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人々はどこへ動いているのか

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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

  • 急激なインフレ傾向
  • モーゲージ金利上昇
  • 物件価格は引き続き上昇

という本年の傾向にあたり、私(佐藤)自身は引き続き不動産投資を継続するスポットとして

⇒ 人口増加が十分な地域

⇒ 同地域の中でも価値の高い物件が多い地域

に焦点を定めていることについてお伝えしました。

全ての業種がそうであるように、不動産投資においても経済サイクルに合わせて

「不動産業界は今、どのような立ち位置にあるのか」

「帆をたたむべき時期なのか、それとも開くべきなのか」

を適切に判断することが大切と考えています。

同じタイミングでもある業種では

「今は帆をたたんで時節を待つべき」

とすべきところを、別の業界では

「ここが勝負時。思いっきり利益を出しにかかべき」

そんな風に正反対の力学を働かせることもあります。

不動産投資もまた「事業」ですから、これだけ変化の激しい今のアメリカ不動産市場では

「自分のポートフォリオをどのように整えるべきか」

についてはよく検討する必要があると思うのです。

原則として、不動産事業においては期待できるリターンの中でも

  • エクイティ
  • キャッシュフロー

この両方を同時にマックス鷲掴みすることは出来ません。

なぜなら、エクイティとキャッシュフローをそれぞれ最大化させる条件はまるで正反対だからです。

出来るとすればその

⇒ エクイティ寄り

⇒ キャッシュフロー寄り

の按配を調整することくらいで、その中間を取れる市場を私(佐藤)自身は

ハイブリッド市場

と読んでいます。

そしてアメリカ不動産市場の俯瞰する時に、たった今の方針としてはこのハイブリッド市場に寄せると安全度はより高まるように思います。

ちなみに補足すると、ハイブリッド市場とは

「ハイブリッドなState(州)」

「 ハイブリッドな County(郡)」

「 ハイブリッドな City(市)」

等の単位で表現するものではなく(市でも範囲が広すぎ)、日本語では

「極小単位の地域」

という表現が近いです(佐藤個人の定義です)。

すなわち上記3つの中で最小単位であるCity(市)をして

「◯◯市はハイブリッド市場だ」

というのではなく、City(市)よりも更に小さい単位で

「◯◯市の◯◯地区はハイブリッド市場だ」

と定義するのが適切なように考えています。

事実、同じ市の中でも地域により投資成果は全く違ってくるからです。

私(佐藤)自身がたった今の時期に進めている

⇒ 人口増加が十分な地域

⇒ 同地域の中でも価値の高い物件が多い地域

という方針もこの考え方で、市よりも更に小さい地域の単位で見ていくことで随分有利に市場分析が進められるようになると思います。

人々の動きを読み取る

そこで最初の条件が

「人口増加が十分な地域」

ですが、いわゆる米国内の

Migration Patter(マイグレーション・パターン:人々の移動傾向)

をしっかりと読み取ってその先にチップを張ることが、ポートフォリオの健全性をより高めることになると思います。

そして

「人口増加は十分にあるのか」

を知りたいのであれば、質問を変えると

「人々はどこからどこに動いているのか」

というMigration Patter(人々の移動傾向)をしっかりと読み取ることが大切です。

そこで人々の移動傾向を読み取る上で最も簡単なのは、「引越し業界の統計を見る」ことです。

引越し業界の大手はお客がどこからどこへ引越しているのかを統計上熟知していますから、出される統計は非常に信頼性が高いと言えます。

この式で昨今の引越し業界の統計に注目していると、極めて興味深い事実が浮かび上がってきます。

今回は米国引越し業者大手、「North American Van Lines, Inc.(ノースアメリカ バンライン)」の統計から、人々の昨年2021年の動きを確認してみましょう。

まずは全米の週毎に示される人口増減の図です。

上の図では各州毎に色分けがなされていますが、それぞれの色は

赤色 … 人口減少が著しい州

青色 … 人口増加が著しい州

グレー … 出入りの差がそれほど大きくはない州

の意味です。

こうして全体を俯瞰してみるとその明暗がはっきり別れていることがよく分かります。

そして2021年における

人口増加が最も著しかった州

人口減少が最も著しかった州

をそれぞれ表で並べてみると、

人口増加が最も著しかった州

サウスカロライナ州66%
アイダホ州65%
テネシー州65%
ノースカロライナ州62%
フロリダ州59%
(%は人口流入の割合)

人口減少が最も著しかった州

イリノイ州69%
カリフォルニア州66%
ニュージャージー州64%
ミシガン州61%
ニューヨーク州61%
(%は人口流出の割合)

となっています。

ノースアメリカ バンラインの調査をそのまま引用すると、

  • カロライナ2州、テネシー州、フロリダ州、アリゾナ州、テキサス州が引越し先の一番人気
  • 人口減少が著しかったイリノイ州、カリフォルニア州、ニュージャージー州、ミシガン州、ニューヨーク州の5州は全て人口密度が最も高い全米都市上位20位に入っている
  • 引越し世帯の数は2020年と比較すると2021年は20%増
  • リモートワークが推進されたことは結果として約14〜23万人のアメリカ人の引越しを誘導した
  • 2021年の引越し理由の3大要素は生活費の安さ、家族の近くに暮らすため、仕事の柔軟性(リモートワーク)

という5点が上げられます。

興味深いのは、米国社会におけるパンデミック以降のリモートワーク推進が2020年との比較では引越世帯数の20%増に貢献している事実です。

恐らくこの傾向はパンデミックが完全に収束したとしても早々に変わるものではなく、すなわち上記に示される州は引き続き引越し先の候補として選ばれる可能性が高いのではないでしょうか。

全米の引越し傾向についてもう少し深く見ていきましょう。

明日に続けます。

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