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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
アメリカ不動産業界に従事してかなりに年月が経ちますが、あいもかわらずエージェント間の競争はかなり激しい世界です。
カリフォルニア州の場合、統計によると
「試験に合格してエージェント資格を取得しても、合格者の約50%は脱落していく(エージェント活動を停止する)」
のだとか。
それもそのはずで、エージェント資格を有していても
「仲介業で売上を立てねばライセンス維持も難しい」
という現実があります。
どのエージェントも有資格者として真っ当な活動をしたいのであれば地元の不動産教会に所属する必要がありますし、自分の地元でクライアントを真っ当に案内したいのであれば地方版リアルターMLSへのアクセスは必須の条件になります。
一昔前までは今のようにネット環境が整っていませんでしたから、アメリカの物件情報は
Coldwell Banker(コールドウェル・バンカー)
という大手がハブ的存在として独占的に情報を集め、そこから各エージェントが情報を集めていました。
それ以外の物件情報の入手先は
- 雑誌広告
- 新聞広告
等があり、さらにオフマーケット情報と言えばFAXでやりとりがなされていた時代です。
それが今や通信環境が整備されたことで瞬く間に不動産物件情報もネット上で共有されるようになり、その発展に伴ってリアルター専用のMLSが整備されたことになります。
それでは今やどのリアルターも全国版専用MLSにもアクセスできるかといえばそんなことはなく、私(佐藤)はもちろんのこと、他のエージェントたちも彼らがアクセスするのは実は
「ローカルの専門MLS」
です。
ローカル版とは主にいくつかのCounty(カウンティ:郡)が束ねられた範囲を網羅するMLSであることが多いのですが、とどのつまり今でも
「地元リアルターしか知らない物件情報」
は存在することになります。
物件売却を仲介するリスティングエージェントが売主の希望を受けて
等の全国版MLSに上げない限り、これらの物件情報は地元情報で留まるわけです。
情報の透明化が平等化を生む
そこでここはもっぱら不動産業者としての私(佐藤)個人の率直な見解ですが、
「情報化社会の産物として情報の透明化は競争を平等にする」
これは確かにあったと思います。
- メール
- MLS
- SSN
これらの情報媒体ツールはリアルタイムに世界中を繋げ、結果としてエージェントがもつ物件情報も極めてその差が極小化されてきたと思います。
それは平等な競争条件を生み出し、後は不動産エージェント本人の
「やるのかやらないのか」
の意思決定と行動のみです。
「クライアントの利益最大化に努める」
ここに心血を注げるエージェントは全ての媒体をフル活用してぐいぐい(サービス向上に)攻めていけるでしょうし、反対にやる気のないエージェントは
- 不動産協会費
- 地元MLS使用料
- 不動産ファーム所属料
これだけでも日本円にして年間軽く20万以上は出ていく業界ですから、クライアントのお役に立てない(仲介料を得られない)のであれば市場から退場せざるを得ないのです。
2つの世界を行き来する
そこで冒頭のようにせっかくリアルター資格を取得しても数年で諦めてしまうエージェントが多い業界ですが、より厳密に言えば不動産業界の中でも競争の性質に違いがあると思います。
ここもまた佐藤個人の体験上の話なのでリアルターによって感じ方は違うと思いますが、率直にいえば
⇛ 住居用物件の世界
⇛ 商業用物件の世界
この2つの同業異種の世界には明らかに「競争の性質」に違いがあります。
米国は特に分業制の概念が日本のそれ以上に徹底していますから、アメリカ人リアルターの中でも
住居用物件の専門リアルター
商業用物件の専門リアルター
に概ね別れているものです。
そしてどちらがより開かれた世界かと言えば、それは恐らく前者の住居用物件の世界。
それもそのはずで、取引量は前者の住居用物件の方が遥かに多く、専属リアルターも住居用の方が圧倒的に多いと思います。
これに対して商業物件は専属リアルターの絶対数そのものが住居用物件に比べると少ないですし、先に述べた情報共有ツールも住居用物件に比べるとまだまだ未整備の部分が多いのです。
商業物件専門のMLSも大手がいくつか存在はしていますが住居用物件のそれには遠く及ばず、どちらかと言えば住居用物件の世界と比べると閉鎖的であるような印象すら受けます。
率直に、このあたりは買主の立場からすれば何の関係もなく、気づきもしない世界です。
けれども水先案内人として
住居用投資物件の世界
商業用投資物件の世界
の双方を行き来する私(佐藤)の立場からすると、クライアントを健全にご案内する上でもタフな世界は間違いなく
「商業用投資物件の世界」
の方です。
そこには一見してクライアントには関係のない
「熾烈な競争の世界」
があり、歯に衣を着せない率直な表現でいえば、結構な割合の商業専門リアルターの間では
「奪い合う」
「騙し合う」
ことは残念ながら結構頻繁に起こり得る世界です。
そんな魑魅魍魎が跋扈する商業世界でなぜ佐藤はマイペースに働き続けているのかと言えば、そこには経験上知っている自分なりの流儀があります。
どんな業界や仕事だったとしても、たった1つのことを意識するだけで
「熾烈な競争のど真ん中にいても、自ずと差別化が出来てしまう」
ことは可能だと思うのです。
次回の「流儀」のカテゴリーに続けます。
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