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Short Sale(ショートセール)戦略を数字で煮詰める ~ 前編

Short Sale(ショートセール)戦略を数字で煮詰める ~ 前編

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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

近い将来に不動産価格が大きく下落する場合、その時は多発すると予想されるShort Sale(ショートセール)についてお伝えしています。

もっぱら、最近の項でお伝えしている

「Short Sale(ショートセール)の形式で市場に多く出てくる可能性」

というのはあくまでも佐藤個人の見解であり、その確率はどれほどかは分かりません。

けれども

過去の事実

今の市場の数字と状況

等を踏まえると、少なくともたった今のベクトルはShort Sale(ショートセール)が多発する方向に向いているように見えます。

そしてShort Sale(ショートセール)では40%~50%の価格で売りに出される可能性もあり、

「同じ商品(物件)ならば、安く購入した方が良い」

というのは当然のことです。

そして実際に

1.バーゲン価格で購入する

2.修繕してテナントをつける

3.そのまま運用する

4.価値が高まったところでリファイナンスする

この流れが、前回の2008年で多くの投資家が資産を激増させた秘密です(ここは結構重要な事実)。

すなわち40%~50%も安く購入した物件がその後に100%近くに価値を戻したのであれば、そこでリファイナンスするとほぼ確実に初期の投資額は途端に回収してしまいます。

そこに残るのは

「自己出資額ゼロの不動産資産」

であり、これもまた(結果として)自己資金を使わないインフィニットリターンの一つと言えます。

かくしてShort Sale(ショートセール)はその購入手続きに時間がかかるとはいえ、時間と労力をかけた投資家を慰めるには十分すぎるリターンが期待できると思います。

そこで私(佐藤)自身はバイ・アンド・ホールドで安定したキャッシュフローを積み上げていきたいタイプですが、このShort Sale(ショートセール)については短期での売却を前提とするフリップモデルでお伝えしています。

フリップモデルからの利益を試算する上で必要な要素は

1.After Repair Value (ARV):修繕後の物件価値

2.Purchase Price:購入価格

3.Repairs and Renovations Costs (R&R Cost):修繕、リノベーションコスト

4.Carrying Costs:運用コスト

の4点であり、Profit(利益)を求める上の式は

Profit = ARV – Purchase Price – R&R Costs – Carrying Costs

です。

一つひとつの要素を見ていきましょう。

After Repair Value (ARV):修繕後の物件価値

安い物件を発見した際に、まず一番最初に見ておきたいのがこのARVです。

ARVはその物件を修繕した後の価値ですが、単純に言えば

ARV – 購入価格

これが利益の最大予想値、ということになります。

このARVを推し量る際に一番良いのは

comparables (comps:比較接近法)

を使ってその近所の

  • ほぼ同じサイズ
  • 同部屋数
  • 同バスルーム数
  • 最近売買がなされた物件

を並べてそれぞれの数字を比較することです。

するとそこでおおよその修繕後の価値が分かることになります。

MLSサイト上でも然るべき価値の範囲が示されていますのでそちらも参考にはなりますが、一般MLS上の数字はブレがあるパターンが多いですので参考程度に留めておく方がよいかもしれません。

かくして、

「この物件は修繕することで価値は$○○○○○までいく」

というARVの見立てをまず最初に出します。

Repairs and Renovations Costs (R&R Cost):修繕、リノベーションコスト

そして

ARV – 購入価格

の最大値を下げる要素の一番大きなものとして、修繕、リノベーションにかかる費用を算出します。

このR&R Costを正確に近い数字で出すには専門家を雇って詳細を調べるしかありません。

すなわち、契約期間のInspection Contingency(インスペクション・コンティンジェンシー)で物件調査が許される期間に各専門家を雇い、修繕にかかるだろう費用を見積もるのです。

ちなみに実際に修繕を行う場合はその見積もり以内に収まることはそうはなく、最低でも見積もり総額の2割増しで予算は考えておいた方が無難だと思います。

このプロセスは慣れていないと手間がかかるものですが、この期間の精査こそが利益を大きく左右しますので手を抜いてはいけないプロセスです。

Carrying Costs:運用コスト

そしてもう一つ見ておきたい数字は運用コストです。

一度物件の所有者になると初月から発生する費用が多々あります。

代表的なものとしては

  • モーゲージローン
  • 固定資産税(月換算)
  • 保険(月換算)
  • HOA(物件が所属するHOAがある場合)
  • 水道光熱費(ゴミ回収も含む)
  • メンテナンス(芝刈り等)

等があります。

そしてあくまでも目安ですが、

「物件をフリップしたらすぐに売りに出す」

という場合に見ておきべく期間は最低でも4ヵ月間です。

この4ヵ月の間に修繕から売却までを実行するのが理想ですが、

修繕、リノベーションの進み具合

賃貸市場の動き

等で期間は前後することも念頭に置いておきます。

そうすると、目安として上記の物件を最低でも4か月間所有するのに発生する費用は把握しておく必要があります。

試算としては

毎月のCarrying Costs × 4ヵ月

が目安です。

かくして、各要素を細かく把握した上で

Profit = ARV – Purchase Price – R&R Costs – Carrying Costs

の式でフリップモデルから期待できる利益を予想することが出来ます。

。。。

ここまででフリップによる利益モデルの各要素を網羅してみましたが、それでは実際にどれくらいの価格で購入するべきなのでしょうか。

明日は本シリーズの最後、購入価格の目安についてお伝えします。

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