FSBO(For Sale By Owner:物件オーナー自身による売却)コンサルティング案件が増加中です。
・バイヤーエージェントの報酬はバイヤーからお支払い頂きたい
・自宅も自分で売却することでリスティングエージェントへの報酬をゼロにしたい
という方はこちらからご連絡ください。
コンサルティング料金は発生しますが、リスティングエージェント雇用よりは大幅に節約が可能です。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサル タントとして働く佐藤です。
アメリカ近代史で不動産市場が最悪の事態となったのはまぎれもなく2007年からその傾向が見え始め、2008年、2009年から一気にどん底に向かった不動産大暴落の時期でした。
そしてこの時に世界金融市場の引き金を引いたのは急増した「Underwater Morrgage(アンダーウォーター・モーゲージ)」でした。
Underwater Mortgage(アンダーウォーター・モーゲージ)とはその言葉が連想させるとおり、水の下に沈んだ状態のモーゲージ。
つまりこの場合は本来然るべき
融資元金残高 < 不動産価値
この関係が不動産価値の下落により
融資元金残高 > 不動産価値
となり、物件の不動産価値に対して住宅ローン残高が上になった結果、モーゲージが息が出来ない溺れた状態を言います。
この状態で物件を売却してしまうと大損となり、住宅ローンを完済出来ないどころか多額の頭が出てしまうわけですから完全に身動きが取れないわけです。
そして実に当時、ピーク時にはアメリカ全土の物件のなんと26%(4軒に1軒以上)がUnderwater Mortgage(アンダーウォーター・モーゲージ)の状態にありました。
時は2009年第四半期、今からちょうど10年前の冬のことです。
この時に自宅の物件価値が下がった結果Underwater Mortgage(アンダーウォーター・モーゲージ)にハマった世帯に出来ることと言えば、とにかくその時期を耐えて毎月の住宅ローンの支払いを怠らないことでした。
通常は不動産価値の方が住宅ローン残高よりも遥かに高いはずですから、もしも住宅ローンの支払いが苦しくなれば物件を売却することでローンを一気に完済することが出来ます。
その後しばらくは安い賃貸物件に移り住んで経済状況を立て直し、時期を見て再び物件を購入しなおすことも考えられるわけです。
けれどもUnderwater Mortgage(アンダーウォーター・モーゲージ)の中にあっては物件売却も出来ずに完全に塩漬けですから、耐え忍ぶしかありません。
ところが始末の悪いことに、リーマン・ショックから一気に世界金融危機へと被害が拡大する中では職を失う場合も多く、毎月のモーゲージ支払いも厳しくなる状況が生まれてきました。
そしてここで火に油を注いだのがAdjustable Rate Mortgage(変動金利モーゲージ)です。
インデックス指標と紐付けられるこの金利タイプは初期の支払いがかなりゆるく(金利が安く)設定されていた為に、不動産ブームが加熱する中では特に重宝がられていました。
そのウハウハだったブームも束の間、
「晴れの日に傘を貸して、雨の日に傘を取り上げる」
とはまさにこのこと。
銀行も生き残る為に必死ですからAdjustable Rate Mortgage(変動金利モーゲージ)はある時から金利が一気に跳ね上がり、Underwater Mortgage(アンダーウォーター・モーゲージ)にあった世帯で債務不履行が次々と発生したのです。
そんな阿鼻叫喚ともいえる中、行き詰った人々の間で当時広まった言葉があります。
それは「Strategic Default(ストレーテジック・デフォルト:戦略的債務不履行)」という造語です。
さほど表に出てこない言葉でしたが、当時のインターネット掲示板では頻繁に出てきた造語でした。
Strategic Default(ストレーテジック・デフォルト)を使う
とどのつまり、Strategic Default(ストレーテジック・デフォルト)とは直訳で「戦略的な債務不履行」といえば何となく聞こえがよいのですが、要は「計画的な借金踏み倒し」のことです。
当時Strategic Default(ストレーテジック・デフォルト)の内容といえば
債務不履行へはどのような手順を踏むのか
債務不履行後はどれくらいの期間、物件に居座り続けられるのか
自分のクレジットスコアにはどのような影響があるのか
クレジットスコアが悪くなるとどうなるのか
クレジットスコアはどれくらいで回復できるのか
債務不履行の記録がどれくらい残るのか
そのような、債務不履行を前提とした自分の経済状況への影響です。
この話題に参加していた人々の多くは半分腹をくくり、しばらくは社会的信用を失うものの自分が再起出来るまでの時期を試算するべく知識を深めよう必死になっていたのでした。
ここで答えを言うと、「債務不履行の経験有り」という社会的に信用を失うこの烙印は最大で7年間消えることはありません。
けれども別の見方をすれば「7年だけ我慢すればいい」とも言えるわけです。
そこで現状を諦めて7年後に何とかなればいいと考える人々がStrategic Default(ストレーテジック・デフォルト)と称して自ら債務不履行の道を選んだのでした。
その方法は至って簡単で
「毎月のモーゲージ支払いを辞め、債務不履行の通知を待つ」
というもの。
そして居座り続けられるだけ居座り、法的に退去する時がきて始めて賃貸物件に移り住んだのです。
2009年以降のある時期から債務不履行が一気に加速した傾向の裏には、このStrategic Default(ストレーテジック・デフォルト)なる言葉である意味勇気づけられた人々が増えた影響もあったかもしれません。
当時Strategic Default(ストレーテジック・デフォルト)と称して自ら債務不履行に飛び込んだ人々の多くも、あるいは当初の目論見どおりに債務不履行の記録は消えて、今ではクレジットスコアを戻している人々も多いことと思います。
そして実は、話はここからです。
前述のように一度債務不履行を起こすと一定期間自分の経済的履歴に傷がついてしまうものですが、Strategic Default(ストレーテジック・デフォルト)を使った人々(もしくは不本意ながら債務不履行となった人々)の中でも最短で3年後には別の物件を購入していた人々がいます。
すなわち2011年もしくは2012年頃には別の物件を購入しており、しかもその当時の物件価格はほぼ底を打っていましたので安価に良質な物件へと買い換えることが出来たのです。
借金を踏み倒しながらも、まんまと良質で安価な物件を手に入れていたという事実。
ここに恐らくStrategic Default(ストレーテジック・デフォルト)を語った人々自身も予想していなかっただろう、本当の旨味がありました。
これは一体どういう現象だったのでしょうか。
明日は、債務不履行を記録した人々が最短2年で次の物件を購入出来たパターンについて見ていきましょう。
あなたの不動産投資戦略に悪知恵をお与えする意図はありませんが、知っておいてもよい事実だと思います。
投資案件をメールマガジンで無料購読。
下記よりメールアドレスをご登録ください。