FSBO(For Sale By Owner:物件オーナー自身による売却)コンサルティング案件が増加中です。
・バイヤーエージェントの報酬はバイヤーからお支払い頂きたい
・自宅も自分で売却することでリスティングエージェントへの報酬をゼロにしたい
という方はこちらからご連絡ください。
コンサルティング料金は発生しますが、リスティングエージェント雇用よりは大幅に節約が可能です。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
アメリカ不動産金融に登場するレンダーの種類に関するお伝えの流れから、融資を受ける際に注意深く確認したい
Loan estimate(ローン・エスティメイト:ローンの見積もり)
について言及しています。
Loan estimate(ローン・エスティメイト)は実際に融資に申し込んだ後に一番最初に出されてくるはずの見積もりです。
レンダー目線では
「ローン申込みが入ったら早い段階で申込者にローン見積もりを渡さねばならない」
ことになり、融資を受ける債務者目線では
「融資を受けるにあたり、最終的にどれくらいの費用がかかるかの見積もりを最初の段階で確認できる」
ことなります。
このLoan estimate(ローン・エスティメイト)については
Truth in Lending Act(トゥルース・イン・レンディング・アクト)
と呼ばれる融資行為に規制をかける法律の中でも最も要となる
Regulation Z(レギュレーション・ゼット)
の中で明確に定められており、全てのレンダーに等しく求められる行為です。
結果として相手が真っ当な金融機関であれば、一番最初の段階で融資にあたり自分にかかるコストを確認出来ることになります。
そこでアメリカ不動産投資において融資を受ける場合、
「Loan estimate(ローン・エスティメイト)は一番最初にレンダーから受け取るものなんだ」
ということは覚えておきましょう。
もしもLoan estimate(ローン・エスティメイト)を渡されないままに話が進みそうな場合は
「Loan estimate(ローン・エスティメイト)はまだですか?」
「Loan estimate(ローン・エスティメイト)の発行はRegulation Z(レギュレーション・ゼット)で定められていますよね?」
と確認してみましょう。
見積もりの発行に多少の時間がかかっているだけなら良いと思いますが、もしも誤魔化されるようであればそのレンダーとの取引は避けた方が無難ということになります。
昨日に引き続いて、今日も
こちらのリンク先のサンプルに沿って詳細を見ていきましょう。
Projected Payments(支払い予想)
Loan estimate(ローン・エスティメイト)の中でLoan Terms(ローン条件)に続く項目がこの
Projected Payments(支払い予想)
です。
ここには実際にローンを受けた後に自分が返済することになる金額の見積もりが記載されており、非常に大切な部分ですので一つひとつ見ていきましょう。
Payment Calculations(支払い試算)
モーゲージローンの返済は一定期間毎に毎月の返済額が変わる場合がありますが、返済額が変更される典型的なパターンは
「モーゲージ保険が発生する」
場合です。
上記リンク先の例ではPayment Calculations(支払い試算)に
Year 1 - 7
Year 8 - 30
と記載されていますが、この場合はローンの返済が7年目までと30年目までに分かれている固定金利30年ローンであり、その違いは下の項目を見れば分かるとおり
「Mortgage Insurance(モーゲージ保険)」
です。
Mortgage Insurance(モーゲージ保険)
LTV(物件価値に対する融資率)が80%以上となる場合、すなわち自分の頭金が20%以下となる場合はレンダーにしてみれば融資額が大きく、その分リスクが高まることになります。
そこで融資に対する頭金が20%以下となる場合は債務者はモーゲージ保険を支払う必要があり、この毎月の保険料が返済額に上乗せされることになります。
そこでMortgage Insurance(モーゲージ保険)の欄で
Year 1 - 7
の期間を見てみると「82」と記載されていますが、これは
「7年目までは毎月のモーゲージ保険が$82になる」
ということです。
モーゲージ保険は概ね融資額の
0.6% 〜 1.9%
あたりの範囲に落とし込まれることになりますが、上記リンク先の例では
「7年目までモーゲージ保険の支払いが発生するが、8年目からはモーゲージ保険支払いはなくなる」
ということであり、言い換えると
「ローン返済を7年間続けると8年目からは購入時の物件価値に対する融資率は80%以下になる」
ということになります。
そこで8年目からはモーゲージ保険は不要ですから、残り23年間はローン返済額は$82減額されることになるわけです。
このようにモーゲージ保険が発生するのはFHAローンといった政府支援の下に頭金が3.5%で良しとされる場合、或いは普通のコンベンショナルローンでも
「この債務者は支払い能力が高い」
「頭金は5%でも良い」
と債務者のクレジットスコアや収入額が信頼されて、低いローンで融資が受けられるパターンとなります。
ローンプログラムに関わらず、頭金が20%以下となる場合はモーゲージ保険が発生するわけです。
けれども年間のモーゲージ保険は割合として安くはなく(この例でも$1,000近く)、またモーゲージ保険は掛け捨てですからモーゲージ保険はないほうが良いに決まっています。
そこでローンを組んで物件を購入する際は可能な限り、頭金は20%以上にした方が良いのです。
明日に続けます。
投資案件をメールマガジンで無料購読。
下記よりメールアドレスをご登録ください。