FSBO(For Sale By Owner:物件オーナー自身による売却)コンサルティング案件が増加中です。
・バイヤーエージェントの報酬はバイヤーからお支払い頂きたい
・自宅も自分で売却することでリスティングエージェントへの報酬をゼロにしたい
という方はこちらからご連絡ください。
コンサルティング料金は発生しますが、リスティングエージェント雇用よりは大幅に節約が可能です。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
ディール物件を見抜く際に使える4つのスナップショット、
GRM(グロス・レント・マルチプライヤー)
Cap Rate(キャップ・レート)
NIAF(ネットインカム アフター ファイナンシング)
Cash-on-Cash Return(キャッシュ・オン・キャッシュリターン)
についてお伝えしています。
投資家ではなく普通に住居用物件をお求めになるクライアントを連れて物件を回る際、ほぼ確実に聞かれる質問が
「この物件はいくらでオファーするべきだろうか?」
というオファー額に関する質問です。
通常は売りに出ている住居用物件はzillow.com等の一般MLSにも出されていますから、住居案内するクライアントの皆様は事前に自分自身でも物件情報によく目を通しています。
けれどもいざオファーする価格となると、
「この売却価格は適切なのか?それとも高いのか?」
という判断はつかないものです。
そこでリアルター達は
Comp(コンプ:Comparative Market Reportの略)
と呼ばれる、近所の類似物件が過去一定期間内にクローズした際の価格と比較してオファー額を判断する材料をお渡しすることになります(リアルター自身がオファー額を提案するのはご法度)。
すなわち適正価格を判断するには
「別の同等物件と比較」
するしか手段はないわけです。
そして投資物件の場合も同じ話で、
「この物件は投資として適切な価格なのか?それとも高いのか?」
という判断が必要になると、ここでも「判断基準」が必要になります。
その上で詳細は横において、とりあえず
「この投資物件は高いのか、それとも安いのか?」
をざっくりとでも判断するべく使うのが、昨日お伝えした
GRM(グロス・レント・マルチプライヤー)
の指標です。
この指標を使って近所の同等物件と比較することは有効であり、同じ区域内の物件であればGRM(グロス・レント・マルチプライヤー)は似たような数字に落ち着く傾向があります。
ただし一つ注意しておきたいのは、地元リアルターにGRM(グロス・レント・マルチプライヤー)のことを聞くと
「ここの市場ではGRM(グロス・レント・マルチプライヤー)は〇〇ですよ。」
と教えてくれると思いますが、住居用物件の売買を専門とするリアルターから聞くGRM(グロス・レント・マルチプライヤー)はさほどあてになりません。
これはリアルターが悪いわけではなく、GRM(グロス・レント・マルチプライヤー)そのものはそれなりの頻度で変化していくからです。
昨今の例で言えば、このパンデミックの間に米国不動産も軒並み大きく値上がりしました。
それに伴い
- 物件価格
- 家賃価格
の双方が大きく変化していますから、GRM(グロス・レント・マルチプライヤー)も一定しているはずがないのです。
そうすると
「この市場のGRMは~」
と市場説で伝えられる数字はすでに古い可能性が高く、正確にスナップショットを撮るには
「その時のGRM(グロス・レント・マルチプライヤー)を算出して比較対象物件に充てる」
という方法がよいと思います。
そこで最初の第一面となるGRM(グロス・レント・マルチプライヤー)をクリアしたら、今度は第二面のCap Rate(キャップ・レート)へと進みましょう。
本日も続けます。
Cap Rate(キャップ・レート)
GRM(グロス・レント・マルチプライヤー)でざっくりとでも投下資金の効率を確認した後に深堀したい数字が
Cap Rate(キャップ・レート)
です。
Cap Rate(キャップ・レート)についてはご存じの方も多いと思いますが、
純利益(年間家賃収入 - 年間支出) / 物件購入総額
の公式で算出される割合です。
Cap(キャップ)そのものの言葉は
Capitalization(キャピタリゼーション)
の略語で、不動産投資でいうCapitalization(キャピタリゼーション)は事業を興すのに必要な元手を意味する
「資本」
という日訳がしっくりくると思います。
すなわち資本に対する割合であり、
「この資本に対してリターンはどれくらいあるのか?」
を測定する時に使うのがCap Rate(キャップ・レート)です。
ここでの資本とは
- 自己資本
- 他人資本
の両方を含む意になりますが、公式の分母である「物件購入総額」は不動産物件購入の場合その内訳は
⇒ 自己資本のみ(現金購入)
⇒ 自己資本 + 他人資本(ファイナンシング購入)
のいずれかです。
またCap Rate(キャップ・レート)の公式ではその分母を
Purchase Price (物件購入価格)
と単純に購入した物件の価格を充てる式を見ることがありますが、より正確に測定するのであれば物件購入総額には物件購入価格のみならず
- クロージングコスト
- 各種手数料
- 修繕費
等の
「賃貸に出せる状態にもっていくまでに支払われてた費用の合計」
を分母とする方がより正確な数字になります。
そして例えば
純利益(年間家賃収入 - 年間支出):$10,000
物件購入総額:$100,000
の投資であれば、投下した$100,000に対して年間のリターンは$10,000ですから
10%($10,000 / $100,000)
であり、この場合はCap Rate(キャップ・レート)は10%です。
そうするとこの投下資本に対するリターンの割合である10%をもって、
「この物件はリターンとして良いのか悪いのか」
を判断できる基準の一つとなるわけです。
。。。
ここまでで
GRM(グロス・レント・マルチプライヤー) ⇒ ざっくりと物件価格の高い安いを検証
Cap Rate(キャップ・レート)⇒ 投下資本に対するリターンを検証
の順番に進めてきました。
ここからさらに多角的に検証するべく、第三面の
NIAF(ネットインカム アフター ファイナンシング)
へと進みます。
明日に続けます。
投資案件をメールマガジンで無料購読。
下記よりメールアドレスをご登録ください。