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値下げ割合を州別に読み解く

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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

市場に物件を投入した後、値下げを実行した件数割合が多い都市を見てきました。

今回の統計は

2021年5月~2022年5月

の期間ですが、その4ヵ月後となるこの2022年9月の時点ではすでにその動きに変化があり

「108の都市のほとんどの物件中央価格が4ヵ月前よりも下がっている」

ことが確認されています。

「1年前よりも値下げ実行割合が増えている」

「これは需要が落ちてきている証拠ではないか」

「ということは地域市場では価格は下がってくるのではないか」

そんな仮説の元にデータを眺めていますが、半ば当然の結論として実際にこれらの地域市場では実際に物件価格が下がり始めているわけです。

ただしここは煽り記事にならないように注意したいと思いますが、価格が下がるとは

「大暴落が始まっている」

という意味では決してなく、

「然るべき物件価値に戻る価格調整が始まっている」

と捉えた方がより適切だと思います。

参考までに、数日前はヤフージャパンでブルームバーグからの記事

米住宅ローン金利が6%上回る、ほぼ14年ぶり-大幅利上げ観測で

この中で

「金利上昇は引き続き需要を鈍化させ、住宅価格に下落圧力を加える見通しだが、在庫はなおも不十分な水準にある。このことは、住宅価格の下落が続く公算は大きいものの、おそらく大幅な下げとはならないことを示唆している」

とありますが、この見解には同意します。

今はあくまでも過度な過熱が冷め始めたフェーズであり、2008年から加速した時と同じ状況では全くありません。

もちろんモーゲージ金利が引き続き上昇し続ける局面にありますから慎重になるべき時期ですが、少なくともデータが示すのは大暴落の始まりとは全く違います。

そこで昨日までに値下げの気運が高まっている市場の上位を見ていきましたが、今日は別の見方で108の都市を見ていきましょう。

これらの都市を並べ替えてぜひとも捉えておきたい判断軸は

「値下げ実行割合が広まっている都市が多い州」

です。

並べ替えたデータを値下げ傾向が広がっている都市が多い州の順番に並べてみましょう。

値下げ傾向が広がっている州

州名都市数
カリフォルニア州11
フロリダ州11
ニューヨーク州7
テキサス州6
ノースカロライナ州5
オハイオ州5
ペンシルベニア州4
コネチカット州3
ミシガン州3
ニュージャージー州3
テネシー州3
ユタ州3
ワシントン州3
ルイジアナ州2
マサチューセッツ州2
アリゾナ州2
コロラド州2
メリーランド州2
ミズーリ州2
サウスカロライナ州2
ウィスコンシン州2
アラバマ州1
アーカンソー州1
ジョージア州1
ハワイ州1
アイダホ州1
インディアナ州1
アイオワ州1
ケンタッキー州1
ミネソタ州1
ネブラスカ州1
ネバタ州1
オクラホマ州1
オレゴン州1
ロードアイランド州1
バーモント州1
バージニア州1
ワシントンD.C.1
イリノイ州0
アラスカ州0
デラウェア州0
カンザス州0
メーン州0
ミシシッピ州0
モンタナ州0
ニューハンプシャー州0
ニューメキシコ州0
ノースダコタ州0
サウスダコタ州0
ウェストバージニア州0
ワイオミング州0

このように州別に並べてみると、どの都市が最も値下げ傾向が広がっているかが一目瞭然です。

上位の都市をいくつか見ていきましょう。

カリフォルニア州:11都市

ここは予想通り、全米で値下げ傾向が最も広まっているのはカリフォルニア州です。

米国西部でも西海岸を代表するカリフォルニア州ではその人口推移が示すとおり、過去は一貫して人気の市場でした。

同州の各地域で値下げ傾向が見られるのは

  • アナハイム
  • オークランド
  • オックスナード
  • サクラメント
  • サンディエゴ
  • サンノゼ
  • サンフランシスコ
  • ストックトン
  • ベイカーズフィールド
  • リバーサイド
  • ロサンゼルス

これらの都市であり、いずれも同州の不動産価格を牽引してきた地域です。

フロリダ州:11都市

そのカリフォルニア州に並ぶのがフロリダ州です。

フロリダ州はカリフォルニア州とは違い、特にパンデミック以降は人口が増えてきた地域でした。

同州においては

  • ウェストパームビーチ
  • オーランド
  • ケープコーラル
  • ジャクソンビル
  • タンパ
  • デルトナ
  • ノースポート
  • パームベイ
  • フォートラウダーデール
  • マイアミ
  • レイクランド

これらの市場で値下がり傾向が広がっており、高級住宅地域を含む有名どころが多いことに気づきます。

ニューヨーク州:7都市

そしてここも予想どおり、ニューヨーク州が3番手につけています。

当ブログではアメリカ市場を

キャピタルゲイン市場

キャッシュフロー市場

ハイブリッド市場

の3つに区分してお伝えすることがありますが、これまでに繰り返しお伝えしてきたとおりこれら3州

カリフォルニア州

フロリダ州

ニューヨーク州

は典型的なキャピタルゲイン市場であり、最も価格の乱高下が激しい州です。

この傾向が初めて浮き彫りになったのは2008年以降の不動産価格大暴落の時期ですが、ここに改めて

「全米トップのキャピタルゲイン市場は景気に左右される割合が最も高い」

ことが証明されたことになります。

その1つニューヨーク州では

  • アルバニー
  • シラキュース
  • ナッソー
  • ニューヨーク
  • バッファロー
  • ポキプシー
  • ロチェスター

といった地域で値下げ傾向が広まっています。

テキサス州:6都市

最後にニューヨーク州と同じ数に位置づけたのがテキサス州です。

同州で値下がり傾向が広がっている市場には

  • エルパソ
  • オースティン
  • サンアントニオ
  • ダラス
  • ヒューストン
  • フォートワース

が挙げられています。

いずれもテキサス州を代表する都市であり、これらの地域で値下げ傾向が広がっていることが分かります。

ただし留意しておきたいのは、テキサス州もまたキャピタルゲイン市場ながら

「2008年以降の不動産価格大暴落の時期に下げ幅が小さかった」

という特徴があります。

恐らく今回もまた下げの圧力を受けながらも、価格そのものは大きくは下がらないのではないでしょうか。

。。。

数日に渡り

「値下げ傾向が広がっている地域市場」

の観点で全米を俯瞰してきましたが、今の大切な局面で引き続き全米の市場の動きをモニタリングしていきましょう。

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