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意外!世界で最も有利なタックスヘイブンとは 〜 後編

意外!世界で最も有利なタックスヘイブンとは 〜 後編

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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

昨日から過去のプレジデント・オンライン版の内容を元にお伝えしていますが、今日も続けます。

タックスヘイブンとして最適な国

(同記事から)

14年からは、5000万円超の国外資産を保有している人に、「国外財産調書」の提出が義務付けられた。15年には、国外転出の際に有価証券などを1億円以上保有している場合、その含み益に所得税(いわゆる「出国税」)が課されるようになった。

明らかに、資産保全目的で海外に移住する方々に焦点を当てた施策ですね。

続けて、

極めつきは、富裕層などの課税逃れを防ぐための多国間協定だ。17年6月7日に、G20やOECD(経済協力開発機構)加盟の約60カ国が署名した。協定した国の間では、18年から金融口座情報の自動交換がスタートする。

とのこと。

昨年から金融口座情報の自動交換がすでにスタートしているとのことで、加盟する約60カ国に資産を移したとしても日本政府に口座情報が筒抜けだというのです。

いよいよ世界的に本腰を入れて、出身国により資産をきっちり押さえる動きが展開され始めているようです。

資産保全・節税目的で資産を海外に移そうにも、以前のように監視の目が甘くはないことが分かります。

結果として、「それなら移住しかない」と移住を決意する富裕層が後を立たないわけです。

そうすると、世界の中で移住先として最も最適な国はどこなのでしょうか?

同記事ではこのように指摘しています。

オフショアと呼ばれる国や地域は多いが、「その中でも最高の移住先」と、識者たちが太鼓判を押すのは、意外にも米国。税の負担率、安全性や生活水準などを総合評価した結果だという。

本当に意外(笑)

私(佐藤)はシンガポールだと認識していましたが、プレジデント紙で紹介する最高の移住先はアメリカなのだそうです。

確かに負担税率という数字のみならず、安全性や生活水準を加味するのならうなずけると思います。

安全性に関しては、アメリカでは見事に安全性が確保された地域が数多くあります。

銃規制がニュースで頻繁に報道されることから意外に思われるかもしれませんが、地域によってはともすると日本以上に安全性を感じるのです。

夜は鍵をかけないご家庭もあり、配達人が玄関先に配達物を置きっぱなしにして去るという有様。

良し悪しは別にして、強固な米軍に守られていますから他国がいきなり米国内に攻めてくるという確率は低いもの(テロは起こりえますが)。

日本のきめ細やかなサービスには後塵を拝してしまいますが、それでも便利性で考えると生活水準は全く問題がありません。

これらを加味した上で税率を踏まえると、最も最適なタックスヘイブンはアメリカというのはあながち間違っていないと思います。

そして極めつけは、アメリカでは相続事情が年々有利になっているという事実です。

日本人プロ投資家のSさんから提供頂いた、歴代の大統領ごとの相続税基礎控除額を並べてみます。

アメリカ連邦遺産税の基礎控除額の推移

 年 基礎控除額 最高税率 大統領 与党
1987~1997  600,000 55% クリントン政権 民主党
 1998 625,000 55% クリントン政権 民主党
1999 650,000 55% クリントン政権 民主党
 2000 675,000 55% クリントン政権 民主党
2001 675,000 55% W.ブッシュ政権 共和党
 2002 1,000,000 50% W.ブッシュ政権 共和党
2003 1,000,000 49% W.ブッシュ政権 共和党
 2004 1,500,000 48% W.ブッシュ政権 共和党
2005 1,500,000 47% W.ブッシュ政権 共和党
 2006 2,000,000 46% W.ブッシュ政権 共和党
 2007 2,000,000 45% W.ブッシュ政権 共和党
2008 2,000,000 45% W.ブッシュ政権 共和党
2009  3,500,000 45% オバマ政権 民主党
2010 5,000,000 or 0 35% or 0 オバマ政権 民主党
2011 5,000,000 35% オバマ政権 民主党
2012 5,120,000 35% オバマ政権 民主党
2013 5,250,000 40% オバマ政権 民主党
2014 5,340,000 40% オバマ政権 民主党
 2015 5,430,000 40% オバマ政権 民主党
 2016 5,450,000 40% オバマ政権 民主党
2017 5,490,000 40% トランプ政権 共和党
2018 11,180,000 40% トランプ政権 共和党
2019 11,400,000 40% トランプ政権 共和党

いかがでしょうか。

アメリカの場合、日本のそれとは対象的に基礎控除がどんどん増額されていますね。

ブッシュ(息子)政権とオバマ政権で一気に控除額が増え、トランプ大統領になってからは「さもありなん」というぐらいに拡大しています。

これらの数字の裏にはどんな意図があったのでしょうか。。

いずれにせよかなり多くのアメリカ人は相続税を支払っていないだろうことは想像に容易く、

「アメリカが超格差社会になるのは必然」

ということは言えそうです。

ここで同時に、日本の財務省のHPより日本の相続税基礎控除額をグラフ化したものをご紹介します。

(出典:財務省ホームページ

(ついでのこちらもどうぞ。アメリカは20億円でも遺産税税金がゼロですね)

上のグラフにもある通り、日本の相続税の基礎控除は2015年より5000万円から3000万円に減額されています。

なんと2000万円の減額です。

そして相続人ひとりあたりの基礎控除も1000万円から600万円に減額となっています。

最高税率に至っては、6億円超55%という始末。

海外に資産を逃したい富裕層。

その動きに待ったをかけて徴税したい政府。

この流れの中で、アメリカを元祖タックスヘイブンと見る動きがあるのは大変興味深いところです。

そしてここが大きなポイントですが、

17年6月7日に、G20やOECD(経済協力開発機構)加盟の約60カ国が署名した。

と引用しましたが、実はアメリカはこの加盟国ではないのです。

つまり、アメリカ国内の個人口座を日本政府は(特殊事情がない限り)覗くことは出来ません。

米国内のデラウェア州に至っては

(同記事)

州法による守秘義務を盾に、口座情報の提供を拒むそうです。今やスイスよりも情報の秘匿性が高いでしょう。

とのこと。

⇛ 暮らしていて安全(地域は選ぶ必要があります)

⇛ 生活水準が高い

⇛ 相続税は負担が軽い(州によっては相続税なし)

⇛ 他国に個人の口座情報は見せない

⇛ 一部の州ではスイスよりも秘匿性が高いといえる

これだけの条件であれば、ハワイやカリフォルニアに移住してくる富裕層が多いのは当然の結果かもしれませんね。

ちなみに、ハワイの州遺産税基礎控除は$5.49ミリオンで、最高税率は15.7%です。

カリフォルニアにいたっては、相続税も遺産税もありません。(遺産税は2005年に廃止されています)

夫婦なら基礎控除が2倍になります。

つまり、資産が約25億円の夫婦ならお子さんへの相続税(正確には遺産税)が州にも連邦にもゼロなのです。。

節税と暮らしやすさの双方で魅力を出しているアメリカ合衆国。

ここから先も富裕層の移住者は絶えず、アメリカの経済格差は益々広がっていくことはほぼ間違いありません。

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