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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
オフィス物件価値に影響を与える外部性について、不動産周期の観点からお伝えしています。
不動産周期は主に4つのフェーズ
第1フェーズ:回復期
第2フェーズ:拡大期
第3フェーズ:供給過剰期
第4フェーズ:不況期
から成り、自然の摂理にようにこのサイクルが繰り返されることになります。
第1フェーズは景気後退の時期が終わり、経済が回復する回復期です。
消費者視点では経済が回復したような実感はまだ薄いものの、統計には回復の兆しがはっきりと表れています。
オフィス物件でも空室率が下がり始めてこの時期の投資が次の拡大期に花開くことになりますから、ベテラン投資家たちが最も活発に動く時機でもあります。
その次にくる第2フェーズでは経済の調子がいよいよ本格化し、物件価格と家賃ともに勢いを増してきます。
供給が需要に追いつきにくくなる時期でもあり、売主や賃貸人の立場が強くなる時期です。
けれどもここから供給が過剰になり、やがて不況が訪れる時期と進んでいきます。
今日も続けます。
第3フェーズ:過剰供給期
第2フェーズの拡大期は不動産周期の中で最も楽しい時期かもしれません。
日本でも戦後の好景気で国民の生活は非常に豊かになり、一億総中流時代と呼ばれた時代がありました。
給料も右肩上がりで消費意欲も旺盛な、およそ景気循環の中でも最も楽しいだろう時期です。
これと同様に不動産周期でも拡大期にはある程度下手な物件を購入しても、需要の波で誤魔化されてしまうところがあります。
何を買ってもとは言いすぎですが、拡大期の勢いで成功の波に乗りやすいのは事実です。
けれどもそんな拡大期も永続することはなく、必ず終わりがやってきます。
その過渡期は「供給過剰の気配」と共に始まるものであり、これが不動産周期の過剰供給期となります。
とりわけ不動産の場合、この過剰供給期から不利な状況が顕著化し始めます。
不利になる一番の理由は、不動産は本質的に流動性の低いからです。
その典型例は不動産デベロッパーでしょう。
新しく土地を開発して複数の住居物件なり商業物件なりを生み出していくデベロッパー業務は、その工程はプロジェクトの立ち上げから完成、そして販売まで含めるとかなりの年月がかかります。
そしてプロジェクトの最中に不動産周期の風向きが変わって需要に対する供給が過剰になり始めたとしても、不動産周期がためにプロジェクトを途中で頓挫させるわけにはいきません。
結果として完成したとしても、そのタイミングが供給過剰期にハマってしまうと後ろがつかえる交通渋滞の如くに供給過多にじゃりはじめ、販売数や入居率も低くなる可能性があります。
【参考】
購入者視点では供給過剰期には利点もあります。
2019年末、あるデベロッパーによる完成したての新規物件を求める方がいました。
その時は供給過剰の傾向が地域市場に出ていましたから、私(佐藤)の方で間に交渉に入り、市場価値よりも相当たたいて購入できたのです。
価格にしてデベロッパーが当初見込んだ販売額よりも5万ドルは落とすことに成功しました。
この供給過剰の様子が数字に現れてくると、次の不況期を想定した準備が必要になります。
具体的には、この時期にオフィス物件に投資するのであれば長期契約を結んでいるテナントが多い物件を優先する方が良策といえます。
住居物件の場合は1年が基本の習慣となりますが、オフィス物件の場合は3年、5年、7年と長い傾向がありますから、先を周期を加味すると契約が長いテナントが多い物件を選ぶべきなのです。
願わくば予想される不況期を乗り切れる長さの契約であれば理想でしょうか。
第4フェーズ:不況期
そしていよいよ不動産周期の中でも気持ちも暗くなりがちな不況期に入ります。
供給過剰が続く最後には需要を満たしきり、そこから不動産市場も全体的に縮み始めていくのです。
この時には空率率は目に見えて高くなり、家賃も下落傾向に入りきっています。
観察する数字として
空室率の増加
家賃の低下
この2つが不況期に入った明確なサインです。
この時期に入ると消費者は物件購入を控える傾向が顕著になり、実際に販売数も減少してきます。
オフィス家賃も上昇率は極めて低くなり、テナントにとっては嬉しい状況ではりますが世の景気循環そのものが下り坂の為、実際にはテナントにも余裕がない状況が生まれてきます。
そして2020年6月、今はまさに不動産周期でいえばこの第4フェーズ、不況期に入っていると思います。
数々の指標が不況期に入っていることを示しており、人々も財布の紐を固くし始めているのがこの時期です。
こちらでもお伝えしたとおりに不動産市場は確実に下り坂になり始めており、ここから先の状況を見守るのが今の時期といえます。
ただし、今回の場合は自然の摂理による景気循環というよりも、ウイルスという目に見えない原因で半ば強制的に不動産周期が不況期へと引っ張られた感があります。
そうするともう少し先を占う時に
- 元々上昇していた不動産価格上昇傾向はコロナウイルス収束と共に再び上がり出す
- コロナウイルをきっかけとして第4フェーズが開始されただけであり、不動産周期も景気循環と共にこのまま下がり続ける
このいずれになるのかは今の時点では明確に分かりません。
いずれにせよ不動産周期の中で最も最悪なはずの不況期ですが、投資家としてはこの時期が最も目をキラキラ輝かせるべき時期だと思います。
過去の不動産周期でも証明されているとおり、
住居物件
商業物件
共に、大幅なディスカウントで購入できるのがこの時期だからです。
この期間のバーゲン投資物件は次の拡大期までに大きく成長することが見込まれ、拡大期の絶頂期に1031 Exchangeでより価値の高い物件に飛び移ることも可能になります。
だからこそ、不動産周期ではこの不況期に勝負がかかっているのです。
世の中はあらゆるマイナスの報道に気持ちが暗くなりがちな時期ですが、ベテラン投資家たちの目はキラキラ輝き始めるのがこの時期といえます。
それ故に、私(佐藤)も次の拡大期を見据えて鬼速で仕込みを続けているのです。
。。。
オフィス物件価値の外部性としての最後、不動産周期についてお伝えさせて頂きました。
ここ数日商業物件についてお伝えしてきましたが、明日でまとめてシリーズを一旦終わらせて頂きます。
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