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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
数日前に売却前のリノベーションについてお伝えしたところ、結構な反響を頂戴しました。
特に
「ガレージドアが本当に価値を上げるんですか?」
というご質問。。
本当です。
一般的にアメリカの不動産で売却前にリノベーションを行って売りに出した方が高値で売れることは間違いなく、綺麗な物件はより多くの購入希望者を惹きつけることになりますから、それこそ夏のピークタイムであれば有利に働いてきます。
そしてこれが理由で、フリップ専門業者の場合はオークション形式で売却される差し押さえ物件の取得にこだわるわけです。
差し押さえ物件は市場価値よりも随分安く売りに出されていますから、
1.安く仕入れる
2.フルリノベーションをかける
3.各箇所を新品にする
4.市場価値平均 + 新品箇所の価値 + 付加価値
5.売却する
この式が成り立つわけです。
イメージをつかみやすい実例に近い数字でいえば、
市場物件価値:$90,000
オークション売却額:$65,000
リノベーション費用:$25,000
売却額:$135,000
このようなレベルです。
手数料等やクロージング費用を抜きに単純計算すれば、この例ではフリップ業者は
$90,000($65,000 + $25,000)
こだれけの費用を支払い、そして
$45,000($135,000 - $90,000)
この$45,000が粗利益になります。
最終的な利益は$20,000 〜 $30,000の間に落ち着くレベルです。
一年に10軒も売却すればそれなりの利益になりますし、完全な専門業者の場合はそれこそ年間に50軒〜60軒も行っているものです。
このようにフリップ業務は儲かるか否かといえば、これはほぼ確実に商売になります。
そこで慣れたフリップ業者はツボどころをよーく心得ていますから、
価値のあるリノベーション
価値のないリノベーション
これらを見極めて、
「物件価値を高められる箇所はしっかりお金をかけて、さほど価値が上昇しない箇所はほどほどに」
そんなさじ加減を持っているのです。
今のリノベーション傾向は
そこで昨今のリノベーション市場の傾向を掴んでみましょう。
アメリカ不動産業界の中で行われるリノベーションにも毎年の「トレンド」なるものがあります。
このリノベーションに関して過去30年以上に渡り、全米136の不動産市場において22のリノベーション項目を比較している研究グループが存在し、リノベーショントレンドを追っているのです。
その調査方法としては
A … 施工業者がいくら請求したか
B … その不動産市場においてリアルターがいくらの価値を見るか
を調べ、数字としては全米平均で
A. その項目にかかる費用
B. 売却時の価値
を定めています。この二つから、
ROI = B / A
を割り出して、
「このリノベーション項目はどれくらいの費用回収が可能か」
が算出されるのです。
そこでこの調査によると、昨年のトレンドで最もリターンが大きかったリノベーション箇所が
ガレージドア
A. 費用(全米平均):$3,611
B. 売却時の価値:$3,520
ROI = 97%
で、リノベーション項目の中では回収率がNo.1でした。
そしてこれはあくまでも平均の数字です。
物件の立地条件が良かったり、全体的に物件のグレードが高い場合はこのガレージドアの価値は更に高まる可能性が出てきます。
平均で97%であれば、100%以上の回収も不可能ではないのです。
それでも回収率は上がっている
ただし、昨今はこのリノベーションにかかる費用は増加していることにも注目しておきましょう。
費用が増加している理由は何でしょうか?
その理由はズバリ、トランプ大統領の関税政策によるものです。
それほど全面的には報道されていませんが、トランプ大統領による関税政策の結果で材料が上がりリノベーションコストが上昇しています。
ところが、数字にすれば上記22項目の全体平均ROIは
2017年 … 65.8%
2018年 … 66.1%
と、わずかながら上昇しています。
A. その項目にかかる費用
B. 売却時の価値
ROI = B / A
ですから、リノベーションコストが上昇しているということはROIが下がってきそうなものですが、それでも回収率はわずかに上昇しているのです。
つまりコスト高よりもBの売却時の価値の方が上回っているわけですね。
とどのつまり、今現在でも
「リノベーションは行う価値がある」
ということです。
トランプ大統領の関税政策がいつまで続くかは不明ですが、関税が落ち着いた暁にはさらにリノベーションROIは高まる可能性があります。
そしてこれらの統計が示しているのは、
「第一印象で目に飛び込んでくる箇所のリノベーションは価値を高めやすい」
ということになります。
事実、物件価値を最終的に決定しているのは買い主本人です。
売り主は売却希望価格を提示しますが、最終価格は買い主との交渉で折り合いをつけていくわけで、最終的には買い主が納得した購入価格が市場価値として定まることになります。
言い換えるとその購入価格には「買い主の感性」が多分に含まれているわけで、だからこそガレージドアのような見た目で映える箇所は物件価値上昇に寄与するのです。
あなたの物件にガレージがついている場合、リノベーション項目として候補に上げておかれるとよいと思います。
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