こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
かれこれ1ヵ月以上、自宅待機の生活が続いています。
案の定、アメリカ内では経済再開を求めるデモが各地で見受けられるようになってきました。
仕事をしないことには収入がありませんから、先の生活がもたないと考える人々が自宅待機を強いられる状況に不満を募らせているわけです。
現時時点でアメリカでは経済再開の手順が三段階で提案されています。
どのタイミングでどれくらい再開させるかは各州の知事に判断が委ねられますが、ここは本当にさじ加減が難しいところです。
「経済を再開させないと州民の生活が成り立たない」
「けれども早まりすぎてはウイルスの第二波を起こしてしまいかねない」
そんな究極の選択の中で、各知事は神経と尖らせる日々です。
ここまででも世界経済への影響はかなり大きく、まさか生きている間に石油価格がマイナスをつける日がくるとは予想もしませんでした。
今見え始めているコロナウイルスによる世界経済への影響は、夏頃からはいよいよ大きな景気後退の波となって現れてくるのではないでしょうか。
帆をたたむ

私たちの人生をヨットに例えるなら、たった今は帆をたたむべき時期であるように思います。
人生では調子の良い時もあれば調子が悪い時もあり、大小の波は必ず起こり得るもの。
周囲の環境と条件、また自分自身の準備が万端であれば帆を一杯に広げて追い風を利用してどんどん進むべき時期です。
けれども反対に悪条件が重なったり、
「どうもツキがきていないな」
そんな風に直感で感じられる時は、一旦船を停止する必要があります。
必要に煽られないように帆を立たんで、事を立て直す必要もあるでしょう。
そして今は、人類が共通に経験しているのはまさにその暴風雨です。
暴風雨の中で帆を広げたままに無理やりに進もうとしては、下手をするとマストはぽっきり折れてしまい再起不能になるかもしれません。
今は船の帆をたたんで、暴風雨が過ぎ去るのを待つべき時期だと思います。
例えば、この先が大いに心配されている企業にANAがあります。
日本を代表する航空会社の一つですが、今回のコロナウイルスの影響による業績へのダメージは相当なものです。
本来であれば本年予定されていたオリンピックに向けてその特需を受けるべく、準備を更に本格化させている時期のはずでした。
事実、オリンピックに向けて客室乗務員の増員や設備の増加、新型機の導入が積極的に行われていたのです。
本年はANAにとっては日本でのオリンピック開催という追い風を目一杯受けて、帆を全開に広げて突き進むべき年でした。
ところが潮目は一気に変わり暴風雨に突入。
今の時期はANAにとっても完全に帆をたたむべき時期であり、間違っても盛大に広告費をかけて
「〇〇キャンペーン実施中」
などと無理やり帆を広げる真似は出来ないでしょう。
実際、ANAは
1兆3000億円の借入れ
客室乗務員の一時帰休
で今の時期をしのぐ体制を整えています。
これに加え、当初は客室乗務員約6400人が対象だったものの間接部門やグループ会社にも拡大して合計約2万人を休暇対象としているようですが、今の暴風雨の時期を何とか耐え抜いてほしいものです。
そして同様に、今はあらゆる産業のあらゆる企業が共通に暴風雨を経験しています。
下手に大きく帆を広げるとたちまち舵を取られて再起不能になりかねませんから、帆をたたんで暴風雨を潜り抜ける体力が試される時です。
けれども粛々と準備を進める

とはいえ、暴風雨の為に積極的に帆を広げて進むことは出来ないにせよ
「ただ帆をたたんでじっとするだけ」
というのは上手くないように思います。
ただ待つだけではそのまま大波に翻弄されてしまいますし、会社経営であれば先の対策を打たなければたちまち看板を下ろすことになってしまうでしょう。
そしてこのことは個人でも同じことが言えるように思います。
お互いの人生の中で今は私たち全員が共通して帆をたたんで停泊するべき時期ですが、その中でも出来るのは
船そのものをメンテナンスする
次の方向性を検討する
アフターコロナの世界に合わせて船の品質を高める
といった行為です。
言い換えると、
- 今までの方向性を検証して
- 次の方向性を見出し
- その準備を整える
為の好機とも言えます。
かくいう私(佐藤)自身も、自宅待機が始まってから以前にも増していそがしくなっています。
自宅待機を余儀なくされるということは、過去に頻繁に行っていた出張に出れないということです。
そして強制的に出張を止められている今だからこそ、滞っていた企画の準備に取り組めることになります。
加えて
- 急速にデジタル化するアメリカ不動産業界への対応と先取り
- プロミゾリーノートで保守的に現金を殖やしておきたい方々への対応
- 売買仲介業務の効率化
- コロナ後の時代の新しいビジネスモデルの構築
等、停泊する中でも暴風雨が過ぎ去った後に一気に帆を広げて進めるよう、今の時期にこそ粛々と進められることがあります。
それこそ
「前進するべき時期がきたら、取り組む時間がなかなか確保できなくなるだろう」
と思われる重要課題には今だからこそ時間を精一杯注げると思うのです。
人生において、文句を垂れ流すことほど無駄な時間はありません。
全ては自己責任の姿勢で粛々と事を進めるだけ。
出来る範囲で周囲を助けつつ、家族を守りつつ、粛々と今の時期にやれることを進めていきましょう。
投資案件をメールマガジンで無料購読。
下記よりメールアドレスをご登録ください。