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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
物件の市場価値を推し量る方法についてお伝えしています。
売主の希望売却価格は横において、より正確にその物件の需要を推し量るには手順として
1.その地域市場で物件が市場に残る平均日数を知る
2.対象物件のDays on the marketを知る
3.データベースが示す対象物件の然るべき価格範囲を知る
という3つの段階が必要となります。
データベースが示す然るべき価値の範囲が
$A ~ $B
の範囲だったすると、前述の売主がつける価格$Cは
ポイントa ~ ポイントe
のいずれかに落とし込まれることとなり、それぞれの定義は
ポイントa … 最低価値よりも更に安い
ポイントb … 最低価値と中間値の間
ポイントc … ほぼ中間値
ポイントd … 中間値と最高価値の間
ポイントe … 最高価値以上
ということでした。
そこで冒頭の「1」と「2」を踏まえて、
「1:平均日数」 > 「2:Days on the market」
の時と、
「1:平均日数」 < 「2:Days on the market」
の時では
ポイントa ~ ポイントe
の意味合いは変わってきます。
この概念はカリフォルニア市場のような「不動産は流動性が低い」という従来の概念が通じる市場に限られる話ではありますが、それぞれのポイントに対する意味合いを掴んでみましょう。
本日も続けます。
平均日数以内の場合
「不動産は流動性が低い」
という常識が当てはまるのは、感覚としては最低でも
「オファーが売主より受け入れられた時、あるいは売主と買主が合意に至った時」
が、目安としては30日以上の場合かと思います。
そこで物件が市場に30日以上出ている場合、かつその日数がその市場で平均日数以内の場合は売り主の心にもまだ余裕がある時期で、
この図の
ポイントa ~ ポイントe
は
ポイントa … かなりボロボロで土台にも不具合がある可能性
ポイントb … 完全なフィクサーアッパー物件
ポイントc … そこそこ古いがシリアスな修繕必要個所はない
ポイントd … それなりに新品同様の個所が多く、グレードも高い
ポイントe … 相当にお金をかけたアップグレードがしてある
という見立てがつきます。
そこで当ブログの趣旨からも投資家目線でみた場合、私たちが注目するべきは
ポイントa … かなりボロボロで土台にも不具合がある可能性
ポイントb … 完全なフィクサーアッパー物件
この2つのポイントです。
このどちらへのオファーを検討するべきかといえば、もちろん両方です。
物件はその市場で平均期間ほども出ていないのにほぼ初っ端から
ポイントa、ポイントb
の立ち位置にあるということは、売主はよほど自身がないことの現れとみて間違いありません。
この場合はそもそも物件売買期間に売主の方で修繕する意思はなく、物件は手直しせずに市場に出されているはずです。
「自分のこの物件は今の状態ではなかなか売れないだろう」
「けれども早めに手放したい」
そんな心理が見て取れます。
そしてポイントは、このような売主の心理をある程度読み取れるのは価格そのもの以前に本シリーズでお伝えしている
1.その地域市場で物件が市場に残る平均日数
2.対象物件のDays on the market
これら2つの因数を知っているからです。
加えて、ここで仲介を依頼するバイヤーエージェントを通して
「売主が売却したい理由」
を聞いてみると良いと思います。
原則としてリスティングエージェントはそのエージェント契約上からも売主が不利になる情報、売主が買主側への共有を承諾しない情報を伝えてくれることはありません。
けれども売主が気にせずに承諾するのであれば、リスティングエージェントはバイヤーエージェントを通して買主に情報を伝えることは許されています。
それがどこまで正直に情報を教えてくれるかは別ですが、私(佐藤)の過去の経験では8割方、売主の動機を推し量るに十分な情報は教えてくれるものです。
そこで例えば
「○月までに引越しを考えている」
等の時間制限のある理由であれば、交渉はかなり有利に進みやすくなります。
しかもその時期がまさに今のような、年間サイクルの中でも冬の物件の動きが鈍い時期に入り始めるとなおさらです。
ここは私(佐藤)も過去に物件を売りに出す際にそのタイミングを誤った苦い経験がありますが、
11月 ... サンクスギビング
12月 ... クリスマス
1月 ... ニューイヤー
と世間がホリデームードで鎮まる時期に元気よく売買に動く人々の絶対数は少ないものです。
そんな時、春先までに
購入 ⇒ 修繕 ⇒ 賃貸市場に投入
の流れでピカピカに仕上げてテナントを付けた時、その利回りが自分が満足できるレベルにあるのならば
ポイントa … かなりボロボロで土台にも不具合がある可能性
ポイントb … 完全なフィクサーアッパー物件
このどちらであってもオファーをかけて良いと思います。
いずれにせよ売買契約期間中に「Inspection Contingency(インスペクション・コンティンジェンシー)」を残しておくことでデューデリジェンスに時間をかけられますから、その結果をもって価格が適正かは判断できます。
ここでもしも価格が「ポイントa」にあり、
「複数のオファーが入っている」
とリスティングエージェントから伝えられた場合、この時は遠慮なくオファー額をポイントbのレベルまで引き上げて良いと思います。
オファー価格を引き上げたところでポイントbは中間値にも至っていませんから決して損はしないはずなのです。
ここでは何よりも自分のオファーを通すことが先決ですから、その後のデューデリジェンスであぶりだされる結果をもって更に値引きをするか否かは検討すれば良いと思います。
明日に続けます。
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