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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサル タントとして働く佐藤です。
「アメリカは1980年代に年金で国民の老後を支えることをあきらめた」
そんなくだりをたまに当ブログでこぼしています。
「政府はあなたの老後を保障出来ません。年金だけでは確実に不十分ですから、自分で老後の為に積み立ててくださいね。」
そんなメッセージ性のある政策に切り替わってから、アメリカ国民は自分で老後を準備する方向へと転換しました。
今ではアメリカ合衆国は言わずと知れた低福祉社会国家です。
生き方に自由度があるからこそ世界中から人が集まることは事実ですが(なので不動産価値が上昇していく)、その一方で完全に自己責任であるが故に他人(政府)を頼る生き方は全く期待出来ません。
その意味では、アメリカに移住を考えておられる方々は老後は自分で準備することが前提という事実を踏まえて検討される必要があります。
もっぱら、いわゆる資本主義国として経済大国へと成長していく国々にとっては
所得に経済格差が起こる
政府は国民の将来が保障出来なくなる
これらが起こるのは必然で、単に時間の問題なのかもしれません。
結局のところ、誰に文句を言うでもなく自分の将来は自分で粛々と準備をするしかないのです。
そしてアメリカの場合、老後を準備する手段として政府が推進してきた政策の一つが「401Kプラン」でした。
アメリカ合衆国のリタイアメントプランである401Kプランは個人の投資活動と密接に関わってくる部分があります。
そこで今日から、アメリカの401Kプランについてその概要をお伝えさせて頂きます。
とりわけアメリカ国内で職を得ている方々はすでにご存知かと思いますが、将来アメリカへの移住を検討される方々に対しても参考になりましたら幸いです。
アメリカ合衆国の401Kプラン
401Kプランの始りは1970年代に遡ります。
時のアメリカ優良企業の一つ、コダック社の社員ブループがアメリカ国会に
「給料の一部を老後の積立に回させてほしい」
と嘆願したことがきっかけでした。
コダック社といえば世界で初めてデジタルカメラを開発した当時の大企業です。
けれどもそのデジタルカメラを開発したコダック社は皮肉にも2000年代にデジタル化の波に乗り遅れ、一度倒産したことは記憶に新しいと思います。
そしてこのコダック社。世界初のデジタルカメラを開発したのみならず、その後にアメリカ就業者のリタイアメントプランに大きく影響を及ぼす「401Kプラン」を生み出すきっかけとなりました。
401Kプランの概要は下記のとおりです。
給料から一定割合を天引き
お金の流れで分かりやすく言えば、401Kプランとは「給料の一部を積み立てて投資に回す」行為です。
個人投資でいえば、自分の資産を殖やそうと思えば誰もが自分の個人口座から資金を搬出して株式投資なり不動産投資なりに資金を投じることになります。
401Kの場合は、自分が勤務する会社(雇用主)が給与を個人口座に振り込む前に天引きし、自分が設定するポートフォリオに天引き分を振り替えてれるわけです。
例えば自分自身で貯金を試みる場合、最も効果があるのが自動振替式の貯蓄ですね。
私(佐藤)も今でも複数ある口座の中でいくつかは自動振替を設定しています。
目の前のタスクに毎日全力を注ぎながらも、ふとある時に気がつくと十分な資金が貯まっているのが天引き(自動振替)の嬉しいところ。
これと全く同じ原理で、401Kプランの場合は会社勤めで毎日の仕事に従事しながらも着々と毎月のお給料の一部は401Kプラン口座に振替られていきます。
積立金は税金控除対象となる
しかもここでオトクなのは、給与から天引きされて401Kに積み立てられた資金は控除対象となる、という特典です。
例えば毎月の給与$7,000から10%に相当する$700を401Kプラン口座に振り替えていたとしましょう。
そうすると一年間で
$8,400($700 × 12ヶ月)
が控除対象となり、将来引き出すときまで税金は繰り延べされることになります。
ここが401Kを実施する一つの大きな利点です。
そして天引きした資金はそのまま運用に回されていきます。
そうすると自分が知らない間に資金が着々と積み立てられるのみならず、投資先からのリターンは401K口座に舞い戻り、
・給料からの天引き
・投資リターン(投資対象によりリターンが入るタイミングは違います)
この二つが更なる追加資金となるわけです。
いわゆる、複利法による投資をほぼ自動的に実現していくのが401Kプランなのです。
投資戦略としての401Kプラン
本項では401Kプランを専門的に説明することを意図していませんのでごく簡単にお伝えしていますが、何よりも注目して頂きたいのは
「401Kプランは老後の為の投資戦略の一つ」
であるということです。
上記に
・給料から天引きされる
・401K口座への積立分は控除対象(税金の繰り延べ)
とお伝えしましたが、これら二つの特徴をかいつまんだだけでも投資の観点では非常に美味しいものです。
かくして、積み立てた401K口座の資金は自分自身が選ぶポートフォリオの組み合わせで投資を行うことになります。
401Kプラン用に認可を受けた投資対象商品が並べられており、雇用主としては厳しい政府規定の中で積立資金管理に責任を持つことになります。
その為に大概の大企業では自社内に401Kプランの管理担当が出来る専門家を雇っているものです。
そしてここが更にポイントですが、この401Kプランは企業の正社員向けのものかといえば、そんなことはありません。
会社勤めでなくとも
Solo 401(k) plans(ソロ401Kプラン)
Individual(k) plans(個人Kプラン)
と呼ばれる、スモールビジネスや個人事業者用の401Kプランもちゃんと準備されているのです。
これらの個人用の401KプランはSelf-Directed 401(k)(自己搬出型401K)とも呼ばれており、実は投資の観点でいえばこちらの方が投資の幅としては広がっていきます。
実に自己搬出型の401Kでは
不動産投資
プロミゾリーノート
スタートアップ会社への投資
などなど、実質的にどんな投資でも401Kプランのポートフォリオに組み込むことが出来るのです。
つまり、アメリカではスモールビジネスのオーナーや個人事業者は自己搬出型401Kを通して投資を行うとその資金は控除対象となるわけですから、圧倒的に有利に投資を進めることが出来ることになります。
明日に続けます。
【免責】
佐藤はアメリカ公認会計士の資格を有しておりません。
実際に401Kプランで資産運用を行う場合は専門家にご相談ください。
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