昨年以来、米ドルで資産運用を志す方々からのコンサルティング依頼が急増しています。
弊社ではアメリカ不動産コンサルティングに加え、州規制当局に登録されるRegistered Investment Advisor (RIA)としてアメリカ国内での資産運用全般のコンサルティングも提供しており、内容は不動産投資以外となりますが、初心者の方々からのご質問を総括する意図で株や債券に関するまとめ記事を1月7日から期間限定であげさせて頂きます。
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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
Distressed Property(ディストレス プロパティ)をファイナンシング購入する方法についてお伝えしています。
Distressed Property(ディストレス プロパティ)の購入は「現金購入」が前提です。
住居用物件であれ投資用物件であれ、通常の金融機関から融資を受ける場合は契約期間中に融資審査を受けることになります。
けれどもDistressed Property(ディストレス プロパティ)の購入は現金購入が原則ですから、そもそもが契約期間中ではなく契約期間前に持ち金を見せることが必要なのです。
そうすると普通の金融機関では契約期間前に融資が受けられるはずなく、少なくとも第三者から融資を受けたいというのであれば「ハードローンマネー」しか方法がないことになります。
ハードマネーローンは概ね
伝統的な商業銀行よりも柔軟に対応してくれる
物件価格の100%融資可能
修繕費を合わせて融資可能
数日以内に振り込み可能
融通が利く代わりに金利が高い(かるく10%以上)
という条件を兼ね備える場合が多く、金利が高い代わりにDistressed Property(ディストレス プロパティ)の購入にも間に合わせられる可能性があります。
けれどもハードマネーローンは金利が高いことは元より、Distressed Property(ディストレス プロパティ)そのものが契約期間が終了して自分の所有になるまでは中身が全く分からない場合が多く、リスクがそれだけ高いことになります。
そこでハードマネーローンを活用するにしても、
1.物件の質を見極める
2.修繕価格の見積もりと修繕後の価値を見極める
という手順を踏み、特に「2」の過程では
a … 買取価格
b … 修繕見積もり
c … 修繕後の物件価値
の関係が
c X 75% > (a + b)
となることが見積もられたとしたら、それなりに安全度が高まることになるのです。
Distressed Property(ディストレス プロパティ)をファイナンシング購入する手法について、本日も続けます。
ゴールはリファイナンス
先に答えをいえば、Distressed Property(ディストレス プロパティ)をハードマネーローンで購入する際のゴールはただ一つ、「リファイナンス」です。
ハードマネーローンで購入して修繕まで仕上げ、かつテナントを付けたはよいものの、ハードマネーローンに対して返済を続ける以上はバカ高い金利をいつまでも引きずり続けることになります。
そこでハードマネーローンに頼る目的は
「通常の金利で融資する金融機関は、購入前の融資は実施してくれない」
からであり、金利が低い融資に借り換えが出来るのならそれに越したことはありません。
というよりも、ハードマネーローンそのものが
「一時的なつなぎ融資」
という意味合いが強く、早ければ数カ月で前倒し返済は起こるのが常です。
ハードマネーローンを扱う金融機関もそれを知っているからこそ、また融通を最大限に利かせる代わりに金利を高くしているわけで、ある意味
一時的なつなぎ融資として借りる
目的の条件が揃ったら前倒し返済を実行
が当たり前なのです。
そこで通常の金融機関は事前に融資は行えない一方で、
「修繕が済んでテナントがついている物件に対するリファイナンス」
は普通に実行できます。
すると、例えば例に挙げた
一戸建て
6ベッドルーム
3バスルーム
市場家賃価格:$2,900/月
買取価格:$400,000
本来の市場価値:$450,000
の場合、一戸丸ごとではなくシェアルームで6戸のマルチファミリー物件形式で
$600/月
で賃貸に出した場合は毎月$3,600の家賃収入ですから、
「$450,000の価値の物件で、家賃収入は毎月$3,600です。」
との主張でリファイナンスを実行すればよいのです。
ここで75%の融資を引けた場合は
$337,500($450,000 + 75%)
の融資を受けられるはずです。
そこでハードマネーローンから借りていたのが
物件購入価格:$400,000
修繕費用:$20,000
だとすると、合計$420,000で
$82,500($420,000 - $337,500)
は持ち出しになりますが、それでも結果として
「物件価値$450,000で、毎月$3,600の家賃収入のある物件を$82,500で購入した」
というのであれば表面利回りだけでも52%越えと、悪くない話です。
。。。
これは一例ですが、今のような物件価格そのものが高くなりつつある昨今でも、このようなクリエイティブな方法でディール案件を手にする機会はいくらでも創造することが出来ます。
今の時代、手に入る情報に差はありませんから、結果を決めるのは自分の行動のみです。
Distressed Property(ディストレス プロパティ)を狙う場合は本シリーズでお伝えしたように
1.物件の質を見極める
2.修繕価格の見積もりと修繕後の価値を見極める
という手順を踏むのはもちろんのこと、特にハードマネーローンをしてファイナンシング購入を検討する場合、とりわけ出口戦略の成否を数字でしっかりと予想するようにしましょう。
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