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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
最近項を上げた今のアメリカ経済を俯瞰するシリーズについて、予想外の反響を頂いたことから補足を兼ねてお伝えしています。
今のアメリカ経済は薬物を注射されているようなものと例えましたが、薬が効いている間はハイになれたとしてもその効果が切れる前に更に注射が必要になるだろうことは必至です。
ハイな状態を維持させ続けたいのであれば注射を打ち続けるしかありませんし、実際に今のアメリカ経済で起こっているのは各種救援措置の名の元に次々と注射を打ち続けているようなもの。
よしんば中毒性のある薬物に例えるのは極端であったとしても、インフルエンザで体調を崩すした体に注射を繰り返し打ち続けるのであれば、それに伴って起こるのは自己免疫力の低下です。
今のアメリカ経済はまさにこのような状態にあり、注射がないと生き続けられないようなもの。
実体経済では高い失業率が続くほど数字上の株式や不動産は上昇していくという、滑稽な状況に陥っています。
明らかに今の市場は実体経済から乖離しており、アメリカ経済全体がFED(連邦準備制度)に演出されているといっても過言ではありません。
冷静に考えると誰でも分かることですが、国が栄える要因は決して株価が上がるからではないはずです。
ある意味現代社会に生きる人々全員が洗脳されてきた結果と言えなくもないように思いますが、
「国の繁栄は株価が上がること。株価の上昇は国の経済の好調ぶりを現している。」
これは根本的に間違いです。
その国が栄えるのは衣食住に関するプロダクト(商品)が元気に市場を行き交うからであり、これら現物が市場を潤沢に巡ってこそその国の繁栄があります。
けれども今のアメリカで起こっているのはその真逆で、衣食住に関するプロダクト(商品)の健全な生産が脅かされているのに、数字だけが独り歩きして経済を元気に見せているという歪な形となっています。
量的緩和政策で注射を打ち続け、本年中にFED(連邦準備制度)の資産総額が1000兆円を超えるレベルまで至るとすれば、もはやアメリカは自力で立ち直ろうにも立ち直れない国になるだろうことは想像に難くありません。
すでに後戻りはできない片道切符を使い始めた今、その副作用は物価上昇を始めとして至るところに症状が現れてくるのではないでしょうか。
そこで現状のように人為的に盛り上がっている経済の中では不動産市場をどのように捉えておくべきでしょうか。
余談ですが、私(佐藤)の手元には未だにカリフォルニア州不動産協会から
「カリフォルニア市場は更に大きく成長の見込み!」
という触れ込みのニュースが届きます。
まさか不動産協会のブレーン達が経済の流れを掴んでいないとは思いたくないのですが、もしも何が起こっているのかを知りながらこの見出しだけでカリフォルニア州のリアルター達にニュースを流してくるのであれば、不動産協会からの情報ですらフィルターをかける必要があることになります。
アメリカ不動産市場の今を捉える
そこでFED(連邦準備制度)による量的緩和政策が続く中、アメリカ不動産市場においては
上から … ゼロ金利政策によるモーゲージ金利の低下(2%台という空前の低金利)
下から … セカンダリーマーケットで不動産担保債権の買い取りによる資金の注入
というサンドイッチで
「FED(連邦準備制度)に演出された不動産市場が展開されている」
とは昨日お伝えしたとおりです。
空前の低金利の中で今の時期を逃さんと需要は高まり、かつその需要を十分に吸収出来るようにコンフォーミングローンと呼ばれる各金融機関の融資資金を十分なものとするべく、セカンダリーマーケットにもFED(連邦準備制度)が不動産担保債権を買い取る形で潤沢に資金が流れています。
これらのFED(連邦準備制度)による仕掛けの結果、コロナウイルスの時期にあっても不動産需要は高まる一方です。
その反対に供給数は絶対的に少なく、それでなくとも慢性的に供給が需要に追いついていなかった中でMortgage Forbearance(モーゲージ・フォーベアランス)も加わって市場には物件がほとんど出てこない状態です。
そこに加えて先日
でもお伝えしたようにいわゆる「引っ越し控え」も重なる中で市場に物件が出てこず、圧倒的に
需要 > 供給
この構図が強まる結果としてアメリカ不動産価格はどんどん上昇しています。
この需要と圧倒的な供給不足の大きな差が、今のアメリカ不動産市場が元気に見える正体です。
けれどもこれはFED(連邦準備制度)による演出が功を奏しているわけで
「真か偽か」
と問われれば、FED(連邦準備制度)の意図は別として
「私達が見ているのはフェイクマーケットである」
としか言いようがありません。
資産バブルはいつまで続くのか
そして先日は
まるで漫画!FED(連邦準備制度)のバランスシートが異常値に
でお伝えしましたが、FED(連邦準備制度)の方針としては
「資産バブルの起因になることも辞さない」
であり、実際そのとおりに不動産市場でも資産バブルの様相が見え初めています。
実情としては失業者はまだまだ多く、スモールビジネスを中心に倒産する会社が多い中にあって物件が購入できるのは富裕層に限られています。
つまりここは再三お伝えするとおり、今の姿は「格差社会の拡がり」でしかありませんし、この傾向は少なくともゼロ金利政策が終了するまでは続くことになるだろうと思います。
皮肉なことに、FED(連邦準備制度)が動けば動くほど
「アメリカ経済は免疫力を失い、格差社会を拡げていく」
結果になっているわけです。
そうすると、ここから先のアメリカ不動産市場ではどんなことが予想されるのでしょうか。
不動産価格もまた需要と供給の関係で決まりますが、将来の市場を推し量る上では現状もさることながら
- 影の需要
- 影の供給
の2つの切り口で市場を捉えておくことが大切になります。
ここから更に深堀りしていきましょう。
明日に続けます。
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