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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
視点を変えて米国不動産の価値を見つめています。
至極当然のことながら、日常生活で目にするモノやサービスに対して
「これは高い」
「これは安い」
と判断するときの尺度は「貨幣」です。
そして米ドルでアメリカ不動産の価値を推し量るときに、その価値は確実に上昇しています。
ところが米ドルよりも歴史の長い「ゴールド(金)」の尺度で見ると、確実に
「アメリカ不動産は安くなっている」
ことが分かります。
それは
年 | 物件中間価格 | ゴールド価格 | 対ゴールドの 物件中間価格 |
2000 | $167,550 | $274.45 | G 610.49 |
2006 | $236,550 | $513.00 | G 461.11 |
2010 | $222,700 | $1,373.50 | G 162.14 |
2015 | $294,150 | $1,061.50 | G 277.10 |
2020 | $333,975 | $1,843.00 | G 181.21 |
2021 | $355,683 | $1,712.10 | G 207.74 |
この表のとおり、20年前との比較ですらアメリカ不動産価格はゴールド目線では「約3分の1」の価値になっているのです。
ゴールドを米ドルの感覚でいえば、
「$300,000だった物件が$100,000以下で購入できる」
ようなものであり、事実、70年代あるいは80年代からゴールドを買い増し続けていた人々にとっては
「昨今のアメリカ不動産は安くて仕方ない」
と見えています。
このように物事の本質を突き詰めてみると、アメリカ不動産が高くなっているのではなくあくまでも
「米ドルに対して高くなっている」
わけです。
この要領でアメリカ不動産の価値についてもう少し見ていきましょう。
本日も続けます。
視座を更に変えてみる
ゴールドに対する物件価格は安くなりつつあることは分かりましたが、その他の尺度はいかがでしょうか。
ここでは分かりやすいように世界で共通認識される尺度から、
- 石油価格
- S&P(Standard & Poor's) 500
の2つを並べてみましょう。
石油価格
年 | 物件中間価格 | 石油価格 | 石油に対する 物件中間価格 |
2000 | $167,550.00 | $30.38 | O 5,515.14 |
2006 | $236,550.00 | $56.64 | O 4,176.38 |
2010 | $222,700.00 | $89.04 | O 2,501.12 |
2015 | $294,150.00 | $37.19 | O 7,909.38 |
2020 | $333,975.00 | $42.02 | O 7,948.00 |
2021 | $355,683.00 | $66.35 | O 5,360.71 |
まずはエネルギーコモディティである石油から。
石油価格は20年前と比べると約2倍上昇しており、その間に大きく上下していることが分かります。
最も石油価格が上昇したのは2008年以降の世界金融危機の時期です。
この時は2010年に石油価格が$90近くまで上昇し、対石油価格でのアメリカ不動産価格は相当安い時期でした。
もっぱらこの時期は不動産価格そのものも大きく下落した時期ですが、それでも割合としては石油価格の方が不動産価格がよりも大きく値下がりしていたことが分かります。
そして興味深いのは昨年のパンデミック以降の変化です。
2020年には石油価格に対する不動産価格が7,948だったものが、本年は5,360.71にまで33%も下がっています。
間違いなく、石油価格の視点ではアメリカ不動産価格は30%以上も劇的に安くなっているのです。
S&P500:SPY
次にこちらも分かりやすく、株価指数の一つであるS&P500で見ていきましょう。
年 | 物件中間価格 | SP500 (SPY) | SP500指標に対する 物件中間価格 |
2000 | $167,550.00 | $88.90 | SPY 1,884.70 |
2006 | $236,550.00 | $91.29 | SPY 2,591.19 |
2010 | $222,700.00 | $102.18 | SPY 2,179.49 |
2015 | $294,150.00 | $183.41 | SPY 1,603.78 |
2020 | $333,975.00 | $371.08 | SPY 900.01 |
2021 | $355,683.00 | $395.98 | SPY 898.23 |
このように
⇒ ドットコムバブルが弾けた時期
⇒ 世界金融危機の時期
⇒ パンデミック直後
と株式市場では大きく膝をつく時期を経験しているものの、ここまでS&P500指標では大きくその数字が上昇しています。
それに伴い最も有名な銘柄を集めたSPYで見ると、その価値は2000年当時の4倍以上にも成長しているのです。
そしてSPYで不動産価値を見ると、アメリカ不動産は
2000年 … 1,884.70
2020年 … 900.01
と20年前の半値以下の価値になっていることが分かります。
すなわち株式市場の目線から見てもアメリカ不動産価格は安くなっているのです。
。。。
昨日と本日、アメリカ不動産の価値を違う視点から見てみました。
どう見てもアメリカドルの尺度では不動産価格は上昇しているのに、ここまでに上げた3つの尺度で見ると明らかに不動産価格は安くなっているという事実。
これらの比較からハッキリと分かるのは
「アメリカドルの力は確実に年々弱くなっている」
ということです。
これが以前もお伝えした
「
Savers are losers.
(意訳:貯蓄する者は敗者になる)
」
と言われる所以でもあります。
米ドル(或いは日本円)を銀行に貯蓄しておくと何となくホッと。。。してはいけないわけで、貯蓄が安心とはもはや幻想以外の何でもなく、現実として米ドル(或いは日本円)で持ち続ける以上は年々生活が苦しくなることが分かります。
そして視点を180度ひっくり返して総括すると、
「不動産物件を所有しておくと将来は米ドル(或いは日本円)に対して有利」
これもまた幻想ではなく、ここまでに見た数字でも分かる現実なのです。
辛うじて低金利が続いている今、とりわけ米国内にお住いの方々はどのように行動するべきかは火を見るよりも明らかではないでしょうか。
引き続き、現状から少し先に予想される市場の動きについて整理していきましょう。
明日に続けます。
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