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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
ここ数日、本年の新しいトレンドとしてスポットがあたる
「サブマーケット」
についてお伝えしています。
西部から始まり昨日は南部をご紹介しましたが、ここからは南部と東部地域のご紹介に入ります。
本シリーズでご紹介したい注目のサブマーケットについては本日が最後です。
St. Petersburg, Florida(フロリダ州セントピーターズバーグ市)
3月11日以降の人口流入増加率:27%以上
2019年同時期の人口流入比:23%以上
フロリダ州タンパ市はフロリダ全体の真ん中、西側のメキシコ湾沿いに位置しています。
厳密にはその都市名のままタンパ湾と呼ばれる湾岸地域の保養地です。
タンパ市は私(佐藤)も過去に訪れたことがありますが、その砂浜はマイアミビーチと同じく真っ白。
出張中にネクタイをつけたまま休憩がてらビーチに立ち寄ると、
「おいおい、ここでネクタイは勘弁してくれよ!」
「そんなもの外して満喫しようぜ!」
と若夫婦にノリでネクタイを外された始末(笑)
実際に、タンパのような保養地で暮らしていると仕事にあくせくするのも馬鹿らしくなるような感覚を覚えます。
そんなタンパ市は決してひっそりとしていることはなく、それなりに世界でもその名は知られています。
日本でもメジャーリーグ系でその都市名を聞くことがあるのではないでしょうか。
このタンパ市が地元人に選ばれる大きな理由の一つが
「ハリケーンがとどきにくいこと」
です。
厳密にはハリケーンの強風を感じることはあるものの、タンパはハリケーンの「直撃」は皆無に近いフロリダの穴場的スポットなのです。
そんな暮らしやすさから年々人口増加は進み、また物件価格もどんどん上昇しつつありました。
けれども本年のコロナウイルス騒ぎ以降、タンパ市からの人口流出が始まっています。
昨年比では人口流入は19%の減となり、近年で稀に見る鈍化ぶりです。
そして正反対にタンパ市の西側に位置するサブマーケット、セントピーターズバーグ市で人口増加が始まっているのです。
昨年比で23%も人口増加が増えていますが、ほとんど知られていないサブマーケットのセントピーターズバーグに顕著な人口流入が見られる原因は、右隣のタンパから人が流れてきている要素が大きいと思われます。
実際にはセントピーターズバーグ市はフロリダ州の中では
ジャクソンビル市
マイアミ市
タンパ市
に次いで四番目に人口の多い街で、決して田舎町ではありません。
タンパと同じ保養地の性質をもつセントピーターズバーグ市が、このコロナウイルス期の避難先として選ばれていることは興味深いところですが、タンパとさほど変わらない性質を保ちつつ生活費を下げられる要素から、人々の流入が始まっているのかもしれません。
Duluth, Georgia(ジョージア州ダルース市)
3月11日以降の人口流入増加率:20%以上
2019年同時期の人口流入比:5%以上
ジョージア州アトランタ市は日本でもよく知られた大都市です。
コカ・コーラ
CNN
デルタ航空
といった世界的に有名な企業が本社を置き、アメリカ南部の主要商業地の一つとして発展しています。
アトランタには過去かなりの回数訪れましたが、大都市だけあって人口も非常に多く、ダウンタウン近辺ではロサンゼルスにも負けないほどの渋滞ぶりです。
昨年久しぶりに訪れた際にはさらに渋滞もひどくなった印象を受けましたが、その経済の発展ぶりは頼もしく思える都市です。
人口は年々増加し、それに伴い物件価格も上昇の一途をたどってきた大都市に間違いありません。
ところが、このコロナウイルス期にはアトランタ市の成長も確実に鈍化しています。
統計では明らかに人口流出が始まっており、昨年比で人口流入は29%も減少しています。
そしてこの南部の大都市から離れている人々の受け皿となっているサブマーケットがダルース市です。
ダルース市はアトランタダウンタウンからは北東に位置する、森に囲まれた閑静な地域。
興味深いのは、ダルース市の人口そのものは3万人弱でしかありません。
このひっそりとした街に、人口流入が始まり出しているのです。
ちなみに不動産投資の観点では、今回ご紹介しているサブマーケットの中ではこのダルース市が最も投資には適しているのではないかと思います。
学区と地域が非常に良好な地域ながら5ベッドルームですら20万台前半で購入でき、家賃も非常に安定しているのです。
まだまだ開発余地は残されている土地柄なだけに、ここからどのように発展していくのかが楽しみなサブマーケットと言えると思います。
Concord, North Carolina(ノースカロライナ州コンコード市)
3月11日以降の人口流入増加率:29%以上
2019年同時期の人口流入比:93%以上
本シリーズで最後にお伝えするサブマーケットはノースカロライナ州コンコード市です。
コンコード市はノースカロライナ州最大の都市であるシャーロット市の北東に位置しており、シャーロット大都市圏のサブマーケットとしては最大の人口を持ちます。
地図上で見るとよく分かるのですが、シャーロットダウンタウンからフリーウェイ85に沿って北上すると環状線485を抜けたところに位置するコンコード市はまさにシャーロットのサブマーケットに相応しいロケーションにあります。
けれどもサブマーケットとしての人口は最大とはいえ、その人口は9万人にも満たないような、前でのジョージア州ダルース市と同じくひっそりとした街です。
ともすると、アメリカ最大のモータースポーツ統括団体であるNASCAR(ナスカー:全米自動車競争協会)の第二の聖地としてコンコード市を知る人はいるかもしれません。
ナスカーの総本部はフロリダ州のデイトナですが、系列のレース場であるシャーロット・モーター・スピードウェイはシャーロットとの名前があっても実はこのコンコード市に建設されています。
街の歴史は1796年からと古いのですが、人口そのものは過去に一度も爆発的に伸びることはなく地味に成長を続けてきました。
そんなシャーロットのサブマーケットであるコンコード市にコロナウイルス期から一気に人が入り始め、昨年比では人口流入が93%もの伸びを示しています。
シャーロット近郊についてはこちらでも紹介していますが、最近は東部のIT集積地としても発展してきたのがシャーロット都市圏です。
今回のコロナウイルス期にはシャーロット市そのもんからサブマーケットであるコンコード市へ人口が流れており、今後の発展が期待されます。
。。。
本シリーズではコロナウイルス期以降の人口移動から確認された、
「都市圏の中で人口流入が著しいサブマーケット」
について見ていきました。
この人口流入の動きは恐らくしばらく続くものと思われ、特に住をダウンサイジングする必要に迫られた人々は
2ベッドルーム
1ベッドルーム
を求める傾向がありますから、本日までにご紹介した地域で小さめのサイズの物件を賃貸に出すと、比較的ここからは安定してくることが期待できます。
人口移動の傾向がここから先にどのように変化していくのか、引き続きアメリカ市場全体の観察を続けていきましょう。
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