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投資用のファイナンシング③

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不動産金融を深く理解して借金をコントロールする上でのキモは後にも先にも

「その物件の本当の価値を深く理解すること」

だろうと思います。

融資という行為には貸し手にとっての「万が一の保証」は必須です。

友人知人のお金の貸し借りで

「返ってこないつもりで貸してるんです」

という方の話を聞くことが少なからずありますが、友人知人間のお金の貸し借りには貸した側に「返金してもらえる保証」は何もありません。

あるとすれば形のない「信頼」たる概念ですが、信頼を担保にお金を貸してその後に悲惨な結果となる例は枚挙にいとまがないものです。

そして案外、世の中でそれほど悪者扱いにはされていないながらも

「(佐藤的には)暴利を貪っている」

と思えてしまうのが

「クレジットカード」

です。

クレジットカードの平均利息年率は定期的に変わるものですが、アメリカの2021年9月時点の平均利息年率は

16.22%

でした。

この後に不動産金融の一つであるハードマネーについて触れますが、東西海岸のハードマネーですら私(佐藤)が目にする最高年率は

14%

程度ですから、クレジットカードの方が実は暴利であることが分かります。

実際にはクレジットカードは毎月きちんと全額返済すれば何ら問題はなく、私(佐藤)もクレジットカードは毎月全額返済のタイプですので、このような毎月全額返済してくるカスタマーはクレジットカード会社にしてみれば支出ばかりで収入元に対象になりません(佐藤も儲からない客の部類)。

けれどもクレジットカード会社にとっての儲けどころは主に

全額返済しないカスタマーの借金残高(×利息年率)

期日までに返済出来なかったカスタマーへの支払い遅延ペナルティ料

になりますが、後者の遅延ペナルティだけでも業界で年間に10億円単位の支払いが行われています。

クレジットカード業界にしてみれば何も追加サービスはしていないのに、

「カスタマーの支払いが遅れた」

という理由で10億円単位の追加利益を上げているわけです。

ただし、数字的にはかくも「暴利!」と呼べるクレジットカードですが、ここにはクレジットカード会社側から言わせると正当な理由があります。

クレジットカード会社とカスタマーは友人知人の関係にはないとはいえ、結構それに近い関係で貸し借りがなされる為です。

確かにクレジットカードを作るには審査はありますが、その審査内容は不動産金融から見るとかなり緩々です。

具体的には、クレジットカードの場合は年収等の申告もありますが、

「年収証明の提出」

等は一切なく申込書上に記載する言い値で通ってしまいます。

実のところ、

入居者審査のツボとは 〜 クレジットスコア

でも触れたフェア・アイザック(FICO)のシステムを通して過去の借金履歴で問題がなければ、簡単にクレジットカードは作れてしまうのです。

その場合、クレジットカード会社にしてみれば本質的に

「借り手の返済に対する保証は不十分」

ですから、結果として利息の年利率は高くしないと

⇒ 回収できる元金利息・遅延ペナルティ料

⇒ 回収できない元金利息・遅延ペナルティ料

の差がマイナスに触れると経営が立ち行かなくなるわけです。

その点、不動産金融の場合はその前提が

「物件価値を担保にする」

という考え方ですから消費者金融とは根本的に構造そのものに違いがあります。

だからこそ、「その物件の本当の価値を深く知ること」が不動産金融においてリスクコントロール力を高めるキモになるのです。

Hard Money(ハードマネー)

そこで不動産投資に活用できるファイナンシングの中でも恐らく最もリスクコントロール力が求められるものに

Hard Money(ハードマネー)

があります。

ハードマネーは

Asset-based Loan(アセットベースドローン)

とも呼ばれる、「物件価値を担保とする融資」です。

通常は短期資金であり、その融資額の内容は

  • 物件購入資金
  • 修繕資金

の2つを合計したものです。

物件価値を担保にするという意味では通常のモーゲージ会社でも本質は全く同じですが、

「借入限度額の尺度」

に大きな違いがあります。

すなわちモーゲージ会社の場合は

「たった今の物件価値がいくらなのか」

「将来の価値はどのように推移していきそうか」

を厳密に調べて物件価値の

75~80%

程度の融資を実行してくれることになります。

ところが投資家にしてみれば、

「これほど好条件な立地に、こんなにボロイ物件がある!」

「これは間違いなく金の卵!!」

そんな時にボロイ物件を購入して修繕を実行するべく借入れをしたくとも、銀行やモーゲージ会社にしてみれば

「いや、こんなボロイ物件にはそもそも融資は出来ません」

と断られてしまうのです。

そこでこのような場合、投資家の選択肢は

  • 物件購入資金
  • 修繕資金

の合計を融資してくれる

Hard Money(ハードマネー)

が一つの選択肢になり得ます。

Hard Money(ハードマネー)を使う投資家の通常のパターンは、バイアンドホールドの場合は

1.ボロイ物件を購入する

2.修繕して価値を高める(完全に担保として成立)

3.テナントをつける

4.価値が高まりテナントがついた状態で、通常の金利の低いローンに借り換え(ハードマネーは完済)

となり、反対にバイアンドホールドで長期保有はせずにフリップ直後に売却して利益を確定させる場合はこの「4」は

4.ピカピカの物件にテナントが入った状態で高値で売却。ハードマネーを完済して利益確定

となります。

そのような性質からハードマネーは「短期融資」が基本となり、通常は融資期間が1年程度となる場合がほとんどです。

またこのように

⇒ 短期融資であること

⇒通常の金融機関は融資してくれない案件に便宜を図ること

等から、

  • ローンのクロージングコスト
  • 利息の年利率(12~14%)

は高めに設定されるわけです。

貸し手にしてみれば

⇒ そもそもが無事に購入が完了するか分からない

⇒ 修繕過程が無事に終了するか分からない

⇒ 予定通りの価値に仕上がるか分からない

⇒ 借り手がプロジェクト終了まで返済し続けられるか分からない

という数多くのリスクを抱えることになりますので、年利率は高くして当然ということになります。

投資用ファイナンシングを俯瞰する上でハードマネーにも簡単に触れましたが、ハードマネーを使う条件は

  • 高いリスクコントロール力を身に着けていること
  • いざという時には債務不履行を発生させない経済的バックアップを有していること

が最低条件となる、上級者向けの融資システムになります。

明日に続けます。

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