FSBO(For Sale By Owner:物件オーナー自身による売却)コンサルティング案件が増加中です。
・バイヤーエージェントの報酬はバイヤーからお支払い頂きたい
・自宅も自分で売却することでリスティングエージェントへの報酬をゼロにしたい
という方はこちらからご連絡ください。
コンサルティング料金は発生しますが、リスティングエージェント雇用よりは大幅に節約が可能です。
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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
オーナーが自分で物件を売却するFSBOについて、シリーズでお伝えしています。
昨日までにお伝えしたお薦めの手順は
1.自分自身にスイッチを入れる
2.売却準備 ~ 現在の物件価値を査定する
でした。
いかんせん、自分が取り組もうとしているのは不動産物件という途方もなく高額な商品です。
自分が物件を購入する側である時には
「売主の売却希望価格は適正価格か」
「物件機能に瑕疵はないか」
「立地は大丈夫か」
等、あらゆる心配が先立ちます。
出費の桁は出店でたこ焼きを買うときとは比べもものにならない金額ですから、誰だって慎重になって当然ですね。
売却する物件を所有しているということは相続で受け継いだ物件でない限りは自分自身が購入時の契約を体験しているわけですから、その自分が購入した時の気持ちを思い出すとよく分かると思います。
だからこそ、物件を売却する時は買主に対する一定の配慮が大切なのです。
不動産価値を決めるのは物件購入者ですが(購入者が価格に同意して成立するため)、同時に売るか売らないかを決めるのは売主であるあなた自身であるこも事実。
高額な商品を人様に購入頂く上ではオーナーとしての取り分をしっかりと確保しつつも、購入者が少しでも気持ちよく、安心して取引が進むように整えてあげることも売却成功の鍵なのです。
その意味で、昨日お伝えした物件価値の自主査定はその第一歩となります。
そこで今日は、業者を使ってのもうひとつの前準備として物件調査についてお伝えさせて頂きます。
3.売却準備 ~ 物件調査を行う
「1.自分自身にスイッチを入れる」
でお伝えしたとおりですが、自分が暮らす物件のことはリスティングエージェントよりも自分自身が一番よく分かっています。
少なくとも日々生活をする中で物件内の目に見える部分についてはよく理解しているはず。
けれども、目に見えない部分や普段意識しない箇所に関して専門家にみてもらうと、案外自分でも気づいていなかった物件機能の瑕疵はあぶり出されてくるものです。
このことは自分の体でも同じことが言えますね。自分は全くの健康体だと思っていたのに、定期検診の際に意外な体の不具合が分かったりするわけです。
人の体も年齢を重ねるにつれてあちこち問題が出てきがちになるのと同じように、物件もまた築年が経てば経つほど問題が発生しがちになるもの。
そこで物件を売却する前には、一度専門家を雇って自分の物件を事前に細かく調査し、自分でも気づかなかった物件機能の瑕疵を全て洗い出すことをお薦めします。
ここで申し添えると、物件を売却する側のあなたには売買契約において物件調査を行う義務は全くありません。
それどころか、実際の取引ではあなた自身も物件を購入したのであれば自分で体験したように、通常の売買契約では買主が自分の責任で物件調査を行うものです。
もちろん買主にも物件調査を行うことは義務付けられてはいないのですが、契約書上では買主が物件調査を行う権利と修繕交渉がうまくいかなかった場合は契約を無効とする条項が記載されています。
そして買主であるあなたは、FSBOを成功させる上では事前に物件調査を実施した方が断然有利になるのです。
その理由は下記によります。
物件価格の正当な裏付けになる
根本的に、FSBOで物件を売却するということは少なくとも契約上は自分の味方は誰もいないことになります。
リスティングエージェントを雇わない場合は全ての段取りを自分で行い、売主側との交渉も自分で臨む必要があるわけです。
これに対し、買主側にはバイヤーエージェントがついています。
バイヤーエージェントは不動産売買のプロですから、物件売買の取引においてそのコツを買主側のみならず売主側の観点からも熟知しています。
バイヤーエージェントは自分を雇った買主に対してBPO(Broker's Price Opinion)等の技術をもってアドバイスし、あなたにアプローチしてきます。
そこであなたは先にお伝えした不動産鑑定士を雇って算出されたお墨付きの物件市場価値証明と同時に、この物件調査結果を準備することでいよいよ論理的に武装が出来ることになります。
厳密には、物件調査の結果をもって買主の修繕責任の範囲になる物件機能の瑕疵については、施工業者を呼んで修繕する場合の見積もりを出してもらいます。
施工業者は前での物件調査結果に目を通すことでどこをどのように修繕するべきかの前知識を得ることが出来、そして実際に現場を見ることで正確な見積もりを取ることが出来るのです。
大概はこの場合は施工業者に見積もり料を支払うことになりますが、必要経費として雇うことをお薦めします。
そうすると、ここまでの時点で
A. 物件市場価値
B. 修繕見積もりを元にする修繕見積もり
の確固たる二つを手に入れているあなたは
売却額 = A - B
に多少上乗せした価格で、自信をもって市場に物件を投入できるのです。
これはでっち上げた価格ではなく、誰か見ても論理的に納得できる第三者の専門家の協力で算出された数字ですから、相手が経験豊かなバイヤーエージェントだろうが納得せざるを得ないことになります。
交渉をスムーズに進める
かくして、このような確固たる数字をもって買主と売買交渉に入ると非常に契約はスムーズに進みます。
もっぱら、ライセンスを有する不動産鑑定士や施工業者によって出された数字を見せても
「自分自身で業者を雇って、自分が納得出来る数字を出します」
という購入者はいますし、それはそれで構いません。
結果は全く同じにはならずとも大差はないものですし、それこそお互いの結果を突き合わせて話し合えばよいのです。
そして何よりも大切なのは、ここまでお膳立てがなされていると大抵の買主はあなたに悪い印象はもたないものです。
「この取引は進めやすいな」
と無意識にも感じてもらえるものですし、その実、与える姿勢で売却の準備を整えてきているあなたの誠意はしっかりと伝わり、不思議なことに市場価値に加えてここまでかけた経費を十分に賄える額で売却が実現するものです。
ここまで来ると、あなた自身も買主もお互いた気持ちよく安心してクロージングまで進めることはほぼ約束されてきます。
明日に続けます。
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