FSBO(For Sale By Owner:物件オーナー自身による売却)コンサルティング案件が増加中です。
・バイヤーエージェントの報酬はバイヤーからお支払い頂きたい
・自宅も自分で売却することでリスティングエージェントへの報酬をゼロにしたい
という方はこちらからご連絡ください。
コンサルティング料金は発生しますが、リスティングエージェント雇用よりは大幅に節約が可能です。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
アメリカで融資を受ける際に一番最初に出てくるはずの
Loan estimate(ローン・エスティメイト:ローンの見積もり)
について説明していますが、かくして現在のアメリカ不動産金融ではLoan estimate(ローンの見積もり)を初期段階で確認出来ることはかなり安心感があります。
今でこそ法律で整備されて融資を受ける債務者がそのリスクを予め検証出来る体制になっていますが、このあたりが整っていない過去には
「クロージングにあたり実際にいくらの現金が必要になるのか分からない」
「クロージングコストは何に対してお金を出しているのかよく分からない」
ということがあり得たと思いますが、現代は一番最初の段階で各支出項目と最初に出さねばならない資金の合計金額が分かるのです。
そこでここ数日お伝えしているLoan estimate(ローンの見積もり)については、しっかりとその詳細に目を通すようにしましょう。
引き続き
のリンク先のサンプルを見ながらローン見積もりの項目をチェックしていきます。
Estimated Escrow(エスクロー見積もり)
昨日お伝えした
Payment Calculations(支払い試算)
の項目内にある
Mortgage Insurance(モーゲージ保険)
の下から続けますが、
Principal & Interest(元金と利息)
Mortgage Insurance(モーゲージ保険)
に続く3番目が
Estimated Escrow(エスクロー見積もり)
であり、これら3つを合わせた合計が
Estimated Total Monthly Payment(月間支払い合計見積もり)
です。
Estimated Escrow(エスクロー見積もり)の「エスクロー」という言葉が不動産売買の取引で登場する第三者機関であるエスクロー会社と混同してしまいそうで紛らわしいのですが、ここでいうエスクローは別名
「Impound Account(インポウンドアカウント:一時保管口座)」
とも呼ばれる徴収金額のことです。
どういうことかと言えば、ローン会社はひと度融資を組んだ後は
Servicing Loan(サービシング・ローン)
と呼ばれる「借金回収業務」の段階に入ることは少し前にお伝えしました。
この時にローン会社が債権の効力をもって回収するのは
Principal & Interest(元金と利息)
のみならず、頭金が20%以下であれば
Mortgage Insurance(モーゲージ)
そしてさらに
固定資産税
保険
等の徴収額も含まれます。
固定資産税は物件が立地する地域を管轄する地方自治体にとって最大の収入源であり、米国の国土で物件を所有する以上は確実に支払う必要があります。
そこでローン会社としても性悪説を前提に融資を実行しているわけですから、
「毎年必須の固定資産税は忘れないように支払ってくださいね」
とオーナー任せにするわけにはいかず、
「ローン会社が固定資産税の支払いを代行しますから、予想される固定資産税額の1/12を毎月課金させてもらいますね」
と1年を通して12分割された固定資産税予想額の一部を毎月の返済額に含めて徴収するのです。
この点はローン会社としては債務者を気遣って支援するわけではなく、債務者による固定資産税支払いの不履行で抵当がついてはたまったものではありませんから債務者を信用せずに1年を通して固定資産税を1/12ずつ回収し、年に1度オーナーの代わりに固定資産税を支払っているのです。
同様に物件に対する保険の場合は法律上は必須ではありませんが、ローン会社としては物件に何かあったときの為に保険は必須になりますから、融資条件には保険加入が義務付けられていることになります。
そして保険料未払いにより保険が途中解約になってはローン会社としては困りますから、固定資産税と同様に1か月分の保険料を回収し、保険料もローン会社が支払っているのです。
これら
- 固定資産税
- 保険
をオーナー(債務者)の代わりに代行支払いする為に第三者仲介の意で「Escrow Account(エスクローアカウント)」と呼ばれ、その毎月の合計がEstimated Escrow(エスクロー見積もり)の欄に記載されていることになります。
実際に何の項目がEstimated Escrow(エスクロー見積もり)に含まれているかはこの条項の下部、
Estimated Taxes、Insurance & Assessments
の部分で対象項目にチェックが付けられており、この例ではそのまんま
Property Taxes(固定資産税)
Homeowner's Insurance(ホームオーナー保険)
の2つが徴収金の対象となり、合計$206が徴収されるわけです。
ここで始めて
Principal & Interest(元金と利息)
Mortgage Insurance(モーゲージ保険)
Estimated Escrow(エスクロー見積もり)
の3つを合計した毎月の支払い金額見積もりが
7年目まで:$1,050
8年目以降:$968
と明記されていることになります。
明日に続けます。
投資案件をメールマガジンで無料購読。
下記よりメールアドレスをご登録ください。