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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサル タントとして働く佐藤です。
昨日から不動産投資におけるスタイルの違いについてお伝えしています。
自分の資産の一部を不動産物件というハコモノに変換して運用することは、将来に向けて資産を殖やす方法としてはとても有効です。
そして不動産をして資産を大きくしていこうと試みる際に、そのスタイルには大きく分けて二つの方向性を見ることが出来ます。
昨日ご紹介した最初のパターンは「キャッシュ・オン・キャッシュリターン型」です。
投資というからには究極は
「投下した資金に対して一年間でどれだけ高いキャッシュリターンを得られるか」
ここに全てを望み、自分の手元から出た資金に対してあくまでもその年間キャッシュリターンの割合に拘る考え方をここではキャッシュ・オン・キャッシュリターン型と呼んでいます。
金融機関から融資を受けるなどして自分の手元から出す現金を最小限に押さえ、ローン返済を始めとして各種物件の運用に必要な支出を差し引いた後で残る純利益をもって
純利益 / 投下資金
この式で表れる割合をキャッシュ・オン・キャッシュと呼びます。
最終的にこのキャッシュ・オン・キャッシュが1年で20%を超えるようであれば上出来であり、
「銀行に預けて金利が20%以上だった」
ことと同義になります(税金は省きます)。
まさに伝統的な投資本来の意義はここにあり、かくも大きいリターンを目指してディール物件を探すことに情熱を燃やす投資家たちが多いのです。
その一方で、リターンを追い求めるタイプとは別の視点で不動産投資に利益を求める人々がいます。
「一年間のキャッシュリターンはそこそこでいいけれど、物件そのものをきちんと手入れしてキャピタルゲインにも期待していきたい」
そんな、いわゆる物件全体の価値を高めて保有期間を通した総合的な利益を求める「バリューアップ型」です。
今日は、このバリューアップ型を求める投資家の傾向についてみていきましょう。
バリューアップ型
株式投資の場合は企業価値が上下するのと同様に、不動産投資の場合も物件の価値そのものが上下します。
流動性の観点では双方は正反対にあるかもしれませんが、投資対象の価値に自己資金を投下する側面は同じです。
そして不動産投資の場合も物件そのものの価値の向上を視野に入れて資金を投じるものの、昨日ご紹介したキャッシュ・オン・キャッシュ型の場合はキャピタルゲインという意味ではあまり期待出来ないもの。
厳密にはキャッシュ・オン・キャッシュというよりも、投資する物件価格そのものが低すぎるとキャピタルゲインの大幅な上昇はそれほど期待出来ないのです。
これに対してキャピタルゲインを意識したバリューアップ型の場合は物件そのものの価値を高めることに意識をおいていますから、必ずしも投資効率がよいということはありません。
そもそもキャピタルゲインを期待する以上、その物件は
人気の地域に立地
賃貸受けする間取りとデザイン
定期的なメンテナンス
これらの条件を満たす必要がありますから、購入時点で安価には収まらないものです。
まずもってバリューアップを期待してよい物件は$100,000以下ということはなく、それなりの価格の物件を検討する必要があります。
一つ例をあげます。
購入価格:$230,000
家賃:$2,800
固定資産税:$6,000
保険:$2,000
年間管理費用:年間家賃の5%($1,680)
HOA:年間$24,00
この例の場合、家賃収入は年間$33,600($2,000 × 12ヶ月)です。
ここから上記の費用を全て差し引くと$23,520ですから、
表面利回り:14.6%($33,600 / $230,000)
実質利回り:10.2%($23,520 / $230,000)
となります。
キャッシュ・オン・キャッシュリターン型と比べるとキャッシュボリュームが全然違うことが分かりますね。
しかも建物比率からの減価償却益も加味すると、投資効果は更に大きくなります。
ところが、上記の数字には修繕費が含まれていないことに気づかれましたでしょうか。
一年間の運用予想を立てるプロジェクションの中では修繕費見積もりはあくまでも予想に過ぎません。
そしてこのようなバリューアップ型投資に臨む場合、それ相応の修繕費は覚悟する必要があります。
物件サイズが大きい = 修繕発生率が高い(かつ修繕費用は高額)
ですから、家賃収入がそれなりにあったとしても修繕への支出も大きいものです。
けれども、このバリューアップ型に視点を置く投資家は支出は仕方ないものとしてよい意味で積極的に修繕にお金をかけるようにしています。
もちろん不必要な支出はしませんが、「安かろう悪かろうの修繕はしない」ということです。
実際に同じ修繕を行うにしても、相見積もりをとってみると$100単位で値段が違うことはザラにあります。
そうすると安い方を選べばその時の支出が抑えられるのは当然ですが、
修繕費用が安い = 仕上がりの質が良い
ということはありません。
実際には反対で、腕のいい職人(施工業者)ほどその費用は高いものです。
とはいえ不必要に高額な修繕費を支払う必要はないのですが、少なくとも「きちっと仕上げてくれる」レベルは押さえておく必要があります。
結果として物件そのものの価値をきちんと高めていきたいのであれば修繕もしっかりと行う必要がありますから、バリューアップ型に重きをおく投資家は修繕にかける費用の塩梅を心得ているのです。
ちなみに補足すると、上記の例の物件の現在の価値は$430,000です。
現時点で
$200,000($430,000 - $230,000)
のキャピタルゲインが出ていますが、そうするといよいよもって細かいお金に拘るよりも質に拘った方が良いことになります。
。。。
昨日から二日間、不動産投資家に見られる二つのタイプ
キャッシュ・オン・キャッシュリターン型
バリューアップ型
についてお伝えさせて頂きました。
実際にはこの中間の考え方もありますし、不動産投資運用はまさに千差万別です。
あくまでも大別した場合の話ですが、
「あくまでも一年間のキャッシュリターンに全てをかけるのか」
「価値を高めて最終的に大きく儲けるのか」
この二つの方向性があり、それぞれのベクトルへの度合いをコントロールしていくのが不動産投資の醍醐味だと思います。
あなたの価値観にあった投資スタイルの確立に向けて参考になりましたら。
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