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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
昨日は市場に出ている物件の価値の見方についてお伝えしました。
物件が市場に出てきた時、売主が希望する売却価格がそこには表示されています。
そして現代はMLSサイトの進歩のおかげで売主が示す売却希望価格のみならず、
$〇〇〇,〇〇〇 ~ $〇〇〇,〇〇〇
このような見立ての物件価格範囲が示されているものです。
より正確な価格範囲については仲介を依頼するリアルターに聞かれるとよいと思いますが、この価格範囲はそれなりの精度で示されています。
そこでこの物件価格の範囲の最小値を$A、最大値を$Bとして見立てた時に
$A ~ $B
この範囲の中で、売主の希望売却価格を$Cとすると大抵は
$A ~ $C ~ $B
このように$Cは$Aと$Bの間に収まることになります。
そして$Cがどの位置にあるのかをもって、市場価値を何となくにでも掴もうとするのがごく自然な反応です。
「$Cは$Bに極めて近い。結構価値が高いな。」
「$Cは$Aに近いから、価値が低いんだろうな。」
こんな風に判断しがちなものですが、実際にはこの見方は物件価値の判断の仕方を誤らせてしまいます。
なぜなら、$Cというのはあくまでも売主の尺度で見た売主の希望売却価格に過ぎず、市場価値とはほぼ何の関係もないからです。
そこで物事の本質を突き詰めて考えた時、物件の価値を決めるのは売主の感覚ではなく、需要と供給のバランスから価値が定められることになります。
売主もある程度市場を調べて(エージェントから助言を受けて)価格を定めているはずですが、特にFSBO(売主がエージェントを雇わずに自分で市場に出して売却するパターン)で出されている物件は売主の希望的観測が価格に反映されていることが多々あります。
けれだけに
$A ~ $C ~ $B
この数字で本当の物件価値を見定めるのは極めて困難なのです。
そこで私たちはあくまでも、
「不動産物件市場価値は市場が決める」
という、モノの価値が定まる原理原則を捉えた理解で臨むようにしましょう。
そしてこの理解で市場を見つめる時、価格よりもその物件の価値をより正しく反映する数字が昨日お伝えした
「Days on the market」
なのです。
不動産市場は地域市場の塊であり、地域市場毎に物件が市場に出ている平均日数には違いがあります。
そこで地元のエージェントに当地の物件が市場に残っている平均日数を確認し、ざっくりとMLSで市場に出ている物件を見た時に
「Days on the market」
の数字に注目することで、より正確に価値を推し量ることが出来るようになります。
提示価格を5つのカテゴリーに分ける
かくして物件そのものに対する真の需要は市場に出ている物件価格から定めることは出来ず(売主個人の感覚による数字の為)、価値を推し量る指標の一つを
「Days on the market」
とする時に、品定め(その価値が適正かどうか、どれくらいの幅で交渉の余地があるか)をする上では提示されている価格を5つのカテゴリーに分けると分かりやすいと思います。
イメージとしては
このような感じです。
ある投資対象物件が市場に出ている際にデータベースが示す然るべき価値の範囲が
$A ~ $B
の範囲だったすると、前述の売主がつける価格$Cは
ポイントa ~ ポイントe
のいずれかに落とし込まれます。それぞれは
ポイントa … 最低価値よりも更に安い
ポイントb … 最低価値と中間値の間
ポイントc … ほぼ中間値
ポイントd … 中間値と最高価値の間
ポイントe … 最高価値以上
です。
手順としては依頼するエージェントから対象物件の価格帯情報を入手した後で
「売主の売却希望価格がポイントa~eのどの範囲に落とし込まれるのか」
を見極めることが最初のステップになります。
そしてここに昨日からお伝えしている本当の物件価値を見定める指標となる
「Days on the market」
を力学の因数として捉え、ポイントa~eのいずれかにある数字の正当性を推し量るのです。
ちなみに前置きとなりますが、中西部・南部のたった今も売買が活発な地域ではこの指標はさほど意味をなしません。
なぜならこの手の元気な市場では物件の動きが「不動産は流動性が低いものという法則性が完全に無視されている」からです。
私(佐藤)は常々全米各地の物件をモニタリングしていますが、昨日ある南部の地域で出てきた物件で
「あ、これは実質利回りが8%以上で回るな」
と見た物件を希望条件に合う投資家様に連絡しようとしたのですが、なんと40分後に契約に入ってしまいました(笑)
当ブログでは中西部地域の代表としてテネシー州メンフィス市をよくご紹介していますが、メンフィス以外にも文字通り「飛ぶように売れる」市場が存在しているのです。
数十ドル(数千円)のモノが飛ぶように売れるのは分かりますが、数十万ドル(数千万円)のモノが飛ぶように売れるというのは、ふと我に返った時に改めてアメリカ不動産市場の底の硬さを感じるものです。
そこで今回お伝えしている「Days on the market」を指標とする手法は比較的カリフォルニア州を代表とするキャピタルゲイン市場に適した方法ではありますが、一つの考え方として詳細を項で上げておきたいと思います。
明日に続けます。
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