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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサル タントとして働く佐藤です。
ニューヨークで仕事をしていた頃、住はアパートやコンドミニアムに何度か引っ越していました。
2000年代初頭の当時からニューヨークで暮らすのには「お金がかかるな。。」と感じていましたが、今も出張で訪れると「更に値上がっているな。。」と感じる次第。
誤解のないように補足すると、私(佐藤)はニューヨークの街は大好きです。
マンハッタンの街中では古さを感じさせる場所も多く個人により好き嫌いはあるようですが、マンハッタンの良さの一つは古き良きアメリカを思い出させてくれる一面にもあるように思います。
そんな昔ながらのマンハッタンで暮らす庶民の生活を端的に描いたのがウエスト・サイド物語 (映画)ではないでしょうか。
この初のミュージカル映画は、当時多くの移民が暮らしていた1950年代のセントラルパーク(マンハッタンの真ん中にある公園)西側を舞台にしています。
そしてこのセントラルパークの反対側はイースト・サイドと呼ばれ、当時から比較的お金に余裕のある人々はイースト・サイドで暮らしていました。
そこには1900年から1939年に建てられたPrewar Apartment(プレウォー・アパートメント)が数多くあります。
Prewar(プレウォー)の意味は単語を分けると分かりやすいのですが、
Pre ... 「以前の」「前の」
War ... 戦争
で、「戦前の」という意味です。
ここでいう戦線とは「第二次世界大戦前」で、Prewar Apartment(プレウォー・アパートメント)は「戦前に建てられたアパート」という意味です。
ウォール街大暴落が発生したのは1029年ですから、ちょうどPrewar Apartment(プレウォー・アパートメント)が建設されていた時期と重なります。
当時のアメリカはいよいよヨーロッパ文化が入り込み、特に株価大暴落までは好景気も手伝って人々は人生を謳歌するアメリカンドリームの時代でした。
このPrewar Apartment(プレウォー・アパートメント)はそんな当時のマンハッタンの雰囲気を反映する側面があります。
非常に優雅に空間と建物全体が設計され、最も有名なアパートの多くは
Emery Roth(エメリー・ロス)
Rosario Candela(ロサリオ・キャンデラ)
の二人の著名な設計士により手がけられています(二人とも男性です)。
そんな当時の優雅なアメリカを象徴するPrewar Apartment(プレウォー・アパートメント)ですが、実は今でも普通に市場に売りに出されています(ほとんどは改修されています)。
今日は、Prewar Apartment(プレウォー・アパートメント)の特徴について見ていきましょう。
格調高いデザイン性
Prewar Apartment(プレウォー・アパートメント)でまず第一に上げられるべきはその格調高いデザイン性です。
前述と重なりますが、戦前の古き良きアメリカ、ヨーロッパ文化が形を変えて入りだした当時の人々の憧れとなるようなエレガントさがPrewar Apartment(プレウォー・アパートメント)には反映されています。
天井を高くとる空間
かなり広めなリビングスペース
本物のハードウッド仕込みのフロア
天井のメダリオン(円形模様の浮き彫りになっているデザイン)
クラウンモールディング(壁と天井の間にはめられた帯状の仕上げ部分)
そこの空間にいるだけで優雅な気持ちになり、それなりの食卓と椅子をおけば完璧な絵になる空間が整います。
ある意味、このアパートに暮らす人々が求めたものは交通の便よりもこの空間の優雅さだったのではないでしょうか。
「優雅な住居」に暮らすことで、当時のこの地で暮らす人々の欲求を満たしていたと思われるのです。
頑丈な構造
Prewar Apartment(プレウォー・アパートメント)が優れているのは、その優雅なデザインが醸し出すエレガント空間のみではありません。
当時の設計士達がPrewar Apartment(プレウォー・アパートメント)に求めたものはデザイン性のみならず、建物そのものの構造にもありました。
「永続し得る頑丈な構造をもつアパートを」
そんな基本構想で設計されたPrewar Apartment(プレウォー・アパートメント)は、当時の設計士たちの願いどおり今でも使われているのです。
この優雅さと頑丈さを兼ね備えた概念は1912年に沈没したタイタニック号にも見受けられました。
最後は不運な結末ではありましたが、タイタニック号は当時の人々が夢見た時代を象徴していたようにも思います。
Prewar Apartment(プレウォー・アパートメント)については頑丈な構造にこだわるのみならず、
しっくい硬膏を使った手作業による壁や天井
耐久性の高いハードウッドフロア
硬度の高い木製ドア(開ける時に重い。。)
等、目に見える部分の耐久性・強度にもこだわりがみられます。
基本的にニューヨークは地震が起こらない地域ですが、仮に地震が発生してもかなりの耐久性を見せるだろうと思います。
機能性はイマイチ
とはいえ、Prewar Apartment(プレウォー・アパートメント)は現代の視点では機能性に欠けることは否めません。
その典型はエアコンです。
当時のエアコンは「ON / OFF」のみ。
つまり、暑い時はエアコンのスイッチを「入れるか入れないか」だけであり、今では当たり前の温度調整などはありませんでした。
結果として、夏にエアコンをつけてもまだ暑い時は窓を開けるしか術がないことになります。
またもう一つ、機能性として欠点があるのは通路の狭さです。
使える土地の広さ
贅沢な暮らしの空間
これらを加味すると通路は狭い設計にならざるを得なかったかもしれませんが、現代の感覚でいうと通路は随分狭く感じます。
車椅子を使って生活される方々にとってはかなり無理がありますし、屋内の移動空間は全体的に使い勝手が悪いものです。
この点は随分後になって近年、1990年にようやく「Americans With Disabilities Act:体に障害をお持ちの方々に対して優しい環境を整える法案(佐藤意訳)」が可決され、近年の建物は完全なストレスフリーになっています。
。。。
ごく簡単ながら、ニューヨークマンハッタンで今でも見られるPrewar Apartment(プレウォー・アパートメント)について触れてみました。
独身の頃であれば、今でも暮らしたいなと思えるアパートです。
興味のある方はこのあたりのアパートを探してみてください。
戦前に建てられたPrewar Apartment(プレウォー・アパートメント)がフルモデルチェンジされて売りに出されていますが、その値段の高さに驚かれると思います。。
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