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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
アメリカのモーゲージ金利を左右する因数たちについてお伝えしています。
昨年から一気に上昇し続けてきたモーゲージ金利ですが、金利そのものは主に
The Rate of Economic Growth(経済成長率)
Federal Reserve Monetary Policy(連邦準備制度の金融政策)
Inflation(インフレーション)
The Bond Market(債券市場)
Housing Market Conditions(不動産市場)
といった5つの因数からの力でその時のモーゲージ金利を定められることになります。
それぞれの因数の力はその時々に大きく差があり、
力の強い因数のベクトル
力の弱い因数ベクトル
が総合的に作用し合い、かつそれぞれの力学の作業期間の上に最終的な金利が定まることになります。
これを正確に予想することはまず不可能であり、出来るとすれば少し先の傾向を予想することだけです。
例えば
MBA(Mortgage Bankers Association:モーゲージバンカーズアソシエーション)
が発表している最新のモーゲージ予想を見てみると
このように30年固定金利においてはたった今の段階では6%前半にある金利がこの1年で下がり続け、年末までに5%前半に落ち着くと予想されています。
そこで先日確認したフレディマックが発表するモーゲージ金利の今を改めて見ると
このように、ここまでのグラフの動きとそのまま伸びていくだろう先を考えると、MBA(モーゲージバンカーズアソシエーション)の予想は
「あり得るかも」
と思えるのではないでしょうか。
MBA(モーゲージバンカーズアソシエーション)もまた、本シリーズでお伝えするモーゲージ金利に影響する因数その他の動きをよく見ながら総合的に行く末を占っているわけです。
今日はモーゲージ金利に影響する因数の4番目、
The Bond Market(債券市場)
について見ていきましょう。
The Bond Market(債券市場)
アメリカの債券市場は
- 国債
- 州債
- 企業債
などの債券を売買する市場であり、債券市場としては世界最大の規模を誇ります。
この債権市場がモーゲージ金利に影響することになりますが、なぜ
債権
モーゲージ金利
これら2つが連動しているのでしょうか。
この米国の債券市場とモーゲージ金利の関係を理解する上では、
MBS(Mortgage Backed Securities:不動産担保証券)
を思い出す必要があります。
MBS(不動産担保証券)は日本では「モーゲージ証券」とも呼ばれており、アメリカ不動産資産を担保とする担保証券の一種です。
アメリカ不動産に紐づいたモーゲージ(住宅ローン)の元本や利子の返済資金を裏付けとして発行される証券であり、実際に米国では住宅ローンの貸し出しリスク分散の意図で住宅ローン債権の多くが証券化されているのです。
簡単にいえば、
「その時のモーゲージ金利をして担保証券化されたモーゲージローンが投資家に売られている」
ことになります。
そしてここでも売り手と買い手が存在する以上は
需要と供給
の関係が出てきます。
モーゲージ会社が融資を実行してから次の融資資金を獲得するまでの流れは
1.不動産市場で物件売買が行われる
2.買主が融資を受けて購入
3.モーゲージ会社が一定の金利で融資を実行
4.モーゲージ会社はその債権をセカンダリーマーケットに卸し、債権と引き換えに次の融資事業の資金を獲得
となりますが、ポイントはこの流れの「4」です。
セカンダリーマーケットに降ろされた債権は融資が組まれた際に「金利(すなわち年間のリターン)」が決まっているわけで、その金利がセカンダリーマーケットで売れるか売れないかは需要と供給の関係に大きく依存することになります。
これと同時に、債権市場とモーゲージ金利の関係ではもう一つ理解しておきたいのが
「モーゲージ金利にはライバルがいる」
という事実です。
不動産売買に絡む融資の実行から生まれた債権は、セカンダリーマーケットを通して証券化されていきます。
けれどもこの時、スムーズに債権をセカンダリーマーケットに卸すためにはその時に購入されやすい金利である必要があります。
ここでモーゲージ債権のライバルとしてベンチマークされるのが「米国国債10年」です。
モーゲージ金利の動きが米国国債10年の動きと連動しがちな理由はここにあり、モーゲージ金利は米国国債10年と競り合いながら証券化を目指さねばならない運命にあります。
そして売られる先の投資家の動きとの関係は
投資家:買い手としての需要
債権:売り手としての供給
であり、一般的には
需要が高まる ⇒ 金利が下がる(金利が高い必要はない)
需要が低くなる ⇒ 金利が上がる(金利を上げて魅力を出さないと買われない)
という関係が出てくるのです。
そして債券市場全体の金利も経済の健全性によっても大きく影響を受け、
経済が好調な時期 ⇒ 債権需要が高い ⇒ 金利が低くなりがち
経済が不調な時期 ⇒ 債権需要は低い ⇒ 金利が上昇しがち
となるわけです。
この関係が理由で昨年からは米国国債10年と共にモーゲージ金利も上昇し続けたことになります。
このようにモーゲージ金利はアメリカ債権市場の影響も受けているのです。
明日に続けます。
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