を始めとする
「ショートターム・レンタルのマーケティングインフラが整った」
ことにあります。
昔は風光明媚な観光地のバケーションハウスにほぼ限定されていたショートターム・レンタルモデルが、情報化社会の中で誕生した新しいマーケティング市場の助けを借りて一気に幅が広がったわけです。
Airbnb(エアビーアンドビー)の始まりは、ウィキペディアには
ロードアイランド州の美術大学、RISDで出会った、ブライアン·チェスキー(Brian Chesky)とジョー・ゲビア(Joe Gebbia)の2人は、卒業後の2007年10月、サンフランシスコに引っ越してすぐ、 アメリカのインダストリアルデザイナー協会が主催するインダストリアルデザイン会議の際にエアベッド&ブレックファストの初期コンセプトを作り出した。元のサイトは、飽和した市場でホテルを予約することができない参加者に、短期的な宿と朝食と他に類をみないビジネスネットワーキングの機会を提供した。
(出典:ウィキペディア)
とありますから、まず創業者の二人は現在のように自分たちのビジネスが不動産賃貸産業の流れを変えることになるとは予想していなかったはずです。
これはアマゾンにも同じことがいえますね。今のアマゾンはもはやジェフ・ベゾス自身もコントロール不可能なレベルに自己進化が始まっています。
そして今回のモデルに使用している物件の月間収入はこうです。
稼働率
稼働率が85%となっています。
1ヵ月のうちに25日間は貸し出される計算になりますが、この物件の立地では十分現実的です。
RevPAR
RevPARとはRevenue Per Available Roomの略で、一つの客室に対して可能な貸し出し価格をいいます。
年間の平均宿泊料が$250のところ、稼働率を85%とすると$212.50となり、これに年間を通した1ヵ月の平均日30.42(365/12)をかけると$6,463.54となるわけです。
そして「その他の収入を加えた平均収入」という数字が$7,633.54ですから、$1,170($7,633.54 - $6,463.54)も追加で月間収入が入っています。
メンフィス市場でもほどよい家賃収入がなんと追加収入のレベル。
これは一日換算で$38($1,170 - 30.42)となりますが、何の収入がお分かりでしょうか。
Airbnb(エアビーアンドビー)を利用したことがある方はご存知かと思いますが、「清掃料」ですね。
サイト上で清算する際は室料と同時に清掃料の請求も可能なのですが、この物件のレベルでは清掃料$38はごく普通のレベルです。
結果として、Airbnb(エアビーアンドビー)を使ってショートターム・レンタルモデルを実施した場合のモデル数値上の月間平均収入は$7,633.54となります。
そこでこの平均収入$7,633.54に対し、平均支出は$3,868.17となっていますがかなり大きな支出ですね。
ショートターム・レンタルモデル編のクライマックスとして、支出の詳細にメスを入れていきましょう。
。。。
年末年始をあまり意識していないのですが、よく考えたら今日は大みそか、31日ですね。。(恥)
ショートターム・レンタルモデル編が中途半端になってしまいましたが、来年に続けたいと思います。。
皆様、2018年も大変お世話になり、多大なるご支援を本当にありがとうございました!!
2019年が皆様にとりまして、より一層の飛躍の年となりますことを心からご祈念申し上げます。
佐藤拝
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