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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサル タントとして働く佐藤です。
アメリカ不動産取引に期待できる効率性の一つとして取引の一番最初、オファー時に効率性を見出す方法についてお伝えしています。
その前提として昨日お伝えしたのは
・購入手続きには現金購入でも最低3週間前かかる
・契約期間中にはコンティンジェンシーが含まれる
・各コンティンジェンシーをクリアしてからクロージングに進む
・インスペクション・コンティンジェンシー(物件調査期間)が鍵
とのポイントから、各コンティンジェンシーの中でも唯一コントロールが可能な物件調査期間に効率と成果を見出す方法として
1.物件調査レポートを元に施工業者に実際の見積もりを出して頂く
2.調査レポートと見積もりの双方を売主に見せ、理にかなう値下げを行う
という、私(佐藤)が自分とクライアントの皆様の為に実際に行っている方法についてお伝えしました。
通常は物件調査結果をもって
買主「この状態だと、$3,000くらいは値下げしていただかないと」
売主「いえ、$2,000程度がせいぜい値下げできる額でしょう」
このような(佐藤にとっては)時間を浪費してしまう不毛な交渉は最初から避け、ストレートに事実証拠を並べて交渉することが可能になります。
そしてこの唯一自分自身で時間短縮と効率性を見いだせる
インスペクション・コンティンジェンシー(物件調査期間)
の概念を上手に活用することで、オファーそのものにも効率性と相応の成果を見出すことが出来るのです。
今日も続けます。
オファー前に物件調査を行う
インスペクション・コンティンジェンシー(物件調査期間)そのものは各州政府が定める定形の購入契約書内で見られる、購入者に与えられる権利です。
そしてこのインスペクション・コンティンジェンシーがあるからこそ、売主も
・売主に物件調査を許可し、専門家に物件内外を見せる
・価格交渉に応じる
ということになりますが、これはあくまでも法律上約束されている購入者権利です。
けれどもここで通常の不動産取引の常識枠を外れて、
「契約前に物件調査を行う」
という方法もあるのです(あるというか、佐藤の独自の方法です)。
すなわち物件購入にあたりオファーすら行う前の段階で物件調査を行うわけです。
ちなみにここは免責の意味も込めてやや強調しますが、普通はオファー前に物件調査を行うことはしません。
けれども普通は行わないことにこそ効率性と成果を上げるコツが隠されているもの。
ダメ元で売主に
「オファーはまだしませんが、先に物件調査をさせて頂きたい」
と申し出てみましょう。
首尾よく売主の許可を得たら専門家を現場に派遣し、物件調査により物件瑕疵がないかをよく調べます。
そして物件瑕疵に相当する箇所が全てあぶり出されたらその結果をもって、今度は施工業者に依頼して見積もりを出すのです。
ちなみに
オファー前に実際の見積もりを出す
物件購入期間中に実際の見積もりを出す
このどちらであったとしても、相見積もりは避けた方がよいと思います。
もちろん盲目的に一つの見積もりを信じるという意味ではなく、常日頃から使っている信頼できる施工業者に見積もりを出してもらうという意味です。
そもそも
オファー前
物件購入期間中
このいずれであったとしても、その時点で物件は買主の名義ではありません。
施工業者の立場で考えると分かると思いますが、
見積もり依頼者は物件のオーナーではない
しかも購入契約が無事に完了するかも分からない
更にはオファー前であれば
オファーそのものが受け入れられるかも分からない
という状態ですから、施工業者としては「本当に仕事が回ってくるか分からない」状態なのです。
仕事を取れるか取れないかも分からないのに、無料で見積もりを取りに行ってくれるお人好しかつ腕のいい職人集団はそう多くいるものではありません。
そこでここは倫理観の問題になりますが、仕事をあげられるかどうかも分からない状態で無料で現場に向かってもらうわけですから、実際に物件を購入した暁には仕事は上げないと人として信用を失うことになるわけです。
その意味でこのパターンでは相見積もりを取るわけにはいかず、予め安かろう悪かろうではなくきちんと仕事を仕上げてくれる信頼出来る業者を選定しておくことが肝要です。
オファー前の物件調査で期待できる効果
かくして、オファー前に物件調査を行うことであなたは
その物件にどんな瑕疵があるのか
それらを修繕するにはいくらかかるのか
という事実を正確に把握することが出来ます。
それらの事実をもって
売主が出している売却価格
リアルターに教えてもらうその物件の適正市場価格範囲
これらの数字と突き詰めてみると、その売主が出している物件価格が
高いのか
安いのか
公平な価格なのか
いくらの値引きあれば公平な価格になるのか
これらが全て一発で分かるのです。
そしてそれらの動かぬ事実をもって、
「あなたの物件にはこのような瑕疵があるようです」
「修繕にはこれだけかかります」
「この物件の然るべき市場価格はこの範囲です」
「するとこれだけの値引きで、この価格が妥当でしょう」
「価格交渉をするつもりはなく、あなたがこの価格で受け入れるか否かです」
このように論理思考に終止する、駆け引きなしのオファーが可能になるのです。
そしてその効果としては契約期間の短縮のみならず、物件期間中のインスペクション・コンティンジェンシーと比べると
・金融機関に融資審査を依頼する際の申し込み料
・タイトル(不動産件)調査料
・シロアリ調査料
等、物件契約がクロージングに進むかは分からない段階でも発生してしまう実費を全て省くことが出来ます。
物件調査費用そのものはオファーの前だろうか契約期間中だろうが発生してしまいますが、それ以外の物件購入契約時に発生する費用は避けることが出来るわけです。
ただし、このオファー前の物件調査が可能になるのはキャピタルゲイン市場に存在しがちな
「良質であっても、数日ではオファーが入らないだろう物件」
に限られてきます。
メンフィスのような48時間以内に契約が決まってしまうようなスピーディーな市場では売主にしてみれば買主候補はいくらでもいるわけですから、通常は事前の物件調査は許可してくれないものです。
反対にカリフォルニア市場のような、ある程度高額で流動性の低い物件であれば有効です。
売主は少しでも早く売りたいと願いつつもカリフォルニア市場の大概の地域市場では48時間以内に飛ぶように売れる、ということは早々にありません。
結果として、やきもきする売主は大抵は事前に物件調査に同意してくれるものなのです。
。。。
このオファー前に物件調査を行う手法はやや不動産取引の常識から外れた方法ですが、
高値掴みを避けられる
然るべき適正な物件価格を正確に知ることが出来る
契約期間全体の時間短縮が可能
(契約を行わない場合)契約期間中に発生する実費を避けられる
等の費用対効果が期待できます。
自分がぜひにと願う物件であれば、上記のようなオファー前の物件調査を検討されてみてはいかがでしょうか。
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