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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
実在する物件のプロジェクションをもって、Short Term Rental(ショート・ターム・レンタル)の収益性について検証しています。
昨日は前置きとして、長期賃貸のパターンで数字を見てみました。
簡単に要点を再記述します。
ミズーリ州セントルイス市
タイプ:一戸建て物件
間取り:3ベッドルーム、2バスルーム
建築年:1980年
リビング面積:1,175スクエアーフィート
価格:$275,000
市場賃貸価格:$1,995(入居中)
収入
プロジェクション(初年度のみ)
年間家賃:$23,940($1,995/月)
空室率:$1,197(5%)
合計(A):$22,743($23,940 - $1,197)
支出
管理料:$2,274
固定資産税:$2,251
保険:$1,022
その他:$480
修繕費:$1,200
合計(B):$7,227
NOI(A - B)
$15,516($22,743 - 7,227)
キャップレート:5.64%($15,516 / $275,000)
ファイナンシング購入時:
返済後の年間キャッシュフロー:$2,976($15,516 -($1,045 × 12ヵ月))
キャッシュ・オン・キャッシュリターン:4.03%($2,976 / ($68,750 + $5,000))
。。。
現金購入の場合は年間$15,516のキャッシュフローで5.64%のキャップレート。
ファイナンシング購入では年間$2,976のキャッシュフローでキャッシュ・オン・キャッシュリターンとしては4.03%です。
銀行の定期預金よりは遥かにましでも不動産投資の意味ではより良いミドルリターンを目指したいところ。
そこで今度は、この物件をShort Term Rental(ショート・ターム・レンタル)に転換した場合の収益性を見ていきましょう。
考察プロジェクション:短期賃貸の場合
同じ物件でShort Term Rental(ショート・ターム・レンタル)で出した場合のプロジェクション項目と数字を並べてみます。
プロジェクション(初年度のみ)
収入
宿泊料:$300(1泊)
年間収入:$108,000
空室率:$27,000(25%)
合計(A):$81,000($108,000 - $27,000)
支出
管理料:$20,250(25%)
庭の手入れ:$1,200
水道光熱費:$6,000
清掃:$2,250
害虫駆除・予防:$600
家具レンタル:$4,800
固定資産税:$2,251
保険:$1,022
修繕費:$1,200
合計(B):$39,573
NOI(A - B)
$41,427($81,000 - $39,573)
必需品初期費用:$50,000
キャップレート:12.7%(41,427 / ($50,000 + $275,000))
モーゲージ返済後のキャッシュフロー:$28,887($41,427 - ($1,045 × 12カ月))
キャッシュ・オン・キャッシュリターン:23.3%($28,887 / ($50,000 + $5,000 + $68,750))
昨日お伝えした項目の詳細以外で上記に新しく出ている項目のみ、下記に補足します。
宿泊料
Short Term Rental(ショート・ターム・レンタル)は民泊のパターンの為、基本的な収入は1泊あたりの宿泊料になります。
1泊$300とは一見大きな数字に見えますが、実際に民泊サイトでこの物件のレベルを家を丸ごと民泊に出す場合、周囲は1泊$300以上の物件ばかりです。
すなわち例にあげるこの物件で$300は保守的な数字となります。
空室率
空室率は昨日も触れましたが、民泊に出しても宿泊客が入らない日数を試算しておきます。
必然的に長期賃貸よりも空室率は高く、この例では25%としています。
庭の手入れ
長期賃貸の場合、通常庭の手入れはテナントの役目です(賃貸契約に明記されている場合)。
けれどもShort Term Rental(ショート・ターム・レンタル)の場合は宿泊客が庭掃除をすることはありませんので、ここは業者を雇ってオーナーが庭の手入れを行う必要があります。
水道光熱費
水道光熱費も同じで、長期賃貸の場合は通常テナント持ちですがShort Term Rental(ショート・ターム・レンタル)の場合は宿泊料に全ての込みの考え方ですので、水道光熱費はオーナーが支払う必要があります。
清掃
宿泊客が入れ替わる度に物件内を清掃するのに費用が発生します。
実際はこの清掃料は宿泊料とは別に宿泊客に請求が可能です。
けれどもここは保守的に見て、オーナー自身からも出費が出る計算をしています。
害虫駆除・予防
民泊に出す場合は何よりも常に清潔・安心安全な環境を保つことが必須です。
そこで害虫駆除・予防の為に専門業者を雇い、一年を通して定期的に実施することが推奨されます。
家具レンタル
家具を自分で購入するのも一考ですが、遠隔投資の場合はまず不可能です。
この場合はプロが選んだ家具をそのままレンタルすることも出来ますが、レンタル料が発生することになります。
。。。
これらの諸々の出費を考慮すると、Short Term Rental(ショート・ターム・レンタル)の場合は出費が大きいことが一目瞭然です。
上記の例では保守的に多めに数字を入れていることも事実ですが、間違いなく長期賃貸よりも出費は大きくなるものです。
けれども収入が大きい分、その支出をもってしてもリターンは大きくなる理屈になります。
結果として
--- 現金購入時 ---
年間キャッシュフロー:$41,427
キャップレート:15%($41,427 / $275,000)
--- ファイナンシング購入時 ---
年間キャッシュフロー:$28,887
キャッシュ・オン・キャッシュリターン:23.3%
と、長期賃貸よりも大幅に収益性が向上することが分かります。
もっぱらこれらはプロジェクションをもってのシュミレーションの範囲ですが、自分が所有する物件が地理的にも短期賃貸に適している場合、一度はShort Term Rental(ショート・ターム・レンタル)を試してみても良いのではないでしょうか。
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