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本項はコラボ企画、テキサス州オースティン市で活躍される不動産エージェントShiho Haydenさんからの寄稿です。(佐藤)
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読者の皆さま、こんにちは。
私が数ある市の中からオースティンを絞り選んで活動している理由、投資する魅力の数々を3回シリーズに分けてご紹介しております。
第2回目の今日はオースティンの主な産業について。
オースティンの産業を見ると、なぜ多くの人がオースティンに移り住んでいるのかが見えてきます。
カリフォルニア州にあるIT企業・スタートアップの聖地とされているシリコンバレーは皆さんご存知ですね。
私が今回のシリーズでご紹介している「オースティン」は第二のシリコンバレーと呼ばれていたのですが、最近では第二と呼ぶのはおこがましい、とその美しい地形から「Silicon Hills(シリコンヒルズ)」とも呼ばれています。
Valley(谷)がベイエリアを囲う谷なのに対しオースティンには湖を囲うHill(丘)が多くあるためです。
以下はオースティンに拠点を置く有名なIT企業です。
アドバンスト・マイクロ・デバイセズ
アップル
イーベイ
IBM
任天堂
Indeed
Intel
PayPal
オラクル
Dell
サムスン
他にも大小起業合わせ7,201のIT企業がオースティンを拠点としています。(2017年時点)
昨日名前を出した毎年春に行われるSXSW(サウスバイサウスウェスト)。
1987年にテキサス大学オースティン校の学生が音楽祭として始めたこちらのイベントは映画部門、インタラクティブ部門とあり、最近では世界中から20万人を超える参加者が訪れるイベントとなっています。
Twitter社のCEOジャック・ドーシーはSXSWに世界の目が向くことを知っているので、TwitterサービスやSquareサービスどちらもSXSWでお披露目していますし、インタラクティブ部門ではスタートアップの登竜門となっています。
アメリカ国内のみならず、世界中からビジネスマンが訪れるのがオースティンの春です。
テクノロジー、フィルム、音楽、ゲーム、これらの業界に携わる皆さんはSXSWをご存知でしたか?
私のプロフェッショナルゲーマーの友人がフロリダから、IT会社CEOの友人がシアトルから、それぞれオースティンに昨年越してきました。
プロフェッショナルゲーマーの彼は自宅からゲームをしている様子をストリーミングしています。私は恥ずかしながらゲームに疎いのですが、現在はゲームストリーミングの需要がかなり高いようですね。市場の大きさを知り驚きました。フロリダではハリケーンや雷が多く、ストリーミング中にトラブルが起きることが少なくなかったようです。
我々オースティンエージェント内では近くのダラスがハリケーンで大きな被害を受けている時も軽傷だというのが売り文句になっています。もちろん自然災害はお約束できることではありませんが、天気が仕事に影響する彼らがオースティンを選んでいる、という点はとても興味深いです。
IT会社のCEOの彼になぜオースティンを選んだかを聞いても「天気がいい」という言葉が一番に返ってきました。私はビジネス的な理由が返ってくると思っていたので冗談かと最初は思いましたが、年間300日を超える晴天日数は日々メンタルを酷使する彼らには最適でシアトルのどんよりした天気が彼には合わなかったようです。
ここからなぜ企業がオースティンに流れてきているかを数字とともにご説明します。
まず、テキサス州にはなんと州法人税がなく、労災保険が必須ではありません。
そしてオースティンのミニマムウェッジ(最低賃金)は$7.25とロサンゼルスの$15と比較すると格段に低いです。
もちろん、労災がなく低い賃金では労働者は浮かばれないので、ビジネスが成長した企業には市が労災を要求していますし、賃金も上がっています。
私はオースティンに来た当時レストランでサーバーとして時給$2.13+チップで働いていましたが、一ヶ月の稼ぎが厚生労働省が発表している初任給平均の1.5倍を下回ったことはありません。
なので労災がないことと最低賃金が低いことは労働者の首を締めるためではなく、起業の後押しやスモールローカルビジネスの存続に役立っていると理解しています。
2014年〜2018年の国税調査の結果ではオースティンの平均世帯収入は$67,462なのに対しロサンゼルスでは$58,385。
それに比べ住宅ローン平均がオースティンで$1,942ロサンゼルスは$2,629。「Stop Moving To Austin(オースティンにもう来るな!)」とロサンゼルスのサンタモニカ丘陵にある「HOLLYWOOD」サインを変えようというジョークは最近ではオースティンで有名ですが、そんなジョークが生まれてしまうほどカリフォルニアからオースティンに多くの人が移住していることは事実です。
収入が高く住宅の価格が安いのは誰にとっても魅力ですね。
これらの条件に加え昨日お伝えした居住する魅力は大企業オースティン進出、小企業起業のキーワードです。
そして大小企業のオースティン進出とスモールビジネスの起業が相次いでいることで失業率は2010年に7.5%(ロサンゼルス12.8%、全米9.8%)を記録した後、右肩下がりに落ち続けパンデミック以前は2.4%(ロサンゼルス4.6%、全米3.5%)を記録しました。
コロナウイルス発生後最高12.2%(ロサンゼルス20.8%、全米14.7%)を記録しましたが、その後下がり続け現在は5〜6%(ロサンゼルス15.1%、全米7.9%)に落ち着いています。
賃金・雇用機会を知ることが投資家として大切な理由が分かりやすく書かれた記事はこちら。
先月、テスラ社のイーロン・マスクが近所のアジアンフュージョンレストランへ訪れていました。2021年創業開始を目指しオースティンに建設中の新工場の視察に来ていたんですね。
テキサス州のグレッグ・アボット州知事は22日、「テスラの新工場は多くの雇用を創出し、州内の経済を強力にして、この投資がテキサス中央部、そして州全体に巨大な利益をもたらすことを期待している」と歓迎の意を称していますが、テスラ社としてもオースティンに工場を持つことで莫大なコスト削減が期待できているわけです。
さて、オースティンに住む・訪れる魅力、主な産業と雇用状況について2回に分けてお伝えしました。
明日はオースティンの中の投資の狙い目についてお話ししたいと思います。