昨年以来、米ドルで資産運用を志す方々からのコンサルティング依頼が急増しています。
弊社ではアメリカ不動産コンサルティングに加え、州規制当局に登録されるRegistered Investment Advisor (RIA)としてアメリカ国内での資産運用全般のコンサルティングも提供しており、内容は不動産投資以外となりますが、初心者の方々からのご質問を総括する意図で株や債券に関するまとめ記事を1月7日から期間限定であげさせて頂きます。
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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
隠れキャピタルゲイン市場としてテキサス州オースティン市についてお伝えしています。
インフレ = 紙幣価値の減少
この関係は周知のとおりです。
供給に対する需要の強さから、インフレという名で物価は上昇していきます。
モノの値段を数年前と比較すると
「年々モノが高くなってくるな。。」
そんな風に思ってしまうものです。
けれども実際はモノそのものが高くなったというよりも
「紙幣の価値が減少してきたな。。」
と、手元にあるお札の価値を考える方が本質を捉えているものです。
そして1971年8月15日に当時のリチャード・ニクソン大統領が発表した米ドル紙幣と金との兌換の停止以降、米ドルの価値は金(ゴールド)とのリンク付けがなくなりました。
それ以後も印刷され続けるドル紙幣の総量増加に伴い、ドルの価値が相対的に下がり続けています。
この原理は日本円も全く同じです。
だからこそ老後を見据えた自分基金は現金貯金を中心に構築しては危ない、と考えています(あくまでも佐藤個人の考えです)。
最低限の生活維持と何かあった時にすぐに使える現金の確保は大切ですが、それ以外は現金以外の資産に転換しておく方が得策です。
それではどの資産に転換しておくべきかといえば、例えば以前ご紹介した経済学者のクリス・マーテンソン氏の「The Crash Course」からの図が参考になります。
第一領域は自然界にリンクしていますし、生きる上で必要な衣食住の一つである不動産物件もこの第一領域に入りますから、安定感と安心感があると思うのです。
その一方で第三領域は自然界から最も遠いところにあり、流動性が高いのは利点とも言えますがその反面先が非常に先が読みづらくリスクは必然的に高くなります。
その意味で、自分基金を構築するのなら
第一領域 ⇒ 第三領域
この順番が安心感があるように思うのです。
そこで不動産投資をもって資産形成を図る時にその方向性を大きく二つに分けて
- キャッシュフロー重視
- キャピタルゲイン重視
とすれば、私個人としては前者を選んでいます(厳密には途中で前者に切り替えた)。
けれどもアメリカで
「キャッシュフローよりもキャピタルゲインを重視したい」
というのであればそれもまだ可能ですし、その条件は
- 大規模に人口増加像が続いている
- 雇用条件がかなりしっかりしている
であることは必須です。
この点、テキサス州オースティン市は十分な条件を備えていると思います。
ときに、たまたまの偶然ですが本シリーズの途中で下記のような記事が出ました。
「スターシップはまさにわたしが今いる、ここ南テキサスで開発が進められている。この後、打ち上げられることを願っている。そして、オースティン近郊では大規模工場ギガ・テキサスを開発している」
とのこと。
ギガ・テキサスとは昨日の動画でご紹介した現在建設中のテスラ工場です。
イーロン・マスク氏の引越し先はどうやらオースティン近郊のようですが、カリフォルニア州に暮らす者としてはマスク氏の引越しはごもっともだろうと思います。
自分自身もオースティン近郊に引っ越すとはマスク氏も相当な力の入れようだと思いますが、雇用は5000人生み出すというものの、実際には付随する仕事も含めると10,000人近い雇用が創出されるはずです。
ここから先オースティン市にはますますスポットが当たることになるだろうと思いますし、こうなるともはや「隠れ市場」とはいえないかもしれませんが、オースティンは間違いなく手堅いキャピタルゲイン市場と言えます。
キャピタルゲイン市場で狙うべき物件は
そこでオースティンのようなキャピタルゲイン市場で狙うべき物件はどんな種類が理想でしょうか。
この点は、それこそキャピタルゲイン市場の先輩であるカリフォルニア州の過去を見るとヒントがあります。
過去に学ぶのであれば、この手のスカイロケットが始まる市場で最も安全かつ確実なのは「新築物件」です。
実例でいきましょう。
1980年代、カリフォルニア州オレンジ郡のとある新興住宅地でデベロッパーにより新築物件が次々と売りに出されました。
当時の価格で20万ドル台です。
その周辺は当時は殺伐としており、新築が並ぶその一角の周辺はオレンジ畑ばかり(だからオレンジ郡)。そこから本当に街が広がっていくのかは全く分かりませんでした。
不動産関係者や金融関係者が「これから伸びる有望市場です!」と宣伝しつつも、本当にそうなるのかは不透明だったのです。
そして興味深いのは、当時20万ドル台で購入出来たこの物件の頭金はなんとそのデベロッパーが出してくれる(融資ではなく完全に肩代わりしてくれる)という条件付でした。
つまり、当時の購入者は自己資金は全く使わずに購入できたのです(今は法律上、頭金の肩代わりはできません)。
この新興住宅地の物件価値が今どうなっているかといえば、優にミリオンを超えています。
ある意味、不動産投資の分かり易さはここにあります。
流動性の低さが特徴の不動産市場ですが、言い方を変えると流動性が低いということは「将来がある程度読みやすい」ということです。
この点は株式市場と真逆であり、株式市場ほど先が読みにくいものはないと思います(佐藤にとっては)。
けれども第一領域に属して自然界に直結する不動産は、その付随する要素もまた流動性が低いものです。
テスラという会社が先にどうなるのかは不透明ですし、株価が大きく下がることも考えられます。
けれども昨日と本日ご紹介したオースティン市のギガ工場が再来年には閉鎖されるかといえば、恐らくそうはならないのではないでしょうか。
今(2020年12月時点)のテスラ株は過大評価されていると私(佐藤)も思いますし、落ち着くところに着地するとは思いますが、それでも5年、10年後にギガ工場は動き続けている可能性の方が高いと思います。
先の実例
1980年代のカリフォルニア州オレンジ郡の新興住宅地
にしても、この物件の将来はある意味分かりきっていたことです。
そうすると、たった今IT産業とテスラのような勢いのある大企業が入植し続けているテキサス州オースティンの新興住宅地はどうなるでしょうか。
80年代まで遡らずとも近年のテキサス州ダラス市近郊を見ての通りで、その将来は半ば分かりきっていると思うのです。
明日は、この手の上昇気流にあるキャピタルゲイン市場においては新築が有利である理由について、その詳細をみていきましょう。
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