昨年以来、米ドルで資産運用を志す方々からのコンサルティング依頼が急増しています。
弊社ではアメリカ不動産コンサルティングに加え、州規制当局に登録されるRegistered Investment Advisor (RIA)としてアメリカ国内での資産運用全般のコンサルティングも提供しており、内容は不動産投資以外となりますが、初心者の方々からのご質問を総括する意図で株や債券に関するまとめ記事を1月7日から期間限定であげさせて頂きます。
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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
たった今のアメリカ不動産市場を俯瞰しながら、その攻め方についてお伝えしています。
昨年半ばまでの価格上昇の勢いは衰えつつあるものの、
このように前回の不動産暴落の後、2012年あたりに大底を打ってから丁度10年。
現在までに物件価格は暴落前の水準以上に大きく上昇してきました。
通常の年間サイクルで言えば12月~2月の真冬は価格が落ち着く傾向がありますが、今回の真冬は案の定年間サイクルの常識は通用しない動きです。
勢いは下がりつつもこの冬にも価格は確かに上昇し続け、中西部のキャッシュフロー市場ですらその物件価値は順調な上昇を見せています。
同時に目の前に迫る政策金利上昇を前に、やや駆け込み需要とも言える動きが見え始めているのです。
この1月と2月で徐々に市場が動き始めて3月から市場はいよいよ盛り上がってくるはずですが、もしも3月に前倒しで政策金利が上昇するとなると、それと前後して駆け込み需要の動きは一層顕著化するのではないでしょうか。
いずれにせよ
- 価格が過去最高レベルの水準
- 需要はまだまだ衰えない
- 金利上昇を目前に駆け込み需要の動き
という中にあっては、初めてアメリカ不動産市場に参入する方々にとってはなかなか手を出しにくい状況だと思います。
ちなみに投資用の物件を探す方法としては
- MLSで選ぶ
- ダイレクトメールを送る
- 暮らしている近所をドライブして見てまわる
- 各地のエージェントにディール案件を依頼する
等、数多くその方法がありますが、初心者の方の場合はやはり最初はMLSで選ぶのが無難かもしれません。
出来るだけ多くの物件をみて目を肥やす必要がありますし、そこにある数字をもってプロジェクションを見立てる作業を繰り返していくと物件を見定める目が出来てくるものです。
そして目をつける市場の地元エージェントに予めコネをつけ、いざ自分の基準に合う物件が出てきたら地元エージェントに動いてもらうとよいと思います。
今の時期にこそ新築を購入
そこで今のような新規参入者にはなかなか手が出しずらい時期には、どのような物件が有効でしょうか。
実はこのパンデミック下において、弊社では結構な割合で新規参入者の方々を
「新築物件」
にご案内しています。
なぜ今の時期に新築物件なのかといえば、特に今の時期には総合的に考えると新築物件の方が投資効率がよい側面もあるからです。
そのポイントをいくつか上げてみます。
過度な競争がない
不動産投資の場合、人が生きていく上での衣食住の三大要素の一つである「住」に食い込んでおり、不動産の中でも特に住居物件の場合はその需要が尽きることはありません。
だからこそ世界中から参入しやすいアメリカ不動産市場においては海外からの投資家も陸続と参加してきますし、昨今のパンデミック云々に関わらず住に対する需要は尽きないものです。
たった今も全米で500万世帯以上の住が不足している統計ですから、この
需要 > 供給
の関係はしばらく続くことになります。
これが一つの理由となり、昨今の価格上昇の中にあっても需要は尽きないわけですから勢いを落としながらも価格が伸び続けているわけです。
そしてこの価格上昇の中では投資対象となる物件数そのものは限られてきやすく、それは即ち
「少なく物件に多くの投資家が殺到する」
という構図が出来やすくなります。
そうすると首尾よくオファーを入れたとしても、他の入札者との競争で不当に価格が跳ね上がってしまいかねないのです。
けれども新築物件の場合、購入にあたっては取引システムそのものが中古物件とは違いがあります。
この点は各デベロッパーにより多少の違いはありますが、デベロッパー側が直接売主となる上で購入は
- ウェイティングリスト順
- オファー順
に順当に枠に入れてくれるものです。
要は「早い者勝ち」であり、
「複数のオファーが入っています。あなたはいくらにしますか?」
などとデベロッパーがオークションのホスト役のようなことをするわけでもなく、自分の順番が回ってくればそのまま契約に入ることが出来ます。
この販売システムはクライアントの水先案内人を努める私(佐藤)としても非常にやりやすく、全米各地のデベロッパーの窓口となる担当者にコネをつけていますから、投資家用枠を優先的に分けてもらえたりするのです。
そして枠が空いても
「ここから複数のオファーを受け付けます」
ということはなくストレートにクライアントをその枠に入れてもらえますから、MLS上に出てくる物件で獲得競争をして値段が上がるようなことにはならないのです。
ただし、唯一買主側で知っておくべきは
「新築にはオプションが付く」
という点です。
すなわち
「お値段は$〇〇〇〇〇から」
という触れ込みで実際にそのスタート価格は定められた通りです。
けれども購入契約の段階でオプションが用意されており、
「このパティオを追加したい」
「ここに窓枠を追加したい」
「ここにドアを追加したい」
等のオプションをつければつけるほど、値段は上がっていくことになります。
そうすると私たちの目的はあくまでも投資運用の為の物件ですから、シンプルに最低ラインで余計なオプションはつけないことが肝要です。
もちろん窓やドアを追加したければそれも可能ですが、オプションをつけたからといって賃貸力が大きく変わるわけではありませんから、あくまでもオプションは最低限にしておいた方が数字上の投資効率はよくなると思います。
明日に続けます。
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