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商業物件市場は破滅に向かうのか?

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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

昨日は

1.オフィスビルが閑散としてくる

2.ビルオーナーは家賃収入が急激に減る

3.政府に固定資産税が支払えない状況になりかねない

4.市の歳入が激減する

5.オフィスビルの多い大都市は破産の可能性も

そんな流れに言及しました。

実現してほしくないシナリオですが、現状のベクトルから数年先を予想すると起こり得る可能性の一つとしてみておく必要はあるかと思います。

どんな商売をしていようが店舗をもつ以上はそこには家賃支払いが必要となってきます。

店舗家賃は確実に固定費であり、かつその金額はばかになりません。

とりわけ大都市のオフィスビルを間借りしているのであれば、その家賃は年間に相当な額になるはずです。

アメリカではレイオフによる人件費の削減もさることながら、大きな支出要因であるオフィス家賃についても削減は進んでいくことと思います。

余談ですが、今のような誰もが共通に認識するマイナス変化が訪れる時には経営者にとっては

レイオフ

家賃削減

等は実行しやすいものです。

2008年には

「世界的な金融危機だから。。」

という理由付けが横行しましたし、たった今は

「コロナウイルスだから。。」

この理由でレイオフや家賃削減を実行しやすい空気が醸成されています。

つまり、この場合の経営者の思惑にあるのは

「Accountability(アカウンタビリティ:説明責任)」

です。

特にビフォーコロナの時期から業績が芳しくなく、人件費や家賃の削減を考えていた経営者には

「コロナウイルスだから。。」

この大義名分をもって社内外の双方に説明することでしょう。

そして健全な経営が出来ていたところでも、先を見通して店舗を減らす動きはすでに始まっています。

例えばアメリカではスターバックスが最大400店舗を閉めると発表し、その代わりにテイクアウト専門店を増やす方向に舵をきっています。

結果として、ここからオフィス離れは加速していくことは間違いなさそうです。

稀に見る絶好の機会

と、昨日からここまでは先の暗い話に終始してしまいましたが。。

現実を直視すると、オフィス離れが進む傾向は日本でもアメリカでも同じだと思います。

とはいえ、それでは

「商業物件市場はもはや崩壊なのか」

といえば私(佐藤)は全くそう思いません。むしろその逆で、

「商業物件市場を狙う投資家には、残りの生涯で二度とない訪れないレベルの機会が訪れる」

だろうと考えています。

考えてみてください。

アフターコロナの世界でオフィス需要が全くのゼロになるでしょうか?

今まであった需要がもう二度と戻らない、ということがあるでしょうか?

テレワークが進むことはもちろんそうですし、その傾向はしばらく続くでしょう。

けれども5年後、10年後の世界を予想する時に

「世界中のオフィスビルディングは全てがらんどうのまま」

とは非常に考えにくいのです。

病院

歯医者

床屋

銀行

と何でもよいのですが、商業物件に入らないことには成り立たない商売はいくらでもあります。

また近い未来にはAI業界の台頭からデータセンターと実務の為にオフィススペースを必要とする業種も出てくるでしょう。

まずもって将来に

  • オフィススペースは誰も使わなくなる

もしくは

  • その時に必要とするビジネスが入り出す

このどちらになるかと言えば、私(佐藤)は後者だろうと予想します。

ということはここから先、商業ビルはバーゲンセールになる可能性があると思います。

たった今のトレンドとしては

「三密は避けなければいけない」

「固定費削減で家賃を削りたい」

そんなオフィスビルを避ける風潮が強まりつつあります。

度々波乗りを例にあげますが、今こそ波(トレンド)と共に逃げるのではなく、波が盛り上がってくるだろう向こう側に向かって泳ぐべき時です。

そしてスポットを見極めたとしたら、波が盛り上がってくる瞬間の少し前に波の方向に向かって全速力で進むべき。

商業物件価値のポイントはNOI

このことを今度は具体的に数字で考えてみましょう。

住居物件

商業物件

この両者はその価値の算出において根本的に違いがあります。

前者の住居物件の場合は

・過去一定期間内の近所の同類物件の取引数

・その時の売買契約価格

に大きく影響されることがあります。

言い換えると、住居物件の場合は

「暮らす地域の人気度」

に大きく左右されるのです。

これに対して商業物件の場合、その価値を一言でいえば

「どれだけ稼げる商業物件なのか」

です。

  • 月に$30,000の家賃収入がある商業ビル
  • 月に$10,000の家賃収入がある商業ビル

この両者で価値があるとみられるのは確実に前者の方です。

商業物件の価値を計算するときはNOIと呼ばれる

Net Operating Income(ネット・オペレーティング・インカム)

を使います。

そして価値を算出するのにもう一つ必要な概念は

Capitalization Rate(キャピタリゼーション レート:キャップレート)

です。

公式は上記リンク先にあるとおり

Capitalization Rate = Net Operating Income ÷ Current Market Value

収益還元率」 = 「経費を差し引いた後に残る純利益」÷「現在の市場価値」

ですから、反対に

Current Market Value(現在の市場価値)

を算出したいのであれば

Current Market Value = Net Operating Income ÷ Capitalization Rate

「現在の市場価値」 = 「経費を差し引いた後に残る純利益」 ÷ 「収益還元率」

の式になります。

そして商業物件の然るべきキャップレートは地域市場毎に相場が決まっています。

例えば年間純利益が

$130,000(約1300万円)

である物件に対して地域市場のキャップレート相場が13%であれば、

現在の市場価値 = $130,000 ÷ 13% = $1,000,000

で、

「その物件の価値は$1,000,000(約1億円)だ。」

ということになります。

けれどもここから先はしばらくは

NOI = 「経費を差し引いた後に残る純利益」

この数字はどんどん下がってくることが予想されるのです。

するとどうなるでしょうか?

答えは

「商業物件価値はどんどん下がり続ける。」

です。

この部分をもう少し深堀してみましょう。

明日に続けます。

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