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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
1031 Exchange(テンサーティーワンエクスチェンジ)を行う際に派生するBoot(ブーツ)について、昨日は
Cash Boot(キャッシュ・ブーツ)
についてお伝えしました。
1031 Exchange(テンサーティーワンエクスチェンジ)を使う場合、大抵の投資家は
Delayed exchange(ディレイド・エクスチェンジ)
を選びます。
Delayed exchange(ディレイド・エクスチェンジ)についてはその詳細を
でお伝えしましたが、
「交換したい物件がすぐには見つからないけれども、とりあえず今の物件を売却しておきたい」
「交換候補物件はすでに目途をつけており、先に売却しておきたい」
このような時はクロージング後に定まる最終利益を第三者に預けておくことができます。
この第三者は特別な有資格者である必要はありませんが、
のような専門機関を利用するのが無難です。
税制に則ってきちんと1031 Exchange(テンサーティーワンエクスチェンジ)を完成させるには然るべき手続きが必須ですから、にわか素人にお金を預けるのではなく専門機関に依頼した方が無難だと思います。
そこでこのFirst American ExchangeにもDelayed exchange(ディレイド・エクスチェンジ)のサービスがあり、これを利用する場合は
1.先に自分の売却を完了しておく
2.売却益をFirst American Exchangeに預ける
3.一定期間内に交換物件の候補を上げる
4.一定期間内に交換購入を完了させる
5.交換購入時の資金をFirst American Exchangeに預けた資金から支払う
となるわけです。
この時「2」でFirst American Exchangeに預ける資金は売却益全額である必要があり、
「交換購入までに少し期間があるから、一部を借りておこう」
となるとこの抜いた分がCash Boot(キャッシュ・ブーツ)と見なされ課税対象になってしまいます。
ここは結構見落としてしまいがちな部分ですので、課税対象要素を完全にゼロにしたいのであれば第三者機関に売却益を全額預ける必要があることは覚えておきましょう。
そこで今日はもう一つのBoot(ブーツ)要素、Mortgage Boot(モーゲージ・ブーツ)について見ていきます。
Mortgage Boot(モーゲージ・ブーツ)
Cash Boot(キャッシュ・ブーツ)は
「交換の結果、キャッシュが自分のポッケに残った」
というパターンでしたが、もう一つのパターンであるMortgage Boot(モーゲージ・ブーツ)は一言でいえば
「交換物件を購入する際に組むモーゲージの結果に利益が出て、手元に現金が残ってしまう場合」
です。
モーゲージを組んで利益が発生するとはどのようなパターンでしょうか。
例えば分かりやすい数字で
所有物件価値:$250,000(元金残高$50,000、交換資金$200,000)
交換対象物件価値:$250,000(頭金$50,000、新しい元金$200,000)
の場合で考えてみましょう。
この場合は交換先と交換元のどちらの物件も$250,000であり、価値は同等ですからここはBoot(ブーツ)要因にはならないはずです。
ところが上記のパターンではIRS(Internal Revenue Service:アメリカ合衆国内国歳入庁)目線では
「はいBoot(ブーツ)発生。$15,000に対し税金を支払うように」
と言われていまいます(*実際にはIRSはブーツという言葉は使いません)。
なぜなら、上記の例をLTV(物件価値に対する融資率)で見ると
所有物件価値:LTV = 20%
交換対象物件価値:LTV = 80%
と、LTVは所有していた物件の20%から80%へと4倍になっています。
同じ価値なのにLTVが高いということは
「他人様(金融機関)が80%貸してくれたので頭金は20%の$50,000という低い金額で済んだ」
「売却益の$200,000のうち$150,000は手元に残った。めでたしめでたし」
となりますが、税制の観点ではめでたくはないのです。
この$150,000は
「1031 Exchange(テンサーティーワンエクスチェンジ)の結果に生まれたキャッシュ」
ですから、明らかに課税対象となります。
かくして1031 Exchange(テンサーティーワンエクスチェンジ)を行う時には
「元物件からの売却益はそのまま頭金に使おう」
と考える投資家は多いものですが、このMortgage Boot(モーゲージ・ブーツ)も事前に理解しておかないと
「え、なんで税金が発生するの?」
と引っかかってしまうのです。
もちろん
「それくらいはいいよ。払うべき税金を支払って残りのキャッシュを好きに使います」
という場合はそれでよいのですが、もしも
「いかなる利益も手にしたくない。納税額はゼロにしておきたい」
というのであれば、Boot(ブーツ)が発生しないように気を付ける必要があります。
ポイントとしては
「元物件の売却益を交換対象物件に完全に使い切ること」
であり、「交換物件の融資により現金をいくらか手元に残せた」ということになるとそこにはMortgage Boot(モーゲージ・ブーツ)が発生しますので気をつけておきましょう。
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