こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
新築物件購入についてお伝えしています。
市場の行く先が読みにくい最中、一つ間違いないのは、本年2022年の米国経済は大きな分岐点を迎えるだろうことです。
その大変化の軸は紛れもなく政策金利にあり、現在進行中のテーパリングと共に一つの山場に向かっていくのが本年の特徴となるのではないでしょうか。
そして不動産投資家として気になるのは
⇛ 価格は上昇し続けるのか
⇛ 価格は横ばいに進むのか
⇛ 価格は下がり始めるのか
という、価格の動きです。
大局としては、需要と供給のバランスでいえば今の米国では
「圧倒的に住が不足している」
という状況下にあります。
それに伴い新築物件の建築も全米各地で進められてはいますが、それでも

この通り、過去最高の建築水準にはまだ至っていません。
すなわち年数としては保守的に見ても向こう7〜8年は供給が需要に供給が追いつかない状況にあり、結果として物件価格には上昇の圧力がかかり続けているのです。
その意味で物件価格は
「原則として上昇基調」
であることは間違いありませんから、仮に現在の急激なインフレに対抗するべく金利が大幅に上昇し、結果として売れ行きが一時的にガクンと落ちて価格が下がったとしてもその後には価格上昇反発の力学が作用する可能性は高いと見ています。
その為に
「目先に予想される価格調整はさほど気にしなくてもよいのでは」
というのが私(佐藤)個人の見解ですが、価格下落よりもより長期的に考えて意識したいのは
「いかにこの時期にも効率よく(キャッシュを生み出す)資産を増やすか」
ということだろうと思います。
本日も続けます。
コストパフォーマンスが良い

そこで先行きが不透明な時期に購入を検討できる対象として
「新築物件の購入」
を上げていますが、その理由として昨日までに
- 不当な獲得競争がない
- 価格をロックできる
という2点を上げました。
新築物件の価格についてそのマイナス特徴をあげるとすれば、
「販売価格にデベロッパー価格が上乗せされていること」
があげられます。
すなわち出来立ての新築物件は全てが真新しいのはよいのですが、そこには開発に時間と労力をかけたデベロッパー利益が価格にして2〜3万ドルは乗るのです。
ところがこの点は昨日お伝えした「価格のロック」にポイントがありますが、今のような時期にはデベロッパー利益すら飲み込んでしまう傾向があります。
その結果として今の時期には
「中古よりも割高」
なはずが、
「デベロッパー利益を考えても妥当な価格」
に変化しているのです。
そしてここに輪をかけるのが、新築の特徴である
「修繕発生率の低さ」
になります。
通常は中古物件を購入する場合、
1.購入完了
2.修繕
3.募集開始
の流れで購入後に修繕期間が入ることになります。
そして不動産物件には経年劣化が発生しますから、その後の運用期間にも定期的に修繕は発生してくるものです。
完全にフルリノベーションが施された物件であればしばらくは大きな修繕はないことになりますが、やはり物件として古ければ古いほど、また細かい手直しがなされていないほど修繕発生率は高くなる傾向があります。
ところが新築物件の場合、全てが新しい素材ですので修繕発生率は極めて低いわけです。
実際に
新築物件
中古物件
のランニングコストを比較してみると新築物件の方が圧倒的に修繕発生率が少なく、デベロッパー利益がエクイティで打ち消されてしまう状況下ではコストパフォーマンスそのものが高くすらなります。
また賃貸物件を所有する時に、その修繕の類で最も大きな支出となるのが
- 屋根の交換
- HVACの交換
- 温水器の交換
といった要素ですが、これらもまた全てが新品の為に早々に修繕や交換が発生することにはなりません。
また仮に初期不良があればそれぞれに保証がついていますから、自分で支出することなく事なきを得るのです。
結果としてこの手のコストパフォーマンスまで考えると、特に長期に保有する場合は今の時期の新築物件はお買い得だと思います。
ちなみに私(佐藤)自身は常に投資物件を購入する時には「バイ・アンド・ホールド」を原則にしており、
「一度購入したら生涯保有する」
を基本にしています。
たった今の利益というよりも20年、30年後を考えて物件を購入していますし、それぐらいの長期スパンで考えてこそ、不動産資産は老後に花咲いてくるものだからです。
そして特に長期ホールドの場合は新築物件のコストパフォーマンスに大きな差が出てきます。
ちなみにここでお伝えしていることは机上論ではなく、「過去に起こった未来」の話です。
80年代、90年代には20万ドル台で購入できた物件が今では普通にミリオンを超えている実例を数多く見ていますし、事程左様に
「発展が見込める都市の賃貸需要が高い地域に物件を購入する」
という式でチップを貼っておくと、その苗は20年、30年の後に大木に育つのです。
そしてもしも将来は売却を検討するというのであれば、特に屋根のような交換に多額の費用がかかるものは
「30年後に交換ギリギリ前に売却する」
という方が、コストパフォーマンスの上でも理にかなうものだと思います。
そのような長期スパンで見ると、いよいよ新築に上乗せされているデベロッパーは取るに足らないものなのです。
明日に続けます。
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