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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
アメリカ不動産投資でより良い物件管理を実現するべく、物件構造についてお伝えしています。
Structure(ストラクチャー:構造)
Function(ファンクション:機能)
Finish(フィニッシュ:仕上げ)
の中で、Finish(フィニッシュ:仕上げ)について本日も続けます。
Finish(フィニッシュ:仕上げ)
昨日はFinish(仕上げ)の中でも外側となる
Soffit(ソフィット:軒下)
Fascia(ファシア:軒の縦板)
Gutter(ガター:雨樋)
についてお伝えしました。
これらはいずれも外観を守るための
Fixtures(フィクスチャーズ:物件に恒久的に接続されている付属品の総称)
と言えます。
この中でどれが欠けても恐らくはSiding(サイディング)の経年劣化は早まるでしょうし、また物件内への雨天時の浸水を容易に許してしまいかねない結果となります。
かくして屋外のFinish(仕上げ)は
「物件を外的要因から守るため」
という目的がハッキリしています。
これに対し、屋内のFinish(フィニッシュ:仕上げ)として代表的なものが
- Drywall(ドライウォール)
- Paint(ペイント)
の2つです。
一つひとつ、見ていきましょう。
Drywall(ドライウォール)
アメリカの物件で
「Drywall(ドライウォール)」
と聞く時は「内壁」のことと捉えて間違いなく、Drywall(ドライウォール)は日本語では
「石膏(せっこう)ボード」
と呼ばれています。
いわゆる石膏を中心とする素材であり、それを板紙で包んだ材料です。
米国では特に90年代以降の物件であればほぼこのDrywall(ドライウォール)が使用されており、
- 断熱性に優れている
- 遮音性が高い
という特徴から現在はすっかり主流になっているのです。
そして実際にはDrywall(ドライウォール)は壁のみならず天井にも使われており、用途に合わせて様々な種類があります。
けれども物件管理の観点から覚えておきたいのは「Drywall(ドライウォール)の弱点」です。
前述のとおり、Drywall(ドライウォール)そのものはやや専門的にいうと
⇒ 硫酸カルシウム2水和物である
⇒ 多量の結晶水を含んでいる
とう性質から、仮に炎や強い熱が加わると結晶水が蒸気として空気中に放出されながら熱を吸収することになります。
この性質から仮に火事が発生したとしても燃えにくいため、かなりの割合で Drywall(ドライウォール) は火災の広がりを抑えてくれるのです。
ただし熱に弱い反面、Drywall(ドライウォール)は水に弱い特徴があります。
表面そのものは後述するペイントに守られており多少水がかかっても問題ありませんが、仮に石膏部分が剝き出しになった状態で水をあびるとモロに水分を吸収してしまい、カビが生えてくるのです。
その為に天井の水漏れはこのDrywall(ドライウォール)の色が変わることで発見されることが多いのですが、水漏れが発見された場合は水漏れの原因を先に修繕すると共に、このDrywall(ドライウォール)も部分的にやり直す必要が出てきます。
Paint(ペイント)
Paint(ペイント)はそのまんま日本語で言うペンキのことですが、前述のDrywall(ドライウォール)はこのペイントによりコーティングされることになります。
Paint(ペイント)はFinish(フィニッシュ:仕上げ)の一部ですが、前でのDrywall(ドライウォール)と比べると間違いなくこのPaint(ペイント)こそが主役です。
人は大抵、壁の材質(Drywall:ドライウォール)よりもペイントの色に目が行きます。
物件購入希望者やテナント候補者が物件内に足を踏み入れる時に
「この物件はいい!暮らしたい!」
と思わせる、内覧者の感性に触れる大部分がこのPaint(ペイント)の色と特徴によりもたらされるものです。
外の緑と調和するグリーン系の壁
自然色で無難にまとめるオフホワイトの壁
洒落たデザインで部屋の雰囲気を一気に高めるツートンカラーの壁
など、Paint(ペイント)の使い方と色で屋内の印象は全く違ったものになります。
そこでこのPaint(ペイント)についてはリノベーションを行う際の知識として知っておくとよいと思いますが、その色と種類と特徴をごく簡単にまとめると
Flat Paint(フラット・ペイント)… ほぼ光沢なし(フラットと表現される)。物置等のほとんど使わない部屋の壁に有効。
Matte Paint(マッテ・ペイント)… フラットより多少光がかる。リビングルーム、ダイニングルーム、ベッドルームの壁に有効。
Eggshell Paint(エッグシェル・ペイント)… プロに最も好まれるペイント。耐久性にすぐれ掃除もしやすく、フラットやマッテよりもわずかに光を反射させる。頻繁に通る通路の壁、リビングルーム、ダイニングルーム、ベッドルームの壁に有効。
Pearl Paint(パール・ペイント)… 見た目が美しく掃除がしやすい。湿度がかなり高い場所でもカビが生えることはほぼ無い。屋内では頻繁に通る通路の壁、ドア、キャビネット、屋外ではサイディング、シャッター、ドアに有効。
Satin Paint(セイチン・ペイント)… エッグシェルに似ているがより光沢があり、シミも付きにくく耐久性に優れている。パールと同様に屋内では頻繁に通る通路の壁、ドア、キャビネット、屋外ではサイディング、シャッター、ドアに有効。
Semi-Gloss Paint(セミグロス・ペイント)… 高級感を出して家具や壁を引き立たせる為、ラグジュアリー物件に使われる。屋内ではドア、キャビネット、羽目板、屋外ではシャッター、ドア、高級感ある建築様式を引き立たせるのに有効。
High Gloss Paint(ハイグロス・ペイント)… ペイントの中で最も高級感あり。鏡に近い反射を実現し、耐久性は最も高くエレガントな輝きを演出。それでいて掃除しやすくシミもつきにくい性質。屋内はドア、キャビネット、高級感ある家具や壁、屋外ではドア、高級感ある建築様式を引き立たせるのに有効。
これら7種類をざっくりとでも押さえておくと十分です。
物件管理の視点ではテナントが入れ替わるターンオーバーの際にペンキの種類を問われる時に、上記の特徴が選択肢の参考になるかと思います。
明日に続けます。
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