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商業物件空室率の変化を追う ~ ③

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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

全米の商業物件空室率の変化を

「空室率が増加した地域」

の順番に見てきました。

昨日までに確認した数字でも分かりますが、

「大都市圏かつリモートワーク可能な産業が多い」

という条件下では案の定、空室率が増加していることが分かります。

「パンデミックは終息した」

とされる今の時期においてもアメリカの都市圏で空室率が増加している事実は

「商業物件需要のトレンドの変化」

を如実に表していると思いますが、この傾向はここから先3年ほどの間にほぼ固まってくるのではないでしょうか。

大都市圏の中でも

現時点で10%以上の空室率

空室率も増加中

という条件を満たす地域が3年後に

「空室率が更に増加した」

と結論付けられる場合、少なくともそれらの地域では商業物件需要の将来はほぼ決まったと言えるかもしれません。

そこで本日は空室率増加を確認する最後として

「空室率が減少している」

地域市場に焦点を当ててみましょう。

商業物件空室率の変化 ~ 下位

地域(英)地域(カナ)2020 Q12022 Q32年半の変化
Fayettevilleフェイエットビル5.79%6.10%0.31%
Huntington/Ashlandハンティントン/アシュランド1.67%1.95%0.28%
Charleston/N Charlestonチャールストン/チャールストン7.30%7.51%0.21%
Visalia/Portervilleバイセリア/ポータービル2.80%2.96%0.16%
Bremerton/Silverdaleブレマートン/シルバーデール4.94%5.07%0.14%
Stockton/Modestoストックトン/モデスト4.33%4.46%0.13%
Erieエリー3.27%3.37%0.10%
Olympiaオリンピア2.68%2.74%0.06%
New Orleans/Metairie/Kennerニューオーリンズ/メテリー/ケナー6.84%6.87%0.03%
Myrtle Beach/Conwayマートルビーチ/コンウェイ3.06%3.08%0.02%
Evansvilleエバンスビル4.83%4.83%-0.01%
Oklahoma Cityオクラホマシティ9.12%9.11%-0.01%
Fayetteville/Springdale/Rogersフェイエットビル/スプリングデール/ロジャース6.00%5.96%-0.03%
Ocalaオカラ6.44%6.38%-0.06%
Rochesterロチェスター10.08%10.00%-0.07%
Lafayetteラファイエット5.26%5.16%-0.09%
Toledoトレド3.97%3.86%-0.10%
Davenport/Moline/Rock Islandダベンポート/モリーン/ロックアイランド3.46%3.34%-0.12%
Reno/Sparksリノ/スパークス8.14%8.01%-0.13%
Youngstown/Warren/Boardmanヤングスタウン・ウォーレン・ボードマン3.11%2.92%-0.20%
Augusta/Richmond Countyオーガスタ/リッチモンド郡9.00%8.74%-0.26%
Knoxvilleノックスビル4.78%4.49%-0.29%
Montgomeryモンゴメリー4.80%4.51%-0.29%
Chattanoogaチャタヌーガ4.20%3.80%-0.40%
Las Vegasラスベガス10.85%10.44%-0.41%
Mobileモバイル5.55%5.13%-0.42%
Albuquerqueアルバカーキ6.32%5.90%-0.43%
Boise City/Nampaボイシ/ナンパ4.58%4.15%-0.43%
Pensacolaペンサコーラ3.76%3.07%-0.69%
Wichitaウィチタ8.03%7.29%-0.74%
Utica/Romeユティカ/ローマ4.32%3.57%-0.75%
Inland Empire (California)インランドエンパイア(カリフォルニア州)6.66%5.86%-0.80%
Wilmingtonウィルミントン2.99%2.14%-0.84%
Killeen/Temple/Fort Hoodキリーン/テンプル/フォートフッド5.93%5.07%-0.87%
Baton Rougeバトンルージュ7.56%6.62%-0.95%
Charleston WVチャールストン5.49%4.45%-1.04%
McAllen/Edinburg/Pharrマッカレン/エディンバーグ/ファー6.07%4.99%-1.08%
Beaumont/Port Arthurボーモント/ポートアーサー4.99%3.79%-1.20%
Savannahサバンナ4.09%2.57%-1.52%
Southwest Floridaフロリダ州南西部6.72%5.20%-1.52%
Lubbockラボック7.34%5.44%-1.89%
Bakersfieldベーカーズフィールド9.06%7.09%-1.98%
Brownsville/Harlingenブラウンズビル/ハーリンゲン6.00%3.80%-2.20%
South Bend/Mishawakaサウスベンド/ミシャワカ8.78%6.50%-2.27%
Shreveport/Bossier Cityシュリーブポート/ボージャーシティ9.60%7.24%-2.36%
Port St Lucie/Fort Pierceポートセントルーシー/ポートピアース7.31%4.59%-2.72%
Yakimaヤキマ6.92%3.54%-3.37%
(データリソースは全米不動産協会)

まず、空室率が減少している地域として最も注目しておきたいのは

ラスベガス

です。

空室率そのものは10%台ですが、何よりも

「大都市圏の中で最も商業物件需要が安定している地域」

と言えることは間違いありません。

観光産業において商業物件が必須であることを背景に、観光需要がほぼ完全に戻った当地では商業物件の保有は非常に手堅いことが分かります。

それと同時に目をつけたいのは

ノックスビル

ボイシ

フロリダ州南西部

といった地域です。

これらの地域市場では住居用物件も非常に好調で、特にボイシはつい数年前まで成長率が全米でナンバーワンでした。

またフロリダ州南西部では人口も大きく増加中です。

人が集まり続けると同時に商業物件の空室率も減少しているということは

「商業物件の購入は積極的に検討してもよい地域」

ということが言えそうです。

。。。

3日間に渡り、全米を通して商業物件の中でも

空室率が増加している地域

空室率が減少している地域

の双方を見てきました。

先のリモートワーク移行の傾向と照らし合わせてみることで

「商業物件への投資はどの地域に将来性があるか」

がよく分かるのではないでしょうか。

ちなみに私(佐藤)が今回の統計で最も良い印象を持ったのは

テネシー州ノックスビル

です。

元々は工業都市としての性格が強く地場産業もしっかりしている上に住居用賃貸物件への需要も伸び盛り、商業物件空室率は4%台、かつその空室率も下がりつつある上では非常に安定した住居/商業賃貸物件需要が継続されると思います。

かくして、アメリカの商業物件需要に対するトレンドの変化については今後も引き続き注視していきましょう。

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