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Mortgage Forbearance(モーゲージ・フォーベアランス:差し押さえ権利行使の差し控え)を詳しく

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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

昨日まではコロナウイルスが拡大し始めて以降のモーゲージに大きく影響する

2020年3月18日:FHFA(連邦住宅金融庁)が60日間の猶予を指示

2020年3月27日:ケアーズ法の制定

これら2つについてお伝えしました。

住宅モーゲージへの免責措置に最も早く動いたFHFA(連邦住宅金融庁)の指示を包括するように、その後に制定されたケアーズ法ではモーゲージ支払いに関する内容を

  • 2020年8月30日までに発生した不履行には180日間の猶予を認める
  • その後にもう180日間の猶予もあり得る

と定めています。

ここで解釈を誤解したくないのは

「2020年8月30日が全てのモーゲージの不履行免責期限」

ではなく、

「2020年8月30日までに発生したモーゲージ不履行が対象」

であるということです。

この権利を行使できる債務者は一番遅いタイミングで

「2020年8月30日がモーゲージ支払い日だったが、そこで初めてモーゲージ支払いを落とした人」

であり、この債務者が状況が改善せずにさらに180日間延長する場合、2021年8月25日(360日後)まで猶予があるということになります。

このような、モーゲージ不履行を一時的に免除して差し押さえ出来ない措置を

「Mortgage Forbearance(モーゲージ・フォーベアランス:差し押さえ権利行使の差し控え)」

と言います。

今日も続けます。

Xデーはいつなのか

それではこのMortgage Forbearance(モーゲージ・フォーベアランス)の効力がなくなり、その影響が物件差し押さえの増加として顕著化し始めるのはいつからなのでしょうか。

ケアーズ法は2020年3月27日から発行されていますから、例えばちょうどこの日にモーゲージ不履行を出した人がいたとしましょう。

この方は自分できちんと申請をしてMortgage Forbearance(モーゲージ・フォーベアランス)が認められた場合は180日間の債務不履行免責があります。

180日後とは

2020年9月23日

ですから、翌日の24日から差し押さえを受ける可能性があります。

けれども9月23日の前に

「180日の猶予を頂いたが、コロナウイルスの影響でやはりモーゲージ支払いが厳しい」

と認められればさらにそこから180日間の猶予が与えられ、

2021年3月22日

が二度目の猶予期間の最終日ということになります。

ポイントの日付をまとめると、

一番最初の2020年3月27日から免責を受けるグループ

初回期限日:2020年9月23日

二回目期限日:2021年3月22日

一番最後の2020年8月30日から免責を受けるグループ

初回期限日:2021年2月26日

二回目期限日:2021年8月25日

となります。

結果として

「2020年9月24日(初回グループの初回期限の翌日)から差し押さえ件数が増える可能性がある」

ということになります。

2021年の年末まで観察が必要

それでは実際のところ、このMortgage Forbearance(モーゲージ・フォーベアランス)の件数はどれくらいあるのでしょうか。

その前に押さえておきたいポイントは、

「Mortgage Forbearanceは自分で申請し、かつ認可されないと免責は受けられない」

ということと、それ以上に大事なのは

「過去の滞納分が免除されるわけではない」

ということです。

すなわち上記期間にモーゲージ不履行免責を受けたとはいえ、最終期限の翌日からは過去の滞納分に対する支払いに責任が出てくるのです。

例えばAさんは毎月$1,200のモーゲージを支払っており、毎月27日がモーゲージ支払い日だったとしましょう。

コロナウイルスの影響で収入が激減し、ちょうど3月27日から支払いができなくなったとします。

初回の期限が

2020年9月23日

ですから、2020年9月からは$1,200に加えて

2020年3月~8月

の6ヶ月分、

$7,200($1,200 × 6ヶ月)

を支払う必要があります。

厳密にはローンオフィサーとの話し合いでこの滞納分$7,200は分割払いとする等の対応はあり得ると思います。

それでも180日の間滞納し続けた$7,200を返済しきるのはなかなか大変であろうことは想像に難くありません。

また更に180日の延長申請を行い、2回目の期限

2021年3月22日

まで待ってもらった場合はどうでしょうか。

この時には

2020年9月~2021年2月

の6ヶ月分、$7,200($1,200 × 6ヶ月)が加わって合計で倍の$14,400の滞納となります。

結果としてAさんは2021年3月からは

「毎月の$1,200の加えて過去の滞納分$14,400への支払いに責任が生じる」

ということになります。

おそらくこの場合は結構な確率で債務不履行となることが予想されます。

そうすると今回のコロナウイルスの影響で差し押さえ件数が増加し始めるだろうXデーは

2020年9月24日

となり、よしんば更に180日の延長が認められたとしても

2021年8月26日

この日から延長免責を受けたモーゲージも債務不履行となる可能性が高いことなります。

一言でいえば、アメリカ不動産市場全体を見渡す上で

現在

未来

この2つの軸で見えてくるのは

「アメリカ不動産は2020年9月後半から2021年年末にかけて、債務不履行件数が増加する可能性がある」

という解釈になるのです。

明日に続けます。

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