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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
住居用物件の不動産投資において唯一の収入源となるのは家賃です。
アパート物件であればその収入源になるのは家賃のみならず
・コインランドリー
・駐車場
といった他の収入源があり得るものですが、それでも支出項目になると様々な種類がある一方で、収入項目の種類はせいぜい二つか三つということになります。
いずれにせよ、その収入項目の中でも不動産運営には家賃が最も重要な要素を占めていることは論を待ちませんね。
そんな不動産運営の要となる家賃収入ですが、オーナーとして常に慎重に考えなくてはならないのは「家賃の値上げ」についてです。
家賃の値上げを慎重に検討するべきは
一戸建て物件
複数世帯物件
のいずれでも変わりがありません。
単純には
家賃の値上げ = 収入が増える
ということになりますが、家賃を値上げする理由には本来
1.賃貸需要の増加
2.物件運営費の増加
この二つがあります。
どちらかではなく、両方を観察してのバランス取りの話です。
今日は、あなたがアメリカで不動産投資をする場合の家賃値上げの理由について考えてみましょう。
家賃値上げは理由があれば断行する
それなりに便利な街の一画で複数世帯物件を運営していたとしましょう。
戸数は多く、50戸あるとします。
そこで入居率は100%、すなわち満室で50戸全てが埋まっているとします。
この時、オーナーは満足するべきでしょうか?
もちろん「満室」という言葉は聞こえが良いものですし、満室だとアパート経営がうまくいっているように思えます。
けれども実際には、アパート運営の場合であれば多少空室がある方が健全な状態である場合が多いものです。
その理由は常に満室である場合、
需要
運営
このどちらか、あるいはその両方に対してバランスが取れていない可能性があるからです。
まず単純に、満室が続くということは「地域の賃貸需要に対して家賃が安すぎる」という可能性が考えらえます。
「需要に対して家賃は安いかもしれないけれど、満室の方がいい」
これが正しいかといえば、そんなこともないのです。
なぜなら、入居世帯が増えれば自ずと物件の運営費は値上がりするものですし、それでなくとも固定資産税もその地域の不動産市場の需要に伴って上昇するものだからです。
需要が多い
↓
その地域の物件価値は高い
↓
物件の評価額が上がる
↓
固定資産税に反映される
の順番ですね。
家賃の値上げは
1.賃貸需要の増加
2.物件運営費の増加
この二つのバランス取り、とはそういう意味です。
そしてアメリカでのアパート経営において家賃を一斉に値上げをする場合、オーナーが最も恐れるのは
「テナントが一体となった家賃値上げ反対運動」
です。
住人が一体となって
「家賃値上げは不当!」
「値上げ反対!」
と声高にオーナーに攻寄ってくることを恐れるわけです。
この時にオーナーが恐れるのはデモ行動そのものよりも、
「このまま値上げを断行すると、テナントのほとんどが契約更新せずに一気に空室になるのではないか?」
という、結果としてマイナス運営に陥ってしまうことへの不安です。
これまでの住人は家賃が高くなることから更新契約をせずに退去し、結局は収入が少なくなって運営が立ちいかなくなる、というわけですね。
けれどもこのような場合、物件が提供する間取りと家賃市場価格のバランスを考えて
「家賃の値上げは妥当」
と判断するのなら、遠慮なく家賃の値上げは断行する必要があります。
とりわけ運営面を考えたときに、
固定資産税
水道光熱費
等の年々上昇し得る固定費に関してはよく数字を観察しておく必要がありますし、もしそれら運営費が上昇する事実があるのなら、いよいよもって家賃値上げは必要なのです。
そして現実には、例えば50戸満室のアパートで$800から$875と約9%増の値上げをしたとしても、住人が一斉に退去するということはまずありません。
市場背景と運営状況をきちっと説明できるのであれば、まずマイナス運営になることはないのです。
厳密には全く退去がない可能性は少なく、これだけの値上げであれば多少の退去はあり得ると思います。
けれどもこの場合、割合としては恐らく50戸のうち3戸が空室になる程度です。
満室で空室率0%だったものが、3戸空室になったとすると
3/50 = 0.06
で6%の空室率ですね。
そこで簡単に計算してみましょう。
満室の時には月間収入が
$800 × 50戸 = $40,000
だったものが、3戸からの収入がなくなった為に収入は一気に少なくなると予想されます。
けれども家賃を$75値上げしたとすれば、47戸なら
$875 × 47戸 = $41,125
です。
この例では実際には
$1,125 ($41,125 - $40,000)
の月間収入増加になりますね。
仮にこの時の値上げが3%となる
$824 ($800 × 1.03)
であったとすれば退去率はさらに下がりともすると満室のままでしょうし、もしそうであれば
$824 × 50戸 = $41,200
と、もう少し収入が上がることになります。
それならば、市場にある需要を見込んで退去が出ない程度で5%家賃を値上げすると、
$840($800 × 1.05)
で、
$840 × 50戸 = $42,000
と$2,000の月間増収になるわけです。
これらの数字はあくまでも考察用のシュミレーションではありますが、いずれにせよ
1.賃貸需要の増加
2.物件運営費の増加
この二つのバランス取りが大切なわけです。
。。。
ここではアパート経営の場合を例にあげましたが、一戸建て物件の場合でも家賃の値上げ理由たるべきは
1.賃貸需要の増加
2.物件運営費の増加
この二つであることに違いはありません。
ただし一戸建て物件の場合は
「ある程度、空室が出たほうが健全」
などとのんきなことは言ってられませんね。
ある意味、アパート経営以上に
1.賃貸需要の増加
2.物件運営費の増加
この二つのバランスを厳密に見ないといけない、ということです。
よくオーナーの裁量で長年家賃を一定にしたままというパターンがありますが、この場合は固定資産税の上昇に伴って収益率は年々下がってくることになります。
そこで一戸建て物件を運営する場合でも、運営の実情に伴って家賃の値上げは検討するべきなのです。
そこで家賃を値上げせねばならない場合、極力家賃値上げ時の空室を出さないための不動産投資成功のコツの一つとなる要素があります。
明日は、家賃値上げ時に空室の発生率を下げるテクニックについてみていきましょう。
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